大根はちみつは、のどの痛みや咳に効く?
風邪予防として昔からある民間療法のひとつに、「大根はちみつ」があります。でも、実際に効果はあるのでしょうか? 管理栄養士の塚原絵理(つかはら・えり)さんに聞いてみました。
「ダイコンとはちみつ、それぞれが持つ栄養素に風邪対策に良い成分が含まれています。まず、ダイコンの辛み成分には、殺菌作用があると言われ、のどの炎症を抑えるのに適しています。また、ダイコンに含まれるビタミンCは、粘膜の健康を保つのにおすすめです」(塚原さん)
一方、はちみつにも、抗炎症作用の成分があり、風邪予防にぴったりの食材。咳を止める作用も期待できるのだとか。
「ダイコンに含まれているビタミンCは加熱に弱いので、火を使わずに作れる大根はちみつは、ぴったりのレシピと言えるでしょう。はちみつを入れることで、水分が出やすくなり、食べやすくなりますよ」(塚原さん)
作ってみよう! 大根はちみつ
では、早速大根はちみつを作ってみましょう。材料もダイコンとはちみつだけで、とっても簡単。冷蔵庫で、2~3日は保存可能なので、この冬は冷蔵庫に常備してみては?
<材料>
ダイコン 50グラム
はちみつ 10グラム
<作り方>
1.ダイコンの皮をむき、約1センチ角に切ります。
2.保存容器に大根を入れ、はちみつをまんべんなくかけます。
3.そのまま3時間からひと晩、冷蔵庫に置きます。
4.ダイコンを取り出して完成です。
大根はちみつを使ったアレンジレシピ
大根はちみつ+ヨーグルト
ヨーグルトにかけていただくアレンジレシピです。ヨーグルトの乳酸菌で腸内環境を整え、免疫力がアップ! りんごからビタミンCもたっぷり摂れる、風邪予防にぴったりのレシピです。
<材料>
・大根はちみつ 適量
・ヨーグルト 適量
・リンゴ 適量 ※なければ、入れなくてもOK。
<作り方>
1.リンゴの皮を剥き、食べやすい大きさにカットします。
2.ヨーグルトをお皿に入れ、リンゴを乗せ、大根はちみつをかけて完成。
大根はちみつ+リンゴのスムージー
大根はちみつとリンゴをミキサーにかけて、スムージーに。消化が良く、水分補給と糖分補給ができるリンゴは、風邪をひいたときのエネルギー源としてもおすすめの食材です。体がだるくて、食欲がないときでも飲みやすいですよ。
<材料>
・大根はちみつ(ダイコンも入れる) 大さじ2
・リンゴ 1/3個
・水 100cc
<作り方>
1.大根はちみつ(取り出したダイコンも一緒に)とリンゴ、水をミキサーに入れます。
2.ミキサーにかけて、コップに入れれば完成です。
他にもある! 風邪予防レシピ
大根はちみつ以外にも、おすすめの風邪予防レシピをご紹介してもらいました。作るのは、「生姜シロップ」です。
「ショウガのジンゲロールという成分は、血行を促進し、体を温めてくれる作用があります。抗炎症作用もあり、まさに寒い冬の風邪対策にぴったりの食材と言えるでしょう。ショウガを加熱するとショウガオールという体を深部から温めてくれる成分が増えるので、冷え対策には加熱や乾燥したショウガがおすすめですよ」(塚原さん)
生姜シロップ
お湯で割ったり、ホットミルクや紅茶に入れて、おいしく飲めます。体をポカポカと温かくしてくれるので、冷え症の人にもおすすめです。冷蔵保存できますが、2カ月ほどで使い切るようにしましょう。
<材料>
・ショウガ(皮ごと) 100グラム
・砂糖 200グラム
・水 360ミリリットル
<作り方>
1.ショウガを皮のまま、薄くスライスします。
2.鍋に水、砂糖、ショウガを入れ、10~15分ほど煮て、冷めたら完成です。
風邪気味かな? と思ったら、食事でもケアしましょう
風邪予防のレシピはいかがでしたか? 寒くて風邪をひきそうだな、と思ったり、風邪気味かな…と思ったら、食事にも気をつけたいものです。そんなとき、今回ご紹介した「大根はちみつ」や「生姜シロップ」を食事に取り入れて、ケアをしてみてはいかがでしょう。風邪予防としても優秀なレシピなので、毎日少しずつ摂れば、風邪知らずの健康体をめざせるかもしれません。
管理栄養士として特定保健指導やそのほかの栄養指導、健康セミナー講演、コラム執筆、アスリートのサポートなどに携わる。100キロウルトラマラソン2度完走、登山、サーフィンなどのスポーツが好き。一方、インドの貧困層支援活動を学生時代より続けており、2014年にNPO AOZORAを設立。チャリティイベントやスタディツアーの企画・運営を通じて、インドの農村地帯に住む貧困層の子供たちの学習支援や生活向上支援を行っている。
NPO AOZORA