健康志向を追い風に「糖質カット炊飯器」発売へ
これまで、ダイエットというと食べ物のカロリーを気にする方がほとんどでしたが、最近は食品に含まれる糖質の量に注目が集まっています。体にとって主要なエネルギー源となる糖質が多いメニューよりも、少ない方がダイエットや健康維持にも良いと、糖質量をカットした商品が多く開発されています。
「糖質制限ダイエットで摂取量を抑えなければならないのが、ごはんです。米は日本人なら毎日食べている主食です。それならば、糖質を減らしたお米が炊ければよいのでは、という考えに行き着きました。海外メーカーで糖質をカットできる炊飯器を製造している会社があったので、日本への取扱希望の旨を申し入れました」と﨏さんは語ります。
日本で取り扱うにあたって、商品のデザインなどをさらにスタイリッシュな印象にできるように要望を伝えて改善しました。そして「糖質カット炊飯器」の日本の販売総代理店として、2018年2月中旬からサンコーが販売を開始することになったのです。
糖質をカットする仕組みとは
糖質カット炊飯器の見た目は、一般的な炊飯器とほとんど変わりはなく、洗った米と水を入れスイッチを押すだけというプロセスです。違いは、米の炊き方にあります。
糖質カット炊飯器では、まず最初に米を煮るプロセスがあります。すると、糖質成分が煮汁に溶け出します。釜は内釜と外釜の2重構造になっており、糖質を含んだ煮汁を排出。そのため、一般的な炊飯器で炊いた場合と比ベて、33%の糖質をカットできるのです。最後は蒸気で蒸し上げ、ふっくら炊き上がるという仕組みです。
「炊き上がりの米は、一般的炊飯器で炊く場合と比べてほとんど変わりはありません。噛めば噛むほど米の甘みが増すという部分は少しなくなりますが、食感はほぼ一緒です。モニター試験では、糖質カット炊飯器で炊いたと言わないと違いがわからなかった方もいたほどです」。
糖質を含んだ煮汁をトレーに排出します
炊飯では米の硬さを5段階で切り替え可能で、やわらかさや硬さを好みや料理にあわせてセレクトできます。さらに玄米でも、糖質カットで炊き上げることができます。米は1合から6合まで炊けるため、一人暮らしの方から家族まで利用できます。
温め直しや蒸し料理にも使える
糖質カット炊飯器では、蒸気で蒸すという工程があるため、炊き上がった米を温める場合にも、その機能が活躍します。一般的な炊飯器では電気の保温機能で温められるだけですが、糖質カット炊飯器の場合は蒸気で温めなおすため炊きたてのようなふっくらとした仕上がりになります。
おまけに、蒸し魚、蒸し肉、温野菜といった蒸し料理にも使えるため、それぞれの調理モードが用意されています。
また、予約機能を使って炊飯するときは、予約ボタンを押した時点では米は水に漬かっていません。炊飯開始時になると釜に水が移動して炊飯が始まります。そのため、食中毒などが気になる夏場などは、衛生面でも安心して使えるというメリットがあります。
糖質カット炊飯器は、2017年12月15日の先行予約を受けて、初回入荷分はすでに予約でいっぱい。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)や料理研究家の間などでも、多くの反響を呼んでいるそうです。糖質を抑えながらごはんも楽しみたい方の、新しい選択肢としてますます注目が集まりそうです。