大型機械を必要とせず、販売価格が安定しているトマトは新規就農に最適
平取町は北海道一のトマト産地( 平成30年産野菜生産出荷統計/農水省調べ)。『びらとりトマト・ニシパの恋人』というブランド名で出荷され、販売価格が安定しています。そのため経営の見通しが立てやすいうえに、ハウスで集約的な農業をできることが特徴です。広大な農地や大型機械を必要とせず、就農時の初期投資が比較的少ないといった利点があるため新規就農に最適です。
また、共同選果施設による販売体制が確立されているため、販売方法や販路を自分たちで開拓する必要はありません。このほか共同育苗施設、土壌診断施設や、営農指導などの支援体制も整っており、トマト栽培に専念できる環境が整備されています。

収穫したトマトは共同選果場で選別し、『びらとりトマト』ブランドとして出荷される
”本当に農家をやっていく”意欲ある人を
地域一体となってサポート
新規就農は起業と同じであり、決して簡単ではありません。小規模で初期投資が比較的少なく済むとはいっても、農地や機械・施設の整備に費用が4000万円程度かかります。また、作物相手の農作業は不規則で、トマトの収穫最盛期にはどうしても労働時間が長くなってしまいます。平取町では、多少の困難があっても夫婦で協力して乗り越え、農家をやっていこうという意欲ある元気な方を募集しています。

わき芽や葉の重なりを取り除き、日当りや風通しをよくする。日々の細かな管理が収穫量に反映される
町では、新規就農へ向けて2年間で段階的に農業技術を習得する研修プログラムを用意。1年目は先進農家や指導農業士の下で農作業を覚えます。2年目には研修農場でトマト栽培を実践し、経営感覚を身につけます。また、3年目の就農時には、整備費用に対して最大500万円を補助しています。
地元農家も新規就農者の受け入れに好意的です。就農候補地の紹介のほか、農業技術から農村生活全般まで幅広くアドバイスする支援グループがあり、新規就農者がスムーズに地域に定着できるよう、サポート体制も充実しています。
平取町で就農してよかった。
子どもたちものびのびと過ごしています
田畠さん夫妻は前職で介護事業を営んでいましたが、将来を考えたときに、夫婦でできる他の仕事がしたいと思うように。
娘さんが小学校でトマトの栽培学習をしているのを見て、農業もその選択肢の一つとしてあるな、と考えるようになったそうです。

2年間の研修を経て2018年から経営を始めた田畠英樹さん・斉代さん夫妻
──どのようなきっかけで平取町を知りましたか?
英樹 「北海道の相談窓口である北海道農業担い手育成センターに問い合わせたところ、努力次第で安定した収入を得られるトマトを勧められ、平取町を紹介されました。
その後、町を訪問して農家の方や新規就農した先輩方のお話を伺ったり、農作業体験に参加したりしました。先輩方が生き生きとしている姿を見て、栽培に専念すればしっかり稼げそうに思え、町のこともすっかり好きになってしまいました」
──実際に就農してみて、農家生活はいかがですか?
英樹 「体力的にキツイこともありますけど、自分たちのペースで仕事を進めることができるので、精神的なゆとりが持てるし、楽しいと思うことが多いです。近所に同年代の農家も多く、焼き肉をしたり飲みに行ったり、楽しく交流させてもらっています。4人の子どもたちものびのびと過ごしていますね」
斉代 「農業と家事・子育ての両立は大変です! 思うようにできなくてストレスを感じることもありますが、就農してからは夫の自立心が強く表れるようになって、頼もしくなりました。それと、ご近所から畑の野菜などを分けてもらえるのがうれしいです。とれたてのおいしいものが食べられるのは、都会ではなかなかできないことですよね」
──新規就農を目指す方たちへメッセージをお願いします
英樹 「最初はいろいろと不安もあると思いますが、農作業は回数を重ねるうちに慣れていけます。失敗することがあっても、困った時は地域の人に相談すれば助けてくれるので大丈夫! あきらめずにチャレンジすることが大切だと思います」
トマトの里・びらとりで農業を始めよう! 平取町地域担い手育成センター
http://belucky.sakura.ne.jp/
平取町農業支援センター(平取町地域担い手育成センター)
〒055-0107 北海道沙流郡平取町本町40-1
びらとり農業協同組合 資材センター2F
担当部署:産業課営農指導係
電話番号:01457-2-2383
FAX:01457-2-4245
メールアドレス: einoshido@town.biratori.lg.jp