全国一の『森林認証』地帯を支える、林業の仕事
日本最北の海、オホーツク海沿岸に位置する紋別市や興部町、雄武町、湧別町をはじめ、遠軽町、滝上町、西興部村の7市町村と森林・林業・木材関係者などが組織する『網走西部流域森林・活性化協議会』では、林業や木材産業の活性化を図る、取り組みを進めています。
特に、『森林認証』の取り組みでは、流域の森林面積の約32万ha(2019年2月現在)が認証され、全国一の森林認証地帯となっています。また、認証材の流通や加工を行う認定事業者の数も増えており、オホーツク管内全域で伐採・販売業者36社、木材加工業者40社となっています。
このエリアで環境に配慮した森林づくりを支える林業の仕事では、苗木を植え付け、育成した樹木を収穫するまで、数10年または100年の歳月をかけて、さまざまな作業を行います。
現場では、苗木の植え付けや雑草木の下刈り、木の生育を調整する枝打ちや除伐、成長した木の伐採などを行います。
例:【林業労働の1年間の仕事】
春(5~6月) 植え付け
夏(7~8月) 下刈
秋(9~11月) 除伐・間伐
冬(1~3月) 伐採(主伐・間伐)造材
林業は奥深い。粘り強い体力と気持ち、常に勉強する姿勢が大切
網走西部流域内の滝上町と滝上町森林組合が出資した『株式会社グリーンたきのうえ』は、林業技術の若年継承者の育成を目的として、平成9年に設立。現在は、芝ざくら滝上公園など町内施設の維持運営管理も行っています。
ここで働くのは、柳川達哉さん。滝上町の魅力に惹かれ、昨年、生まれ育った名古屋から北海道滝上町に移住したそうです。
雪質は驚く程サラサラなど、北海道に来てから、毎日新しい発見があって楽しいという柳川さん。
林業の仕事は、「季節ごとに仕事の内容が変わるのでやりがいがある。林業について勉強中で迷惑をかけることもありますが、会社の方たちに助けていただき、感謝しています。経験や知識を増やして、少しでも早く一人前になれるように頑張りたい」と語ります。
同じ会社で働く石井弘成さんは、林業経験が15年以上になるベテランスタッフ。北海道で生活してみたいと、思い切って滝上町に移住しましたが、お休みの日は登山やスキー、温泉など、「家族との時間を多く持つことができるようになって良かった」と石井さん。
林業の仕事について、「やればやる程、奥深い。自然相手だからこそ感じる達成感とやりがいがある。林業の仕事に携わるには、粘り強い体力と気持ち、常に勉強する姿勢が大切になる」と話してくれました。
林業女子も活躍。大自然の環境に身を置き、働くことができる
植えて育てて、伐って使って、また植えるといった循環型林業を推進している網走西部流域。このエリアにある遠軽地区(遠軽町・湧別町)の行政や事業体などで構成される『遠軽地区林業推進協議会』では、担い手確保に向けた、林業合同説明会を開催するなど、市町村や林業関係者などが連携し、地域の森林・林業の活性化に向けたさまざまな取り組みが展開されています。
「林業は、働く時間が決まっているので、残業がほとんどありません。林業で活躍する女性も増えています。未経験者でも大歓迎です。興味のある方は、お試し移住や就業体験などを利用し、林業のイメージをつかんでみてください」(同協議会関係者)。
北海道オホーツクの大自然に身を置きながら、林業の仕事に挑戦してみませんか。
なお、『網走西部流域森林・林業活性化協議会』は、2月23日(土)に東京・新宿で開催される『マイナビ就農FEST』に参加します。
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網走西部流域森林・林業活性化協議会事務局
(紋別市役所産業部農政林務課林業振興係)
住所:紋別市幸町2丁目1-18
電話:0158-24-2111(内線390)
FAX:0158-23-1535