グリーンアスパラガスの栄養と選び方のコツ
シャキシャキとした食感で歯ごたえが良く、独特な風味と甘味がある春野菜、グリーンアスパラガス。グリーンアスパラガスに含まれる栄養素には、葉酸、アスパラギン酸、ルチン(ビタミンPとも呼ばれる)、βカロテン、カリウムなどがあります。
「葉酸は大切な働きをしてくれるビタミンB群の一つです。さらにアスパラギン酸は、代謝をサポートするアミノ酸の一つで、ルチンは血管を丈夫にする働きがあるとされ、βカロテンを含みます。そのため、グリーンアスパラガスは健康を維持するためにおすすめの食材と言えます」(鈴木さん)。
スーパーでグリーンアスパラガスを選ぶ際は、どんなことに注意したらいいでしょうか。
「全体的に鮮やかな緑色で、太くてハリがあり、まっすぐなものを選ぶとよいでしょう。アスパラガスは水分の蒸発が早く、鮮度が落ちやすい野菜です。根の切り口が丸く、みずみずしいかどうか、穂先が密集して締まっているか、チェックしてみてください」。
また、グリーンアスパラガスの下ごしらえとしては、ハカマを削り、根元部分の皮をピーラーでむくと口当たりが良くなります。生では食べられませんから、茹でたり、炒めたり、揚げたりするなど、火を通した調理に使いましょう。
アスパラガスのチーズソテー
グリーンアスパラガスをオリーブオイルでソテーしたシンプルな一皿。仕上げのパルメザンチーズはお好みの量を加えましょう。
材料(1人分)
・アスパラガス…2~3本
・オリーブオイル… 大さじ1
・バター…大さじ1(12グラム)
・塩、コショウ…少々
・パルメザンチーズ(粉チーズ)…適量
作り方
1.アスパラガスは根元の固い部分の皮をむき、ハカマを落として、斜めの3等分に切る。
2.フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、1を入れ、塩をふって鮮やかな緑色になるまで炒める。
3.仕上げにバターを加え、塩とコショウで味を調え、器に盛ってパルメザンチーズをふる。
管理栄養士・鈴木さんからのアドバイス
「オリーブオイルは熱しすぎると風味が落ち、せっかくのおいしさを損なってしまうので、煙が出るほど加熱しないのがポイントです。ただし、炒め方が足りないと、アスパラガスの芯まで火が通らず生のままになってしまうので、様子を見て、フライパンに蓋をして炒め蒸しにしてもよいでしょう」。
新ジャガイモの栄養と選び方のコツ
新ジャガイモは皮が薄いため、皮付きで食べられる野菜です。「ジャガイモにはビタミンCやカリウムが多く含まれています。栄養素は、野菜の皮や皮の近くに多く含まれるといわれているので、皮ごと食べられる新ジャガイモは、ぜひ皮をむかずそのまま食べてください」。
新ジャガイモを選ぶときも、皮に注目するのがポイントです。「古くなると皮が厚くなってくるので、手でむけそうなくらい皮が薄いもので、小ぶりのものを選びましょう。傷やシワがなく、表面がなめらかなことも重要です。また芽が出てしまうと、栄養分が芽にとられて味が落ちてしまうため、芽が出ていないかチェックしてみましょう」。
皮が薄い新ジャガイモは、洗うときも注意が必要です。「皮がむけてしまわないように、やさしく洗ってください。茹でるときは皮つきのまま鍋に入れ、皮をむく場合でも、水っぽくならないように茹でた後にむく方がおすすめです」。
新ジャガイモとローズマリーのオーブン焼き
材料(1人分)
・新ジャガイモ…2個
・塩…少々
・オリーブオイル…大さじ1
・モッツァレラチーズ…25グラム(お好みのチーズで代用可)
・ローズマリー…1枝(ドライローズマリーで代用可)
作り方
1.新ジャガイモは皮つきのままラップに包み、電子レンジに2分~2分30秒かけ、4等分にする。
2.モッツァレラチーズは角切りに、ローズマリーは枝から葉をはずす。
3.1に塩とオリーブオイルをからめ、耐熱皿に入れる。2のチーズとローズマリーの葉を散らし、230℃のオーブンで15~20分焼く。
管理栄養士・鈴木さんからのアドバイス
「電子レンジとオーブンを使うだけでできる料理ですから、新生活で忙しい方でも、失敗せず簡単に作れますよ」。
一人暮らしだと野菜を食べる機会が減り、食事の栄養バランスが崩れやすくなります。ぜひここで紹介したレシピを参考にして、気軽に春野菜料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
取材協力
鈴木 真理美(すずき まりみ)
管理栄養士、日本抗加齢医学会認定指導士、日本臨床栄養協会認定サプリメントアドバイザー、株式会社ベルエアー広報部にて会員向けの栄養情報誌、製品パンフレットなどの企画・制作・ライティング、会員向け健康セミナーの講師を担当。
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