鍬を置いて町へ出よう
藍染め衣装が田畑に映える「ノラふく」
まさに街で着てもおしゃれな作業着を求めているなら「ノラふく」がおススメです。特徴は、すべて綿や麻などの自然素材を正藍染した服であること。藍の蒅(すくも)を使った昔ながらの染め方は色落ちしにくく、防虫や防臭作用も期待できるといいます。
淡路島出身の服飾デザイナー、あまづつみまなみさんが、実際に農作業をしながらデザインしたもので、滋賀県にある老舗の紺屋で注文を受けてから一枚一枚手染めするそう。藍の深い色が収穫期に黄金色に輝く田んぼによく映えそうです。
こんなツナギを着れば農作業もピクニック気分で楽しめそう。足もとが絞ってあるのでブーツインしてもOK。麦わら帽子がよく合います。
そのまま街に出て行っても違和感なくなじみます。パンツやプルオーバーシャツ、ワンピースなども展開していて、農作業をしない人でも欲しい服が見つかりそうです。
ただし、手染めの服は一つとして同じ色・風合いにはならないため、ネット販売をしていません。イベント出店や委託販売をしているほか、直接問い合わせがあったお客様に対して受注生産を行っているとのことです。
風景をつくる野良着 「SAGYO(サギョウ)」
映画の一場面でも見ているような印象的な写真。よく見るとその中に鍬を持った男性やざるを持った女性が混じっています。
そう、彼ら彼女らが来ている服こそ農作業着なんです。SAGYOは、古来の野良着をベースに「風景をつくるような野良着をつくろう」というコンセプトから生まれた作業着ブランドだといいます。
いまイチオシなのが、天然の大麦を使った麦わら帽子。この春にできたばかりの商品ですが、夏にかけて大活躍しそうです。しかもこの帽子、普通より少しトップを高くして、蒸れにくくなるようにデザインされているとか。
もちろん作業着も多数あります。ブランドのおススメは、こちらの「野良半天」。右肩に重いものを担いだときに生地が破れるのを防ぐための革の当て布がしてあり、ペンをさすポケットなど大小のポケットもたくさんあって、手ぶら作業に便利だといいます。
このほか、軽作業時に羽織れてそのままお客さま対応もできる「伊達羽織」なども使い勝手がよさそうです。SAGYOの野良着は、ハイセンスの中にどこか実直な雰囲気が漂います。
デザインと機能性を兼ね備えたスタイル
グッドデザイン賞を受賞「A-rue(ア・リュ)」
「アシメトリーデニムエプロン」「日よけ作業用帽子」「デニムワークパンツ」の3点がグッドデザイン賞を受賞するなど、機能的かつ洗練されたデザインの「A-rue」。そのイメージをひと言で表すと「農&ロハス」です。
「ロハスな時間に楽しみたいファッション」をコンセプトに、農作業のみならず、キャンプや野外イベント、料理、ガーデニングなどでも使えるファッション小物を制作。ワンショルダーで木の葉をかたどったようなデザインのエプロンが印象的です。
こちらは布でできた作業用帽子の「ズッキン」。作業中は襟元の布を広げておけば首の日焼け対策になり、作業後は紐でまとめればスッキリ。麦わら帽子やキャップに重ねて使うこともできます。
作業用のデニムパンツもあります。足を大きく開いても動きやすく、普段着にも使えます。オリジナルのアームカバーやリバーシブルの帽子もデニムによく合っています。
ベースは野良着。日焼け対策できて小物も充実
畑でも“自分らしく” 「monkuwa(モンクワ)」
どんな時も自分らしくありたい――。「monkuwa」はそんな女性たちの願いを叶えるために誕生したブランドだといいます。ヤッケパーカー・サロペット・アームカバー・モンペなどのアイテムを扱っていますが、パステルカラーやアースカラーの組み合わせがひときわ目を引きます。
こちらはガーデニングなどの作業中に、ハサミや手袋を一時的にしまっておけるショートエプロン。このほかにロングエプロンやエプロンスカートもあって、ちょっと腰回りを隠したいときにも使えそう。
かわいくて機能的な現代の野良着「のらスタイル」
おしゃれも大事だけど、やっぱり機能性も大事。そんな方におススメなのが「のらスタイル」です。野良着をコンセプトにした色鮮やかでかわいいデザインが特徴。機能性を売りにしたものも多く、農家の方の声をもとに開発した帽子やアームカバー、長靴などに工夫があります。
一番の売れ筋は「農家さんブラウス」(写真右端)だそうですが、ほかにも「防蚊ガーゼブラウス」(写真中央)や、腰回りがカバーできる「農家さんチュニック」(写真左端)など、普段使いできそうなブラウスが豊富です。
日焼け対策にもってこいなのが「マスク付き農園フード スマイル」。面ファスナーで閉じると帽子とマスクが一体化して目元以外を隠してくれます。さらに袖カバー付きのウレタン手袋をつければ隙間なしの完全防備。ギンガムチェックや花柄をあしらうおしゃれ心も忘れていません。
▼畑乃家
そのまま街に出られるような服から機能的な小物まで駆け足でご紹介しました。気に入ったものを身につけることで気分を上げて、畑仕事をさらに楽しめたらいいですね。