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新しい野菜に出会う機会 100年企業の研究農場オープンデー

新しい野菜に出会う機会 100年企業の研究農場オープンデー

最終更新日:2018年10月10日

トキタ種苗株式会社(埼玉県さいたま市)は2017年11月16、17日の2日間、「創業100周年記念大利根研究農場オープンデー2017」を実施しました。同社の提供する新品種の野菜の紹介や、新しい取り組みのプレゼンテーションを行う毎年恒例のイベントは、この日を心待ちにしていた人々で大盛況。農家、農業法人、流通関係者はもちろん、新鮮な野菜を求める一般消費者まで、関東甲信越を中心に、全国各地からおよそ3000人が来場しました。マイナビ農業も、創業100周年の種苗メーカーが提案する〝今旬野菜″をいち早くチェックしてきました。

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〝おいしい、強い、新しい″注目野菜が一堂に

トキタ種苗株式会社は、2017年に創業100年を迎えた老舗の種苗会社です。会場となった埼玉県加須市にある大利根研究農場は、現在、同社で取り扱っている野菜や花1000品種のうちの115品種が栽培展示されています。「オープンデー」の2日間は、広大な圃場で実際に栽培されている野菜を自由に見学して回り、同社のブリーダーや専門スタッフから直接説明を聞くことができる機会です。農家や法人などの生産者、卸や加工業者、小売・飲食店などの消費者にとっても、年に一度の注目イベントとして定着しています。

100周年を記念した今回は、同社100年の歩みの展示や、それに関連した阿部希望氏による「種子屋の近代史」など4つの記念講演が行われたほか、来場者に同社の野菜を楽しんでもらうイタリアン、広東料理のシェフによる調理実演、野菜を出荷する際の工夫を伝える資材セミナーなど、企画が盛りだくさん。野菜の販売コーナーは、新鮮な野菜を求める一般来場者の姿であふれていました。

カリフラワーとケールをより食べやすく

同社の担当者に話をうかがうと、今年の目玉商品はスティック状のカリフラワー「カリフローレ」と、サラダ用に開発したケール「カリーノケール」だそう。どちらも、従来のカリフラワー、ケールと比べて、取り扱いやすさと、調理のしやすさが特長の新品種。会場では、栽培ポイントから、流通のためのパッケージデザイン、消費者に向けた食卓への取り入れ方まで、生産者、流通業者、消費者、それぞれに対しての提案方法を紹介。「近年は、競合の激しい野菜ではなく、安定した値段の付く野菜を、生産者の方々に提案しています。そのうえで、消費者のニーズを開拓すること、手に取っていただくためのパッケージの提供まで行うのが、私たち種苗メーカーの役割です」と、新商品に自信を見せます。

本場のイタリア野菜を日本で栽培「グストイタリア」プロジェクト

 

種苗メーカーとして、常に魅力ある野菜を開発する同社。2009年から、本場のイタリア野菜を日本の食卓に定着させるプロジェクト「グストイタリア」の活動を始めました。高温多湿・低温乾燥という、イタリアとは異なる日本の気候風土の中で、イタリア野菜を栽培できるようにするために、品種改良に取り組んでいます。

そのきっかけは飲食店と生産者の声。トキタ種苗の地元さいたま市は、本場のメニューを提供するイタリア料理店が多く、シェフからの「本物のイタリア野菜を手に入れたい」というニーズと、さいたま市岩槻区の野菜生産農家グループの「特徴ある新しい野菜を作りたい」という熱意に応えるため、彼らと「さいたまヨーロッパ野菜研究会」を発足しました。

種苗メーカーに求められる役割は、本場で生産された野菜の味・香り・食感と同等な野菜を生産できるようにすることと、環境の違う日本で生産できるように品種改良で難易度を下げ、栽培方法を説明することで失敗を少なくすること。その2点に注力し、これまでに60品種を超えるイタリア野菜と、それを改良した新品種の開発に成功しました。

「味や香りが主張するイタリア野菜の個性を家庭でも楽しんでいただきたい。例えば、始めて見た時には、食べ方も想像しにくいイタリアでは定番野菜の〝フィノッキオ″を、直感的に食べ方も想像できるスティック野菜に改良した〝スティッキオ″。日本発の新しいイタリア野菜も合わせて紹介することで、まずは日々の食卓で食べてもらえるように調理方法の紹介にも力を入れています」と担当者。

同社は、地元の農家や飲食店と連携したさいたまの取り組みを、全国各地でもスタートしています。その土地ならではの、食べたくなる、買いたくなる野菜のリクエストに応えることで、新種の開発のきっかけを作ることを目的にしています。トキタ種苗主催のイベントも熊本、大阪、北海道で開催しています。

また、日本の繊細な野菜を海外に提供する活動に力を入れており、中国をはじめ、インド、イタリア、アメリカに現地法人を立ち上げています。「イタリア野菜を日本で作ることができたことは自信になった。外国の人たちにも日本の野菜をたべていただきたい」という願い。老舗種苗メーカーは、全国各地、世界各地、それぞれの場所で一番おいしく食べられる野菜作りの挑戦を、今日も続けています。

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