大規模経営において欠かせない農作業の”省力化”
「今年もいい米が育ってますよ。稲穂がずっしりと頭を垂れているでしょ? 9月上旬からは収穫に入ります」
そうにこやかに語るのは有限会社関口総業の関口紘司さん。茨城県筑西市に220haの広大な農地を管理し、栽培作業の多くに農業機械を導入できる米(コシヒカリ、あさひの夢、マンゲツモチ)、大豆、麦、そばの栽培に取り組み、この15年で2倍以上に農地を増したといいます。まさに飛ぶ鳥をおとす勢いの関口総業ですが、大規模がゆえの問題も抱えているといいます。
大規模農地を管理するにはICTの導入が大切
「もともとの農地に加え、休耕田の所有者からの依頼などもあって農地が広がってきたため、管理農地が1カ所にまとまっていなくて離れた場所に農地が点在する…これを管理するのが大変なんです」
農地の分散は人の移動、資材の運搬に時間と労力を要するだけでなく、広範囲にわたる作物の生育状況を把握し、スタッフが連携しながら効率よく作業を進める工夫も不可欠。そこで関口さんが取り組んだのがコンピュータ技術(ICT)を活用した農地管理です。わかりやすい一例として見せてくれたのが電子地図です。
「農地をマッピングして番号を振り、作物ごとに色付けしています。どこに何を植えるかといった計画を立てたり、毎朝のミーティングで作業場所を確認することで移動もスムーズになりました」
人材不足だからこその”省力化”の重要性
さらに悩まされてきたのが農地の見回りだといいます。水稲栽培においては約3割の時間が見回りに充てられると言われます(※)。そこで、センサーを搭載したドローンを田畑の上空に飛ばし、事務所のパソコン上で目の届かないような場所の生育状況を確認できるようにしたことでスタッフの手間が省けたといいます。
「今の時代、人材を確保したいといってもなかなか集まりません。限られた人手でいかに作業を効率的に行うか、これをいつも考えています。そのために新しいシステムや商品を積極的に取り入れていきたいと思っています」
そう力強く話す関口さん。省力化に向けて取り入れたのはICTだけではありません。3年前から雑草管理の省力化に除草剤の『カーメックス顆粒水和剤』を新たに導入し、大きな成果を上げていると明かしてくれました。
(※)農林水産省「農業分野におけるICT等の先進技術活用の推進」(平成29年)による。
雑草の抑制効果を実感した『カーメックス顆粒水和剤』
「『カーメックス顆粒水和剤』導入前までは4月から10月にかけておよそ年7回、数種類の茎葉処理剤をローテーションさせながら散布していました。220haの規模となると、10名ほどの従業員総出で取り組んでも大変な作業でした」
その重労働を改善できる『カーメックス顆粒水和剤』とは雑草の発生を抑制する土壌処理剤。これを試したところ高い効果が現れたといいます。
「実際に水田畦畔の一部を使って、『カーメックス顆粒水和剤』を撒いた場所と撒いていない場所、他の土壌処理剤を撒いた場所で、草の生え方を記録しました。そのなかで一番長い間雑草を抑制できたのが『カーメックス顆粒水和剤』だったんです」
以来、水田畦畔の雑草を処理する際には、複数回の散布のうち1回に限り『カーメックス顆粒水和剤』を茎葉処理剤と同時に撒いています。そのおかげで年4~5回ほどの散布で済むようになったといい、その分、他の仕事に多くの時間を割けるようになったと関口さんは喜びます。
散布のタイミングを図ればさらに効果は大
「この仕事は天候に左右されることが多く、月に26日働けることもあれば、雨が続いて20日しか働けないこともあります。除草剤散布を2~3回分をスキップして、その分他の農作業に充てられるというのは本当にありがたいことです」
他の除草剤に比べ割高感はあるものの、これまで雑草対策に費やしていた人件費を考えればむしろ安上がりだと関口さんはきっぱり。使い方について、3年培った経験からこんなアドバイスをしてくれました。
「一番難しいのは散布のタイミングですね。時期によってはメインの仕事を優先しがちで、畦畔除草は後回しになってしまいます。適切なタイミングで撒くよう徹底することで、さらに除草回数を減らせると思います」
今後さらに農地を拡大していきたいと意欲を語る関口さん。その際には『カーメックス顆粒水和剤』が心強いパートナーとなるはずと話してくれました。
農作業の負担を軽減し、大規模農家を支えたい
「かつては粉状だった『カーメックス』は、希釈時に粉が舞い上がって使いづらいという農家さんからの声に応えるべく、2014年に新たな製剤で農薬登録を取得して販売されるようになりました」
そう話すのは『カーメックス顆粒水和剤』の普及・販売に取り組む、丸和バイオケミカル株式会社の担当者。同社は農家に頼られるメーカーとして、現場の声を取り入れて製品の開発に取り組んでいるといいます。土壌に散布して雑草の発生を長期間抑える同製品は、水田畦畔においては実は意外なほど類似品がないといい、雑草管理に多大な労力を割いている大規模農家、農業法人を中心に導入されているといいます。さらに、水稲の出穂から1~2カ月前に散布することによって、カメムシ対策にもなると喜ばれているそうです。
「担い手の高齢化と農地の大規模化が進むなか、農作業の負担を軽減することで日本の農業を支えていきたいと考えています」とは担当者のことば。利用者からの要望は積極的に取り入れ、商品にさらなる改良を加えていきたいと意気込みを語ってくださいました。
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