酪農家の顔が見える牛乳 「いせはら地ミルク」が誕生 – マイナビ農業

マイナビ農業TOP > 生産者の試み > 酪農家の顔が見える牛乳 「いせはら地ミルク」が誕生

生産者の試み

酪農家の顔が見える牛乳 「いせはら地ミルク」が誕生

酪農家の顔が見える牛乳 「いせはら地ミルク」が誕生

最終更新日:2018年06月20日

神奈川県の中央部に位置する伊勢原市は、北西に丹沢大山国定公園のシンボル「大山」を有し、東部はなだらかな平野部が広がる自然豊かな土地。くだものの一大産地として知られる同市は、県内一の酪農家数と乳牛頭数を誇る「酪農の里」という顔も持っています。これまでも、それぞれの農家が自慢の牛乳を使ったオリジナルのプリンやヨーグルト、ジェラートなどを企画、生産してきましたが、このほど、タカナシ乳業株式会社と連携し、市内の酪農家が生産した牛乳だけを使用した「いせはら地ミルク」の販売を開始しました。「伊勢原産のおいしい牛乳を届けたい」。その誕生までの秘話をうかがいました。

  • twitter
  • facebook
  • LINE

酪農の里 伊勢原で牛乳プロジェクト発足

神奈川県内で一番酪農が盛んな伊勢原市では、33戸の酪農家が乳牛を育てています。牛の生育具合を競うコンテスト「共進会」でも優秀な成績を収める酪農の盛んな土地です。市畜産会の荒井新吾(あらいしんご)会長は長年、「自分たちが作った牛乳」と胸を張って言える〝伊勢原ならではの牛乳″を作りたいという夢を語っていました。その熱意に賛同する酪農家と市、県、県畜産会が協力して「伊勢原産牛乳プロジェクト」が立ち上がったのは、2014年5月のこと。それから3年半の月日を経た2017年11月、「いせはら地ミルク」が小売店の店頭に並んだ姿を見て、プロジェクト発足時から事務局として並走してきた市経済環境部農業振興課の鎌田卓也(かまたたくや)さんは「感無量だった」と言います。市内酪農業の振興と、地産地消を通じて地域活性化を目指した活動が一つの形にたどり着きました。

自分たちの牛乳を消費者に届けたい

 

牛乳は各酪農牧場から集乳され、加工各社の工場に運ばれます。そこで様々な地域から集められた原乳をブレンドし、殺菌などを経て、各社が工夫を凝らしたパッケージの商品となって出荷されます。荒井さんもそれを当然のこととして出荷する一方で、自分のアイデンティティが消されてしまうような複雑な気持ちを抱いていました。
市内では毎日約25トンの牛乳が搾乳されています。酪農が盛んと言っても、最大760戸あった農家の数も今では33戸に。「10年前と比べてもおよそ20戸が搾乳を止めている」という現状に歯止めをかけたい。伊勢原の酪農の火を消さないためにも、自分たちが誇れる「自分たちの牛乳が必要だった」と言います。荒井さんとその思いに賛同した石田陽一(いしだよういち)さんと、石井敏貴(いしいとしたか)さんの若手酪農家2人が、自治体や関係団体の協力を得て、検討会や牛乳販売店への調査、市民グループへのインタビューなど、マーケティング調査からスタートし、商品コンセプトについて議論を重ねました。

1 2 3

あなたにおススメ

タイアップ企画

関連記事

カテゴリー一覧