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【親子で農業体験】「足立区都市農業公園」で野菜の収穫にチャレンジ!

【親子で農業体験】「足立区都市農業公園」で野菜の収穫にチャレンジ!

「我が子の食が細くて、せっかく作った料理にも興味を示してくれない」「野菜の好き嫌いが多い」……そんなお悩みを解決するきっかけになるかもしれないのが、農業体験。普段、自分の口にするものがどうやって作られているのか、野菜の収穫などを通じて親子で学べば、「食べる」ことがもっと楽しくなるはず。そこで、農業体験もできる公園に注目! その魅力や、実際に子どもと一緒に野菜を収穫してみた感想をレポートします。

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生産者への感謝の気持ちも育つ、体験型の農業公園

自然と触れ合ったり、農業をはじめ園芸や造園に対する理解を深めたり、あるいは食育につながるようなレジャー・レクリエーション施設として整備されている「農業公園」。田植えや野菜の収穫などの体験を通じて気軽に農に親しめるほか、季節の移ろいを感じられる、生産者との交流で感謝の気持ちが持てるようになるなど、心が豊かになる、まさに“学びの場”です。
農業を体験できる公園は全国各地に存在しますが、今回は都内にある「足立区都市農業公園」へ娘と共に足を運んでみることに!

足立区都市農業公園は、国土交通省の都市公園法に基づき、人々の休息やレクリエーション活動を行うために設置された「都市公園」でもあります。そして都市公園では珍しい、田んぼや畑が園内に整備されている、まさにハイブリッドな公園なのです。

野菜の新しい発見もできる「足立区都市農業公園」

“自然と遊ぶ、自然に学ぶ、自然と共に生きる”をテーマにした足立区都市農業公園の最大の魅力を、広報担当の木村万璃子(きむら・まりこ)さんは次のように語ります。
「東京都内で野菜の収穫体験や田植えができること。そして、春には約50種類290本の桜、3万5000球のチューリップ、秋にはコスモス、冬には梅など四季折々の花や、畑で育つ野菜も目で見て楽しめることですね。特に野菜の花は『初めて見た!』という方が多いので、季節ごとに野菜の新しい発見ができますよ」

さらに他の農業公園と違って、田植えや野菜の収穫体験といった農業体験以外にも、年間を通じて数多くのイベント・プログラムを実施しているそう。たとえば、季節の植物を使った染色体験に、園内にある古民家を活かした昔の遊び体験、生き物の観察会、ハーブ教室、ヨガなど、その内容は多岐にわたります。また、知識の豊富な自然解説員が園内の各施設に配置されているため、いつ来ても楽しめること請け合いです。

左から、収穫体験でレクチャーしてくださった農業担当の塩田恭介(しおた・きょうすけ)さんと、広報担当の木村万璃子さん

取材当日は、春の訪れを感じさせる爽やかな風が頬をなで、頭上には青空が広がる、絶好のレジャー日和。園内を見渡せば、見頃を迎えた梅を愛でる高齢のご夫婦や、近隣の幼稚園から遠足に来た園児たち、遊具広場で遊ぶ家族連れなど、老若男女問わず来園者で賑わっていました。

親子での利用は多いそうで、木村さんによると「特に、未就学児のお子さんを連れている方が多数を占めますね。収穫などの農業体験に参加したり、天気のいい日には園内をお散歩したり。遊具広場や芝生広場で思いっきり体を動かす姿もよく見受けられます」とのこと。

中でも農業体験は、食について家族で学べるため、食卓でのコミュニケーションも増え、子どもの心も体も健やかに成長できる貴重な機会になりそうです! そこで早速、食べムラのある4歳の娘と一緒に、4月〜11月に開催される野菜の収穫体験をひと足早くチャレンジしてみました!

農業体験で、親子そろって五感を磨こう!

春夏はタマネギ、レタス、ピーマン、ナス、トマト、キュウリ、秋冬はサトイモ、サツマイモ、ニンジン、ハクサイ……と、常時30種類、年間60種類ほどの野菜を育てているとか。そして収穫体験ではその日旬の野菜を巡りながら、野菜の特徴や上手な収穫の仕方を丁寧に教えてもらえます。
まずは、ブロッコリーから。「茎のところを優しく折るようにすると、ポキッといい音がしますよ」という塩田さんの指示に従ってやってみると、「ホントだ!」と目を輝かせ、収穫に夢中に。鼻を近づけて「ブロッコリーの匂いがする〜」と嬉しそうに報告してくれました。

「足立区都市農業公園の田んぼや畑は、公園の落ち葉や野菜クズなどに米ヌカを混ぜて作った堆肥を畑にすき込むなど自然の仕組みを活かし、農薬や化学肥料に頼らない栽培を行っています」と、農業担当の塩田さん。
そのため野菜の葉に、青虫が食べたあとや、クモが歩いている姿も。最初はびっくりしていた娘も、塩田さんの「クモは、野菜についた悪い虫を食べるという大事な仕事をしてくれるんだよ」という言葉に一転、「かわいい〜」と見る目が変わった様子。農業体験は、生き物を慈しむ心も育ててくれるようです。

この日の収穫物は、ブロッコリー、キャベツ、ネギ、山東菜、チンゲン菜、春菊

それから小一時間、たくさんの収穫物を手にした娘は大満足。自宅に持ち帰り、茹でたり、炒めたり、スープに入れたりと野菜づくしの夕飯にしたところ、野菜の匂いも味もしっかりと感じられ、「おいしい!」とぺろりと完食。自分が収穫したという特別感も食欲を高めてくれました。

野菜の収穫以外にも食育になるプログラムがいっぱい!

自然と触れ合う機会は、もちろん野菜の収穫体験だけではありません。他にも身近な自然や生き物について楽しみながら学べるイベント・プログラムが満載。中でも、親子連れにおすすめのプログラムを一部、ご紹介します。

お米づくりについて学ぶ

5月〜9月にかけて、「田んぼの学校」を開催。内容は回によって異なりますが、一年を通していろいろな変化を見せる田んぼを観察したり、ミニ田んぼでの田植え体験や、タニシ、カエル、ザリガニなど生き物との関わりを学びます。また、6月には小学生以下(小学三年生以下は保護者同伴)を対象にした、本格的な「田植え」のプログラムも。

ミツバチの飼育を観察

4月〜10月に、公園内で飼育しているミツバチの飼育作業を見学したり、巣箱の中での様子を観察したりすることで、ミツバチと農の関わりについて学習。試食付きのイベントでは、ミツバチがその季節に咲いている花から集めたハチミツを味わえます。

園内には採れたての無農薬野菜を食べられるレストハウスも

園内には田んぼや畑だけでなく、足立区都市農業公園や足立区の生き物と自然の共生について解説を行う「人と自然の共生館」、かつて農村であった足立区で生産されていた作物や実際に使われていた農機具が展示された「昔の農機具展示室」など、様々な形で農と触れ合える施設が並んでいます。
さらにレストハウス2階のレストラン「キッチンとれたて」では、園内で育てた採れたての無農薬野菜を使ったメニューを堪能したり、管理事務所前の野菜販売所「とれたてマルシェ」では、園産の野菜やハチミツ、お米などを買ったりも。時期によっては野菜の苗も売っているので、自宅で栽培するのも楽しそうです。

「キッチンとれたて」の人気メニュー「とれたて定食」900円は1日10食限定

足立区都市農業公園は、年末年始と毎月第1・第3水曜日の休園日を除き(一部例外あり)、9月〜4月は9時から17時、5月〜8月は9時から18時まで開園しています。
イベントやプログラムは内容によって数百円の参加費がかかることもありますが、入園は無料。野菜やお米の成長を見に訪れるのもよし、無料で借りられるゴザでお花見やピクニックするのもよし。自然も満喫できる農業公園での食育を親子で楽しんでみてはいかがでしょうか?

足立区都市農業公園
 

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