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名水が湧き出る奇跡の酒造、皇国晴酒造のクラウドファンディングへの挑戦

名水が湧き出る奇跡の酒造、皇国晴酒造のクラウドファンディングへの挑戦

水がおいしければ、そこでできるものはなんでもおいしい。そう感じたことはないでしょうか。原材料の半分以上が水である日本酒なら、なおのこと。

富山県黒部市にある、皇国晴(みくにはれ)酒造。なんとここでは、天然の名水が敷地内から自然に湧き出ており、それをふんだんに使って日本酒を造っているのです。奇跡と言ってもいいその酒造がクラウドファンディングに挑戦しオリジナルの日本酒を造ると聞いて、皇国晴酒造代表の岩瀬新吾(いわせ・しんご)社長にお話をうかがってきました。

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名水が自然に湧き出る奇跡の酒蔵

前列右が岩瀬社長

──酒を造るにあたって、おいしい水を使うと味が変わるものなのでしょうか?

もちろんです。日本酒の材料は米、米麹(こうじ)、水です。原材料の半分以上が水でできていますので、水のおいしさはそのまま日本酒のおいしさにつながると思います。

──皇国晴酒造で使われているお水はどんな飲み口なのでしょうか?

私たちの敷地内に湧き出ている「岩瀬家の清水」は、軟水なので、お酒にするとすっきりしていて軽い飲み口に仕上がります。これが富山湾でとれる白身系の魚介とよく合うのです。

──敷地内に水が湧き出ているんですか?

そうなんです。私たちの酒蔵がある地区は生地(いくじ)地区といって、もともと水が豊かなことで有名です。北アルプスに降った雪が溶けて、少しずつ地下へと染みこんでいって、湧き水となっているのです。幸運なことに私たちの敷地内には日本名水百選(※)に選ばれた水が湧き出ていて、これを原料にしておいしいお酒を造っているんですよ。

※ 環境省選定・日本名水百選 黒部川扇状地湧水群「岩瀬家の清水」

──湧き水があるのにも驚きますが、かなり歴史を感じさせられます。どのくらい酒造をやっているのでしょうか?

正式には明治時代に法人化したとお伝えしているのですが、実は、200年以上の歴史があることがひょんなことからわかったのです。地元の名家が200年前の地図を持っておられて、それをコピーしたものが地元の公民館に展示されていたのを偶然見かけました。お寺などの今と同じ場所にあるものから今の敷地の場所を確認すると、そこには酒蔵としっかり書かれていたんですよ。

* * *

敷地内に名水が湧き出るという、なんともぜいたくな環境で育まれた名水ならぬ名酒。どんな味わいなのか、今から胸がおどります。

マイナビ農業との出会いがクラウドファンディングのコラボレーションに

──今度クラウドファンディングに挑戦し、オリジナルの日本酒を造るという計画をうかがいました。

そうなんです。どうしたらもっと富山の魅力を伝えられるかと考えていた時に、志をともにできるマイナビ農業の方と出会いました。それがきっかけでコラボレーションのオリジナル日本酒を造ることにまでなったのです。

──オリジナルの酒器もつくるのだとか。

せっかくやるならばとコラボレーションを企画した時に、オリジナルの酒器を作ることも思いつきました。せっかくならば富山を知らない人にフレッシュな目線で魅力を発見してほしいという理由から現代美術家の懸谷直弓(かけや・なゆ)さんに酒器を作ることをお願いしました。
懸谷さんも、実際に富山に足を運び、富山のおいしい食事や自然を堪能していました。「山の幸と海の幸がどちらも豊富でおいしくて、水も空気も奇麗で、富山はこんなにぜいたくで素敵な場所だったんですね! もっと富山の魅力をアピールするべきです!」と興奮していましたね。

富山を訪問した懸谷さん。日本名水百選「岩瀬家の清水」の前で

* * *

金色の酒器は「穣(みのり)」、銀色の酒器は「風(かぜ)」と名付けたのは、その時の体験をもとにしているそうです。また、酒器の素材にもこだわっていて、あまり日常では見ることのない、アルミを結晶化させる特殊な技法を取り入れていました。この美しい酒器においしい日本酒を注いで、目でも口でも存分に楽しんでほしいという思いが込められています。

──マイナビ農業とのコラボレーション酒も造られたのですよね。

そうなんです。幻の瀧 純米吟醸原酒 黒M(クロエム)というお酒です。これは3月の初旬から造り始めました。今年は暖冬だったので温度管理が難しかったのが苦労したポイントです。さらに今回の酒造りの傾向としてお米が割れやすく、仕込みの際にどれだけお米に水を吸わせるかを見極めるのが難しかったですね。

──このプロジェクトにかける想いを聞かせてください。

一人でも多くのひとに富山を知ってもらい、楽しんでもらい、さらに愛していただければ本望です。お酒の味わいだけじゃなくて、その土地の風土も知ってほしい。その土地の空気や水、食べ物を知ると、「だからこんなお酒ができるんだ」と発見することができる。そんな、それぞれの地酒がもつストーリーを知ってほしいですね。

* * *

4代目を継ぐ前は、東京などでお酒の卸の仕事をしていたという岩瀬さん。実家に戻って酒蔵の仕事をするようになってから、オンリーワンを追求しなければ生き残れない、との思いが強くなったと言います。その中で、岩瀬さん自身も富山の魅力に改めて気づき、もっとたくさんの人に「富山の魅力を伝えたい」「富山のファンになってほしい」と切望するようになったのだそう。
マイナビ農業とのコラボレーションで生まれた日本酒「幻の瀧 純米吟醸原酒 黒M」を、黒部ダムをかたどったオリジナル酒器で味わえば、きっと富山の豊かさが伝わってくるはずです。今からリターンが届くのが待ちきれません。

皇国晴酒造さんのチャレンジはこちらから応援することができます!
奇跡の酒蔵から生まれた日本酒と、黒部ダムをモチーフにした酒器で富山の魅力を伝えたい!:マイナビ農業クラマル

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