おいしいものを食べて、お風呂に入ればイライラしない
──もともと「しいたけハウス」だけを作っている会社だったのでしょうか?
「しいたけハウス」を作っている株式会社椎茸祭は、代表の竹村とふたりでやっている会社で、一年前に事業が立ち上がりました。しいたけのおだしが主力商品で、菜食主義や宗教などの理由で動物性の物が食べられない人にもおだしのうまみを楽しんでもらいたくて、しいたけのおだしを作っています。人間、おいしいものを食べてお風呂に入れば、たいていイライラしないで生きていけると思うんです。だから誰でも楽しめるおいしさを広めることで世界に貢献したいという気持ちで、誰でも食べられるおだしを作るところから始まりました。
──何かきっかけになるできごとがあったんでしょうか?
代表の原体験がもとになっているんです。インドで仕事していた時、お肉を食べる人と食べない人でご飯にいくと、机がわかれてしまうのを間近で見て、よくないなと思ったのだそうです。僕も学生時代にネパールに旅行をしていたので、その思いにとても共感しました。
しいたけのイメージを変えたくて作った「しいたけハウス」
──「しいたけハウス」のような栽培キットも作ったのには理由があるんですか?
どれだけおいしくても、しいたけってなかなかいいイメージがないじゃないですか。ちょっと地味だったりして。その見られ方を変えるには、しいたけを栽培してみてもらって愛着を持ってもらいたいなと思ったんです。育ててみれば楽しいし、自分で育てたとれたてのものはやっぱりおいしい。そういう体験をしてもらいたかったんです。
──実は「しいたけハウス」でしいたけが育っていくところをオフィスで見たことがあります。みんなの注目の的でした。
それはうれしいですね。そうそう、栽培って楽しいんですよ。
数え切れないほどのサンプルから選んだことも
──デザインも可愛いですよね。
商品開発の際は、デザイナーの方と相談しながら仕様を考えました。これを置いている家に友達や彼女がきたときに、しいたけかわいいねと言ってもらえるようなデザインがいいなって。付属の金のクリップ(袋の口をとめるためのもの)も数え切れないほどのサンプルから選び抜いたものなんですよ。
──お気に入りのポイントはあるんですか?
やっぱ窓の部分ですね。名前が「しいたけハウス」なのもあり、ただ透明の袋にするのではなく、クラフト紙の一部が窓のように透明になっていて中をのぞき込めるようなデザインになっています。どうなってるかなぁとのぞき込んでもらえるところがいいですね。
愛着持って育てるのも、食育のひとつ
──使ってくれる人のイメージはどんなものなのでしょうか。
特に喜んでもらっているのはお子さんがいる方です。しいたけって嫌いな子供が多いんですよ。でも、育てたしいたけを食べるとおいしいと言ってくれるんです。自分で育てたものを食べるのはやっぱり格別で、何よりの食育になります。そういう観点で楽しんでもらいたいです。
お話を伺いながら、「しいたけハウス」の菌床からしいたけが顔を出すのを見た時のことを思い出しました。見間違いかな?ともう一度のぞき込んでいると、まわりにいた人が集まってきて、会話が生まれたのを覚えています。ただ栽培するのではなく、食べ物への愛着やあたたかなコミュニケーションを生み出してくれる小さなお家、「しいたけハウス」。あなたのお部屋にもこの小さなお家を建ててみてはいかがでしょうか。
「しいたけハウス」はクラマルオンラインストアで購入することができます。
https://crowd-marche.agri.mynavi.jp/stores/shiitake-matsuri