「生き残るための農業」を目指す。生産者たちが求める島本微生物農法とは?-島本微生物工業株式会社-

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「生き残るための農業」を目指す。生産者たちが求める島本微生物農法とは?-島本微生物工業株式会社-

「生き残るための農業」を目指す。生産者たちが求める島本微生物農法とは?-島本微生物工業株式会社-
最終更新日:2019年03月12日

戦後、当時は手掛けようとする人がいなかった木材屑の堆肥化に成功し、それをきっかけに微生物による土づくりを追求、独自の農業技術として確立されたのが『島本微生物農法』です。
昔ながらの有機農法に科学的な手法を取り入れたことで、誰もができる栄養価の高い作物づくりを実現しました。
以来、70年以上にわたって多くの生産者に成果をもたらしてきたこの農法の普及に努めるのが滋賀県に本社を構える島本微生物工業株式会社です。
同社の代表取締役 島本光久さんにお話をうかがいました。

キャンセル待ちも。国内外から参加希望者が殺到する講習会

雪が舞っていたこの日、年に2回実施する『島本微生物農法講習会』の合間、ドラム缶にくべられた火にあたっていると、「こんにちは!」と元気な挨拶が聞こえてきました。
私たちに声をかけてくださったのは、今回の講習会に参加された方でした。
休憩中にどちらから来られたのかをお伺いすると
「北海道から来ました」「私は埼玉からの参加です」と国内各地の名前が飛び出します。

島本微生物工業は滋賀県甲賀市にありますが、講習会参加者は、国内はもちろん海外からも来られるそうです。
北海道や埼玉から来たという方は、これが初めてではなく、過去にも何度も参加されているそうです。
スタッフの方いわく「そういう方は多いですよ」とのこと。

講習会は1948年から始まり、すでに200回近く続いています。
ここ数年は定員を上回る参加希望者があり、キャンセル待ちが出ているほどだそう。

70年以上も続けられているこの講習会の目的は、農業に携わる方々に島本微生物農法を正しく理解してもらうことです。
微生物農法の基本から応用技術、堆肥づくり・発酵肥料づくりの実際まで幅広く伝える内容となっています。

島本微生物農法講習会は毎年夏と冬に行われます(期間は3泊4日)

国内外の農業従事者が列をなしてまで求める島本微生物農法とは、一体どのようなものなのでしょうか?

「島本微生物農法の創始者は、島本覚也。私の祖父ですが、もともとは製菓会社を経営していました。そこで使われた技術が農業にも応用できたのです」と語るのは、島本光久社長。
まずは、その創始者である島本覚也氏(1899〜1974)に関する物語から耳を傾けてみることにしましょう。

勘や経験に頼らず、技術と知識で「土づくり」を実践

会社の成り立ちや農法について語る島本光久社長

「覚也は甲賀の生まれでしたが、5歳で両親を亡くし、少年期に名古屋の商店に奉公として入りました。苦労を重ねた結果、製菓工場の経営者になりましたが、おりしも戦争中。名古屋も空襲をうけ、工場が全焼してしまったそうです」
何もかも失った覚也氏は郷里の水口に戻り、裸一貫からの再スタートを切ります。

そこで選んだのが「農業」でした。
「日本は敗戦しましたが、国を復興させるためにはまず人が元気にならないといけない。
元気になるためには何よりも“食べること”が大切。ところが未曽有の食糧難です。
だからこそ、不足している食糧を増産できる農法や土づくりを研究しようと考えたんですね」

良い作物を育てるためには、良い土が必要。
農業の知識はまったくなかった覚也氏でしたが、逆に既成概念にとらわれなかった事が今日まで続く『島本微生物農法』の始まりとなりました。

土をつくるための材料として覚也氏が着目したのは、なんと製材所から出る生の木屑だったのです。

当時、木屑は燃料として使われており、堆肥づくりに利用することなどありませんでした。まして木屑を肥料や堆肥として使う農家は皆無でした。

生の木屑を堆肥化するのは、技術的に難しいからというのがその理由でしたが、燃料に使えない雨などで湿った木屑は利用されることなく捨てられていたことを知り、覚也氏はあえてチャレンジしました。

まず、有用微生物群とそれらが分泌する酵素の働きをつぶさに観察、研究することで客観的な検証ができるようにしたのです。

土づくりに手応えを感じた覚也氏は息子の邦彦氏(現相談役)とともに微生物と酵素を使った堆肥づくりに邁進。
それに合わせて、有機質発酵肥料・葉面散布材などを開発し、土づくりから栽培管理までを網羅する体系的な独自の農業技術を確立したのです。

土壌が変化するためには、何十年、何百年という時間が必要です。

しかし農業において、土づくりのために膨大な時間をかけることは出来ません。
そこで、微生物の力を借りて木屑を堆肥化する事で、土にも早く馴染みやすく土づくりが短期間で出来るようにしたのです。

微生物を使った発酵技術には、酒や味噌、醤油づくりと同じような醸造技術が必要で、その知識がないと失敗する事があります。
ここで役に立ったのが、製菓工場経営時代に培っていた発酵技術でした。

島本バイム研究農場の土壌の変化。改良前(左)と改良後(右)

こうして島本微生物工業では、選抜した有用微生物を利用し、安定的な堆肥づくりがおこなえる技術を確立してきました。

ふかふかになった土壌では植物の根がのびのびと成長し、十分な栄養やミネラル、水を存分に吸収することができるため、多くの実がなり、病気にもかかりにくい、健康的な野菜づくりができます。

それが『島本微生物農法』。

島本微生物農法の技術はいかに作物を健康に育てるかを研究し、土の中の世界を見てきました。

安全で安心、しかも安定的な収量が見込まれる農作物づくりができる農法と言えます。
人間の手だけではできない土づくりや、土づくりに必要不可欠な堆肥づくりを、微生物たちと共に歩んできたのです。

安心で安全、そして安定の収量。有用微生物を活用して作られた肥料や堆肥で「土」を元気に!

大自然の摂理に従った農法で、付加価値の高い農作物を!

『島本微生物農法』は従来の有機農法から発展した農法の一種です。

「大自然の摂理に逆らわない農法です」と島本社長は語ります。

この農法を求める農業従事者は、傾向として「付加価値の高い農作物を手がけたい」という人が多いそうです。
「消費者から選んでもらえる“商品”を作りたい。これからもずっと農業で食べていくためには、それが大切だと強く意識している方々ですね」と島本社長。
「打ち勝つための農業」「生き残るための農業」というキーワードもお話の中には出てきました。

実際に、島本微生物農法を取り入れている農家の多くは後継者問題とは無縁な農家が多いそうです。
農業が職業として確立されており、経済的な面での不安がないため、後継者が安心して代を継いでいるのだそう。

それに加えて近年では、新規就農の方々もこの島本微生物農法を学びに来るケースが増えているといいます。

新規就農の方たちにとっては、失敗のリスクを可能な限り減らしたいのが正直なところですが、その期待に『島本微生物農法』はしっかりと応えてくれていることになります。
「日本全国、海外でもお声がけいただければ、現地に足を運びますよ」と島本社長は笑顔で語ります。

発酵材や葉面散布材、肥料、飼料など島本微生物工業では様々な農業資材を製造しています。

農業は国の礎。だからこそ、もっと元気にしていきたい

「島本微生物農法の普及を目指して、私たちは有料会員制度を運営しています。
農家の方はもちろん、農業に関心のある方も対象です」
と島本社長は続けます。

会員になると、島本微生物農法講習会に参加できるようになるほか、微生物農法の情報をさまざまに盛り込んだ機関紙が毎月届けられます。
また、『島本微生物農法』に欠かせない各種農業資材も会員価格で購入できるようになり、講習会など会員同士の交流の機会もあり、そこでも有意義な情報が得られることでしょう。

「農業は国の礎です。その農業を衰退させることなく、国を支える産業として、もっと盛り上げていかなくてはなりません。私たちはそのお手伝いをこれからも続けていきたいと考えています」と島本社長は最後にそんな力強いメッセージを贈ってくれました。

同社は研究農場「島本バイム農場」も運営。木材屑の堆肥化は今も行われています


島本微生物工業株式会社
所在地:
<本社>〒528-0023 滋賀県甲賀市水口町本丸1番23号
TEL:0748-62-3328
FAX:0748-62-8836
<島本バイム研究農場> 滋賀県甲賀市水口町水口6802
【農業技術の相談窓口】TEL:0748-69-6677
<土山工場> 滋賀県甲賀市土山町大野1755-1
E―mail:info@bym-kouso.jp

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