JALが地元農業法人和郷と新会社を設立
日本航空と和郷が共同出資した新会社「JAL Agriport」は今後、千葉県成田市にイチゴやサツマイモなどの収穫体験や食事が楽しめる体験型農園施設を開園する予定。成田市近郊の住民はもちろん、成田空港を利用する国内外の旅客が訪れられる仕組みを構築し、2020年に向けて増加が予想される訪日外国人のアクティビティの一つを担うという。
同社をはじめ、千葉県各地で栽培した農産物を用いたプライベートブランド商品を開発、販売するほか、県内産の農産物の販売も行う。将来的には、2020年の開場を目指し、成田市が整備を進めている、空港に隣接した新生成田市場との連携を視野に展開し、地域の逸品を世界に発信する。
同社は、生産そのものだけでなく、販売・プロモーションなどの6次産業化を含めた農業事業参入を図ることで、農業の高付加価値化を目指す。
JAL Agriportの事業
1観光農園運営事業
・農業体験施設(イチゴ狩り、サツマイモ堀り、苗植えなど)
・飲食施設
・野外バーベキュー施設
・地元農産品直売施設
2プライベートブランド事業
・収穫した農産物を加工し、プライベートブランドとして販売
・機内食やラウンジなどで使用し、世界各地にブランドの普及を図る
JALグループの提供価値
・ブランディング
・物販の販路
・国内外の幅広い顧客へのアプローチ
・農水産物の海外輸出促進
和郷の提供価値
・生産・加工・飲食事業のノウハウ
・地元での強い事業基盤
・農家・農業関連企業とのネットワーク
・JGAP設立の実績および傘下の認定農場
「インバウンド」、「観光」、「農業の6次産業化」など、日本の重要課題に取り組む同社は、地元・空港・航空会社の新たな関係性を生み出す可能性を秘めている。国内外に多彩なネットワークを持つJALと、農業に関する知見やノウハウを有する和郷は、両社の強みを活かし、日本の高品質な農産品を世界にアピールし、そのファンを増やすことで、世界の「ひと」と日本の「もの」を結び、新しい価値を創造していくという。