おいしいイチゴの特徴とは?
こどもから大人まで愛されているフルーツ、イチゴ。
でも世の中には、甘いイチゴと甘さの少ないイチゴが存在することも事実です。せっかく食べるなら、おいしいイチゴが食べたいですよね。
そこで今回は、おいしいイチゴを見分けるコツを、東京都練馬区で「加藤農園」を営む加藤博久さんと、加藤さんのイチゴ栽培の師匠で、埼玉県深谷市にて観光農園「いちご畑花園」を営む高荷政行(たかにまさゆき)さんに教えていただきました。
スーパーのおいしいイチゴの見分け方
まずは、スーパーのイチゴの見分け方について伺うと、「何と言っても色とツヤです。」と加藤さん。「甘いイチゴは、鮮やかな赤い色をしていて、ツヤツヤに輝く光沢があります。熟すほどに広がる甘い香りもおいしいイチゴの目印です」。
スーパーで売られているイチゴには、大粒と小粒がありますが、味に違いはあるのでしょうか?
「イチゴの大きさは品種にもよりますが、一般的に大きいイチゴは栄養をたっぷりもらったイチゴなので、甘くておいしい場合が多いんですよ」と高荷さん。
イチゴ狩りでのおいしいイチゴの見分け方
スーパーなどの小売店で売られるイチゴと、イチゴ狩りや直売のイチゴは味が違うと加藤さんは言います。
「イチゴ狩りでは完熟イチゴが楽しめるのが1番の魅力です。完熟イチゴは真冬でも2〜3日、春先だと1日ぐらいしか持ちません。そのためスーパーなどで売られるものは、完全に熟する一歩手前で出荷されることが多いんです。
でもイチゴ狩りや直売では、完熟のいちごが食べられます。完熟したイチゴはヘタのそばまで鮮やかな赤色をしていてヘタが立っているのが特徴です。
イチゴ狩りでは、完熟を通り越して「超熟」と呼ばれるイチゴも楽しむことができます」。
「ヘタが立っているイチゴ」と聞いてピンと来ない方は、もしかしたら完熟イチゴを食べたことがないのかもしれません。ヘタが立っているというのは、果肉とヘタの間に空間ができていて、ヘタが反り返って上を向いていることだそうです。
イチゴ狩りでの正しい取り方
イチゴの正しい取り方
「イチゴを採るときには実を優しく持って、先端が上になるようにひねるとキレイにイチゴが取れます。イチゴ農家もそうやって一粒ずつ収穫しているので、正しいイチゴの摘み方をイチゴ狩りで体験していただければ」と高荷さん。
イチゴ狩りでのイチゴの楽しみ方
「イチゴは、ヘタの方から食べるのがオススメです。先端の方が一番甘いので、ヘタの方から食べると最後まで甘くおいしく食べることができます」。
イチゴをヘタの方から食べるとは目からウロコです。でも、先端だけ食べるのはもちろんマナー違反。イチゴ農家の方が一粒一粒心を込めて育てたイチゴですから、すべて大切に味わいましょう。
イチゴ狩りに行く狙い目は○○が続いた後!
加藤さんによれば抜群においしいイチゴを楽しめる、狙い目の日があると言います。
「イチゴは、光合成をすればするほど甘くなります。だから、太陽の光を浴びれば浴びるほどどんどん甘くなります。実は、晴天が長く続いた後こそ一番甘いイチゴが食べられるんです」。
自然の恵みをたっぷり受けたイチゴを楽しむには、天気予報をしっかりチェックするのが通の楽しみ方なのですね。
イチゴ狩りにトッピングの持ち込みはOK!?
イチゴといえば[練乳をかけて食べるのが好き!」という方も多いかもしれませんが、イチゴ狩りにマイ練乳を持ち込んでもいいのでしょうか。
この質問に対し意外にもお二人から「特に問題ないのでは?」と答えが返ってきました。イチゴ狩りについてルールは無いのでしょうか。
高荷さんの営む埼玉県の観光農園『イチゴ畑 花園』では、イチゴ狩りに30分と60分のコースがあるそう。「60分のコースでは、カップケーキが食べ放題で、イチゴとクリーム、チョコレートをトッピングしたり、その場でイチゴのスムージーを楽しめたりするサービスもあって大人気です」。
イチゴに何かトッピングするのは農家の方に失礼になるのでは…と心配していたのですが、お二人とも「何よりもイチゴ狩りをする方が、楽しんでくれるのが一番です」と答えてくださいました。
トッピングについては、各農園で準備されている場合もあれば、持ち込みNGの場合もあるので、気になる方は事前に確認すると安心です。
春のイチゴを堪能しよう
春先までおいしく楽しめるイチゴですが「味は何で決まるのでしょう?」と質問したところ、加藤さんと高荷さんから全く同じ答えが返ってきました。
「イチゴの味を決めるのは農家です。同じ品種でも作る人によって味がぜんぜん違います」。
加藤さんは「イチゴは品種で選ぶのではなく、ぜひ農家で選んでみてほしい。」と話します。こだわりの農家が作るイチゴは、まさに絶品の味わいです。
最後に、一番好きな食べ方をうかがうと、「ヘタから食べるとおいしいと話しましたけど、やっぱり大きなイチゴを一口で頬張るのが一番ですね」と高荷さん。
じゅわっと口に広がる、甘いイチゴを想像したら、今すぐイチゴが食べたくなってしまいます。イチゴ狩りのシーズンはGWまでと、まだまだ楽しめますので、春のイチゴをぜひ堪能してみてはいかがでしょうか。