農業専門の博物館
博物館では、自然・文化・産業など、ある特定の分野の資料の収集・保管・研究などを行い、その成果が展示されていますが、実は、農業の営みに特化した博物館も数多く存在するのです。
これらの博物館では、ニッチな情報が満載で非常に楽しめる上、施設によっては体験イベントが充実しているため、家族でのお出かけはもちろん、デートなど大人同士でも楽しめること請け合いです。
農業の博物館・科学館
ふじのくに茶の都ミュージアム(静岡県)
ふじのくに茶の都ミュージアムは、静岡県島田市にあるお茶の博物館です。この博物館ではお茶どころ静岡らしく、お茶に関わる様々なことを学ぶことができます。
常設展では、お茶の起源と言われている、中国雲南省にある樹齢千年の「茶樹王」のレプリカや、中国上海の歴史ある茶館を復元した展示、海外のお茶の入れ方や飲み方を実演する「ティーステーション」、世界中のお茶の香りを嗅げる茶葉ケースなどの展示もあります。もちろん日本のお茶の歴史や、静岡のお茶の歩みもしっかり学ぶことができます。
体験も充実しています。石臼で抹茶を引いて持ち帰れる体験や、本格的な茶室で抹茶と和菓子を楽しみながら実際に自分でお茶を点てることもできます。
ふじのくに茶の都ミュージアム
住所: 静岡県島田市金谷富士見町3053-2
TEL:0547-46-5588
URL:https://tea-museum.jp/
入館料:300円
鳥取二十世紀梨記念館 なしっこ館(鳥取県)
鳥取二十世紀梨記念館は、ナシのことを美味しく楽しく学べるミュージアムです。二十世紀梨の巨木の展示や、昭和のナシ農家をイメージしたセットで上演される「ものがたり劇場」などが楽しめる他、お子さんが楽しめる「梨の何でもクイズ」、芋虫の乗り物、自分が虫のように小さくなってナシ園の中を探検できるアトラクションなども充実しています。
さらに大人も楽しめるものとして、ナシを使った料理レシピの無料配布や、ナシの試食やナシ紅茶の試飲のほか、知られざるナシトリビアの展示などの見どころも満載です。
展示を楽しんだ後には、フルーツパーラーでナシデザートを満喫。ミュージアムショップには、生のナシはもちろん、ナシチョコやナシケーキ、ナシ石鹸まであらゆるナシグッズが揃っています。
鳥取二十世紀梨記念館 なしっこ館
住所:鳥取県倉吉市駄経寺町198-4 倉吉パークスクエア内
TEL:0858-23-1174
URL:http://1174.sanin.jp/
入館料:大人300円、中・小学生150円
紅花資料館(山形県)
紅花資料館は、紅花の豪商として栄えた旧堀米邸を復元した博物館です。江戸時代にはこの地に特産の「最上紅花」が植えられ、紅花の花びらは「紅餅(花餅)」という染料に加工されて京都へ送られ、京女の唇を彩り、衣を美しく染め上げました。そういった紅花の歴史を、雰囲気のある建物の中で学ぶことができます。
紅花資料館を訪れたらぜひ挑戦したいのが「紅染体験」。真っ白なシルクのハンカチを綺麗な紅色に染め上げて、当日持ち帰ることができます。
紅花資料館
住所:山形県西村山郡河北町大字谷地戊1143
TEL: 0237-73-3500
URL:http://www.town.kahoku.yamagata.jp/1833.html
入館料:一般400円、高校生150円、小中学生70円
紅染め体験(入館料込み):ハンカチ(45センチ×45センチ)1,600円
ハンカチ(30センチ×30センチ)1,300円
※紅染体験は4〜5名から予約が可能です。また、一週間前までに予約が必要です。
牛の博物館(岩手県)
岩手県にある牛の博物館は、人類とウシの8,000年もの歴史が学べるミュージアムです。ウシといえば、肉牛や乳牛などの、食料面ばかりを思い浮かべるかもしれませんが、ウシが人類にもたらしたものは、労働力・衣料・肥料・娯楽など、非常に多岐にわたります。
もしも人類がウシを家畜にしなかったら、人類文化の発展は500年以上遅れていたとも言われています。
牛の博物館では、剥製や模型などの様々な展示を通して、ウシと人の歩みを学べるほか、バター作りや、明治時代のアイスクリーム作り、革のストラップ作りなど幅広い体験メニューが用意されています。子どもから大人まで、楽しみながらウシのことを学ぶことができます。
牛の博物館
住所:岩手県奥州市前沢区字南陣場103-1
TEL:0197-56-7666
入館料:http://www.isop.ne.jp/atrui/mhaku.html
入館料:一般400円、高校生以上300円、小・中学生200円
食と農の科学館(茨城県)
食と農の科学館の館内には、日本の農林水産業の発展を支える研究成果を紹介するエリアと、農業技術発達資料館の二つのエリアがあります。
研究成果を紹介するエリアでは、食料の安定供給のための研究開発や、日本の高い技術力を生かした高品質な農産物・食品の研究等をわかりやすく紹介しています。
農業技術発達資料館では、実際に使われてきた農具などが展示されており、日本の農業技術発達の歩みをしっかりと学ぶことができます。
食と農の科学館
住所:茨城県つくば市観音台3-1-1
TEL:029-838-8980
URL:http://www.naro.affrc.go.jp/tarh/index.html
入館料:無料
農業に特化した博物館を5館紹介しました。日々の生活の中で身近なものでも、意外と知らないことは多いもの。農業の博物館では、そういった知識を様々な体験を交えながら楽しく学ぶことができます。ぜひ休日のお出かけに、活用してみてはいかがでしょうか。