地域で野菜を自給。まちづくりベンチャーの農場「IRODORI FARM」 – マイナビ農業

マイナビ農業TOP > マーケティング > 地域で野菜を自給。まちづくりベンチャーの農場「IRODORI FARM」

マーケティング

山形

地域で野菜を自給。まちづくりベンチャーの農場「IRODORI FARM」

地域で野菜を自給。まちづくりベンチャーの農場「IRODORI FARM」

最終更新日:2018年10月19日

山形県の庄内地方に新たな風を吹かせている、まちづくりのベンチャー企業「ヤマガタデザイン株式会社」。その新たなプロジェクト、化学肥料や農薬を使わずに葉物野菜を栽培する農場「IRODORI FARM(イロドリファーム)」が目指す、第一次産業のリ・デザイン(再構築・最適化)に向けた取り組みを紹介します。

  • twitter
  • facebook
  • LINE

庄内平野に突如出現! 「IRODORI FARM」って?

庄内平野の水田の真ん中で、「IRODORI FARM」は運営されている

山形県の庄内地方で、大学の研究所を核にバイオベンチャーが続々と生まれる拠点「鶴岡北部サイエンスパーク」。ここを中心に、宿泊滞在複合施設をはじめ研究者やUIターン者が多く入居する共同住宅の開発などを進め、全国的に注目を集めているまちづくりベンチャーが「ヤマガタデザイン」です。この会社が今、力を入れて取り組んでいるのが、今年4月から稼働を始めた自社農場「IRODORI FARM」での野菜の栽培です。

「なぜまちづくり会社が農場経営に力を入れるのか?」という疑問も湧きますが、そこにはヤマガタデザインが掲げる「庄内に必要なことは全てやる」という考えがあります。これまで地元の食材を使ったカフェ「IRODORI」を運営してきましたが、そこでわかったのが、冬場になると地元産の葉物野菜を手に入れるのが難しくなること。米の一大産地となっている庄内平野は、稲作以外に野菜の生産も盛んですが、冬場に葉物野菜を供給できる農家が少なく、地元のスーパーなどでは他の地域から仕入れたものを販売している状況でした。これだけ第一次産業が盛んな場所でも、十分に自給自足が成り立っていない。そんな環境を変えていくために、IRODORI FARMの立ち上げが決まりました。

地域でつくる“自給自足するしぜんの圃場”とは?

さまざまな葉物野菜が所狭しと栽培されている

IRODORI FARMのコンセプトは、「自給自足するしぜんの圃場(ほじょう)」。豊かな自然に恵まれた庄内地方で化学肥料や農薬を使わない農業の仕組みづくりや、年間を通じた葉物野菜の安定供給を目的として作られた農場です。現在は、農業用ハウス12棟、約70アールの圃場で、水菜、ルッコラ、ピノグリーン(小松菜)、レッドマスタード(からし菜の一種)、赤からし水菜の5種類の葉物野菜を栽培。他にも、実験的にバジルやパクチー、レモングラス、キュウリなど数種類の野菜を育てていて、今後はハウスも増設していく予定だと言います。栽培にあたっては、化学肥料や農薬を使わないことに加え、畜産業者と連携して腐葉土を作ったり、カキ殻をリサイクルした石灰を利用したり。地域の素材を活用した循環型の農業システムの構築を目指しています。

農場の運営を担当するヤマガタデザインの社員4人は、そのうち3人が25歳以下。いずれももともと農業の経験が全くない若者たちです。「第一次産業は地方にとって大切。ちゃんと循環して持続していく仕組みを育てたい」という思いで、農業の常識にとらわれずに、日々、野菜作りに奮闘しています。

IRODORI FARMの若手スタッフたち

IRODORI FARMから始まる第一次産業のリ・デザイン

2018年9月19日にグランドオープンしたばかりのスイデンテラス

今年6月に初収穫を迎えたIRODORI FARMの野菜は、9月19日にオープンしたばかりの宿泊滞在複合施設「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE(ショウナイホテル スイデンテラス)」(以下、スイデンテラス)のレストラン「FARMER’S DINING IRODORI(ファーマーズダイニング イロドリ)」や地元の産直などで提供されています。また、地域のレストランや結婚式場などでも利用が始まっていて、日持ちもして味もいいと評判は上々。今後、地域の道の駅やスーパーなどにも卸していく計画だと言います。さらには、地元の野菜の需要を満たした先に、東北圏域など、庄内地域以外へも出荷していきたいとしています。

スイデンテラス内にあるFARMER’S DINING IRODORIでは、IRODORI FARMで収穫した野菜を食べることができる

こうしたIRODORI FARMでの取り組みを通してヤマガタデザインが目指しているのは、第一次産業のリ・デザイン。農業従事者が減り、耕作放棄地が増えている日本でも、手法次第でまだまだ農業には可能性がある。農家がちゃんと稼げて、充実して暮らしていけるロールモデルを作っていきたい。そんな、第一次産業を軸にしたまちづくりを始めたIRODORI FARM。挑戦は始まったばかりです。

 
【関連サイト】
ショウナイズカン
(ヤマガタデザインが運営する庄内地方のウェブメディア。IRODORI FARMなどヤマガタデザインの取り組みについてはこちら

関連キーワード

シェアする

  • twitter
  • facebook
  • LINE

あなたにおススメ

タイアップ企画

関連記事

カテゴリー一覧