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「罠ガール」作者の緑山のぶひろさんに聞く 女子高生×罠猟の異色マンガから考える鳥獣被害

「罠ガール」作者の緑山のぶひろさんに聞く 女子高生×罠猟の異色マンガから考える鳥獣被害

最終更新日:2018年07月19日

発売当初から農業関係者に大反響。女子高生が真剣に罠猟に取り組む異色のマンガ「罠ガール」。作者の緑山のぶひろさんは農家出身であるばかりか、自身がわな猟免許を持つ兼業農家でもあります。くくり罠、箱罠、止め刺しとは…?ディティールにも凝った罠の描写や、動物と対決する際の心理は、実体験の賜物とも言えますが、裏には農業が直面している鳥獣被害の実態が。マンガ執筆の背景から罠猟への想いなど、緑山さんに、ガチで迫ります。

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罠でイノシシを捕まえているマンガ家がいる?!

主人公は罠で動物を捕獲する高校3年生の女子。ちなみにモデルはいないそう

農業界でも話題沸騰 増刷を重ねる話題作

「罠ガール」は月刊誌「電撃マオウ」(KADOKAWA アスキー・メディアワークス)で連載中のマンガ。2017年12月に1巻が発売され、発売後、即重版となった話題作です。
シカやイノシシなどから畑の農作物を守るために罠をかけたり、捕まえた動物を解体して食べたりする女子高生たちの姿を描いています。
単行本の帯には「ガチでやってます!」。言葉のとおり、実際に緑山さんは現役で罠猟を行いながら描いています。

罠猟の現実をそのままに描く

「罠ガール」が描かれたきっかけは、担当編集者の耳にこんな情報が入ったことから。
〈家が農家で、罠でイノシシを捕まえているマンガ家がいる〉。
そこから編集者が、罠猟と女の子というキーワードでドタバタコメディっぽい作品になれば面白いかも、と緑山さんへ話を持ちかけました。
「私としても、現在、山間地の鳥獣被害が社会問題となり、それを身をもって体感している中で、今の有害鳥獣捕獲について多くの人に現状を知ってもらおうと思い、描こうと思いました」と緑山さん。
編集者に鳥獣被害の現状を話したり、捕獲したイノシシの動画を見せたりしながら打ち合わせを重ねていく中で、コメディ路線より「現実をそのまま描く」という方向性が固まっていきました。

深刻な鳥獣被害、農作物被害額は170億円超

鳥獣被害は農家にとって大きな課題

農業と鳥獣被害は隣り合わせ

大切な農作物も、動物たちには単なる食べ物。情け容赦なく荒らします。
地方では人口減少で動物が里に下りやすくなっていますし、捕獲する猟師の高齢化も課題。第一、作物を食べられては、農業を続ける意欲も下がります。
農林水産省によると、平成28年度の農作物被害額は全国で約172億円。都道府県別被害額では北海道の約44億円をトップに、福岡県(約7億円)、長野県(約6億円)と続きます。
「このままだと山間地で作物を作ることが困難になるのではないかと危惧しています。猟師不足や高齢化などを補うために地域全体で対策を構築していく必要があると考えています」。
緑山さんは現在、福岡県でご両親と一緒に、4町ほどの田んぼでお米を中心に、野菜やそばも作りながら、マンガを描いています。

農家である以上、やらないといけない

罠猟は、身近でない読者にはある種、未知の面白さのある世界かもしれません。ですが、実際の感覚は違っています。
「農家の私にとって、駆除のための罠猟は仕方なくやる部分が強く、面白いという感情はほとんどありません。家やご近所さんの田畑を守ることにつながるために、『面白く』というより『必死』にやっています」。

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