トマトを食べる頻度
まず、生鮮トマトを食べる頻度について。「ほぼ毎日」は20.5%、「週に数回」が39.6%、「月に数回」が22.8%で、「ほとんど食べない」は17.2%でした。男女別に見てみると、女性の方が男性よりトマトを食べる頻度が多く、男性は53.7%、女性の66.4%が週に数回以上トマトを食べていることになります。
年代別では、年齢が上に行くほどトマトを食べる人の割合が多く、週に数回以上トマトを食べている人は、50代では65.4%、60代では70.9%、70代では82.9%にものぼります。

生鮮トマトを食べる頻度
また朝昼夜では、どの食事で生鮮トマトを食べる機会が多いのかを聞いてみると、79.5%と最も多い回答だったのは夕食でした。次いで、朝食(37.7%)、昼食(21.7%)となり、弁当の昼食は11.8%、間食と夜食については2.6%にとどまりました。
生鮮トマトの食べ方については、「そのまま食べる」(73.4%)と「サラダ」(71.6%)が圧倒的に多く、サンドイッチや炒め物、煮物、鍋、自家製ソース、自家製ジュースといった利用についてはごくわずかな結果でした。
夕食にサラダやそのまま食べるという方法が、生鮮トマトの最も多い利用シーンであるとわかります。

トマトについて当てはまるイメージ(複数回答可)
さらに、トマトに対するイメージについて聞いてみると、「健康によい」「手軽に食べられる」「おいしい」ことが、特に高い支持を得ていることがわかりました。「健康によい」は年代が高いほど支持する人の数が多く、トマトの健康効果を期待して、食事に生鮮トマトを取り入れている方がとても多いことがよくわかります。
消費者の購入の決め手は鮮度と値段
では、消費者が生鮮トマトを購入するとき、どのような点に注目して選んでいるのでしょうか。「生鮮トマトを購入するときのポイントは何ですか?」と聞いたところ、次のような結果になりました。

生鮮トマトを購入する際のポイント(複数回答可)
最も多くの人が回答したのは「鮮度」と「価格」で、多くの年代で7割前後の支持を集めました。産地や味については気にする方は3~4割前後にとどまりました。ですが年代が高い方が、産地や味を「購入のポイント」と回答しており、年齢層が高くなるほど産地や味など品質により注目しているようです。

生鮮トマトの味・食感について、購入する際のポイント(複数回答可)
さらに、味や食感について詳しく聞いてみると、「甘くないトマト」よりも「甘いトマト」の方が圧倒的に人気が高く、酸味については「酸味のないトマト」より「酸味のあるトマト」が支持されていることも判明。トマトの味や食感においては、「甘くて、酸味があり、香りが良く、かたいトマト」が好まれる傾向にあると言えるでしょう。
高糖度トマトへの期待
「甘みのあるトマト」の人気がとても高いことからわかるように、一定の甘みが求められています。そこで注目されているのが、通常のトマトよりも甘みが強い「高糖度トマト」です。高糖度トマトについての認識は、「知っている」と答えた人は51.6%と、約半数にまで認知されているようです。
高糖度トマトは一般的なトマトに比べて割高になりますが、高糖度トマトを「知っている」と回答した人に、「従来品と比べて、どのくらいの価格帯なら高糖度トマトを購入したいと思いますか?」と聞いてみました。
すると、「従来品と同等」と答えた人が27.5%いるものの、「割高でも購入してみたい」と答えた人が全体の55.8%もおり、高糖度トマトに興味を持っている人が半数以上いることが明らかとなりました。

高糖度トマトを購入してみようと思う価格帯
特別な下ごしらえや調理をしなくても、そのまま食べられて健康にも良いと魅力いっぱいのトマト。さらに見た目の可愛らしさも加わって、トマト人気はますます継続しそうです。今後は、価格だけではなく、品質の良さや産地、栽培法のこだわりなどにもさらに注目が高まっていくのではないでしょうか。
2017年3月 日本政策金融公庫調べ