女性目線の農業PR動画のナンバーワンを決定
全国各地で農業に携わる女性が東京に集結する「農業女子PJフォーラム」のメインイベントは「農業女子PJ PRムービーコンテスト」。全国の農業女子メンバーが9ブロックに分かれて制作した、日々の取り組みや、地域の農業の魅力を紹介するPR動画のナンバーワンを決定するもの。事前に行われたインターネットによる投票で選ばれたファイナリストが、PRムービーの発表と、制作にかけた思いを語るプレゼンテーションを行いました。
地域性と個性に溢れた力作動画が集合
コンテストの審査は、地域の仲間でチームを作って参加する「地域別ブロック部門」と、個人参加の「フリームービー部門」の2つの部門で行われました。
<地域別ブロック部門ファイナリスト>
・東北ブロック 『真の強さと美しさ』
髙山 真理子さん(宮城県)
・九州沖縄ブロック 『九州と沖縄の美味しさの秘密~太陽×人情×笑顔~』
蘇鉄 薫さん(熊本県)・櫻井 華絵さん(佐賀県)
・北海道ブロック 『NO FARMING,NO LIFE~だから、農業って楽しい!~』
小林 晴香さん(北海道)・髙木 智美さん(北海道)
<フリームービー部門ファイナリスト>
・「こんなに楽しい職業ある?」
古賀 百伽さん(福岡県)
・「バーチャル収穫体験」
後藤 弥生さん(愛知県)
・「紅の世界」
児玉 亜沙美さん(宮崎県)
・「2018年2月 福井立春寒波」
藤井 和代さん「福井県農業女子会 ふくふく会」(福井県)
事前のインターネット投票を通過した作品だけあって、地方の特色が現れる地域別ブロック部門は力作ぞろい。また、制作者の個性が表現されたフリームービー部門も、前もって選抜された作品が最終審査にエントリー。いずれの部門も、構成、演出、編集など、プロ顔負けの映像が集まりました。明るくコミカルな作品には会場中が笑いに包まれ、農業女子の視点ならではの「農業あるある」に共感する姿や、福井県を襲った寒波の映像には、自然の脅威に息をのむなどの光景が見られました。
それぞれの環境で輝く農業女子の姿を描写
動画の発表とプレゼンテーションの後、会場の一般参加者による投票と、特別審査員による審査が行われました。放送作家の小山薫堂さんや、数々の受賞歴を持つイタリアンシェフの奥田政行さん、農業女子にムービー制作を指導した動画制作会社の水野秀雄さん、日本野菜ソムリエ協会理事長の福井栄治さん、農林水産省女性活躍推進室長の久保香代子さんら、5人の特別審査員による審査が行われた結果、各部門のナンバーワンが決定しました。
<地域別PRムービーコンテスト最優秀賞>
北海道ブロック『NO FARMING,NO LIFE~だから、農業って楽しい!~』
最優秀賞の北海道ブロックの作品は、移り変わる北海道の自然を追い、真っ白な雪の世界から雄大な緑の恵みをもたらす季節へ。静から動への変化。四季折々の季節の中で育まれる作物と生命。それを作り、育てる農業女子の姿を捉えました。
審査員の小山薫堂さんは「2分間に農業への思いが詰まった作品でした。普段は遠いエリアでそれぞれ農業に携わっているとのことでしたが、メンバーの一体感が作中にあふれていて、感動しました」と、選定理由を話しました。
<フリームービー部門優秀賞>
児玉 亜沙美さん「紅の世界」
宮崎県でマンゴー農家として活躍する自身の、マンゴーとの出会いから、あふれるマンゴー愛を表現したコミカルな作品。
優秀賞の選定理由について、奥田政行さんは「全編を通して、児玉さんのマンゴー愛が伝わってくること。元気で明るい農業女子の姿がよく表現されていたこと」と述べました。
発足から5年目 広がりを見せる「農業女子プロジェクト」
PRムービーコンテストの投票の間に行われたトークセッションでは「わたしたちが伝えたい農業の魅力」をテーマに、審査員と農業女子がクロストークを実施。日々の農業に対する思いや、心がけていること、日常の過ごし方から農作業ファッションまで、女性視点の農業トークに花が咲きました。登壇したエネルギッシュな農業女子たちは最後に「女性だからできること、出産・育児を経験したからこそ感じることを意識して、農業に関わる女性が輝く環境を作っていきましょう」と結びました。
農業女子プロジェクトは、2013年11月に発足以来、メンバーの女性農業者と企業・団体の様々なコラボ企画、商品を作ってきました。5年目に入った活動はますます広がりを見せます。
農業女子プロジェクト
https://nougyoujoshi.maff.go.jp/