1,141人でイチゴ狩り、ギネス記録に認定
2017年3月5日、「いちご団地」に1,134人もの人々が集まり、ギネス記録認定員の立会いのもと、イチゴ狩りが行われました。この結果、「同時にイチゴ狩りをした最多人数」として、公式にギネスの世界記録に認定されたのです。
「人口約3万3,000人ほどの町で1,000人を超える人が集められるのか、といった不安がありました。実際に募集を開始してみると、町外や県外からも多くの応募がありました。いちご団地のハウス内でのイベントのため、先着順として1,000人を募集しました。ですが、すぐに定員に達してしまいやむを得ず参加をお断りした方もいたほどです」。
いちご狩に参加した方からは、「記録達成の一員になれて嬉しい」という喜びの声が多く寄せられました。また、震災直後の町を知っている方は、震災から6年経って大記録を達成するまでに復興した町の姿を見て、感慨深く思っている方もいたようです。

ギネス記録認定証を持つ、亘理町の観光PR係長「わたりん」
さらに、ギネスの世界記録達成は亘理町のイチゴ農家にも大きなメリットをもたらしました。「支援いただいた方に元気な町の姿を見せることで恩返しになった」「亘理町のイチゴを広く知ってもらうことで、農業の復興にさらに弾みをつけたい」、さらに「イチゴの栽培で生活していける安心感を得られた」「東北一のイチゴ生産地の農家として誇りを持てた」など、意識の向上も見られたそうです。
ギネス記録達成は全国の様々なメディアで取り上げられ、亘理町の復興やイチゴ生産地としてのアピールにも繋がりました。イベント実施後、イチゴ農家の戸数が劇的に増えることはなかったものの、新規就農者がわずかに増えたり、イチゴ生産量や販売額も順調に右肩上がりで伸びているそうです。
農家と町全体に大きな勇気をもたらしたギネス記録挑戦。亘理町では、栽培方法の確立など、関係機関と連携し、さらなるイチゴの生産向上を目指しているそうです。「今後も全国の支援者に引き続き町の元気な姿を見せて、感謝の気持ちを伝えていきたい」とのことです。
宮城県亘理町
参考
亘理町東日本大震災活動等記録集(宮城県亘理町)