【南富良野町森林組合】環境に配慮しつつ、森林資源を最大限活用する取組とは

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【南富良野町森林組合】環境に配慮しつつ、森林資源を最大限活用する取組とは

【南富良野町森林組合】環境に配慮しつつ、森林資源を最大限活用する取組とは
最終更新日:2019年08月01日

旭川市の南部に位置し、『北の国から』のロケ地となった富良野市から車を約20分走らせると、高倉健主演の映画『鉄道員(ぽっぽや)』の舞台となった南富良野町幾寅に到着します。ここに、『南富良野町森林組合』の事務所があります。南富良野町の面積の約90%を占める森林は、地域住民の生活において重要な役割を占めています。ここでは、林業について紹介しながら、地域の林業整備等を進める『南富良野町森林組合』の取り組みについてご紹介いたします。

実はこれも森林の力

森林には、二酸化炭素の吸収をはじめ、森林が海に栄養を与え、海を育む役割があるとともに、雨水や雪解け水を貯える治水の役割があります。

例えば、大雪山麓の麓にある東川町は、南富良野町の東北に位置する大雪山系から湧き出る伏流水を活用し、飲料水から水田の水まで、すべて賄っています。大雪山の自然が蓄えた、天然の水があるため、町では唯一上下水道施設を持っていません。

このほか、森林がないと、台風の時に土砂が流失して、道路や畑を埋めてしまうこともあります。また、地震の時は山が崩れて甚大な被害になるなど、森林には多面的な役割があります。

地域連携による森林認証の取得

地域の森林資源を持続的に経営・管理するには、近隣地域との連携が不可欠です。『南富良野町森林組合』は、上川森林認証協議会の構成団体として、民有林の森林認証取得申請を行いました。

森林認証には、独立した第三者の審査機関が一定の基準等を基に、適切な森林管理や持続可能な森林経営が行われている森林及び経営組織などに与えられるFM認証があります。
さらに認証されたこれらの木材・木材製品の加工、流通に関して、加工、流通を行う者が、消費者の手元に届くまでの各段階において、認証木材・木材製品とそれ以外のものを区別して取り扱う体制を整備したものに対して与えられるC0C認証があります。
これらの認証の仕組みにより消費者の選択的購買に繋げ、生物多様性の保全などの地域の環境の持続性や、地域の経済的、社会的持続性を支援することが可能となります。

森林組合の役割と特徴

『南富良野町森林組合』が行っている役割の一つとして、民有林(個人・法人等が有している森林)の管理が挙げられます。

近年、第二次大戦後、荒廃した山に植えた樹木が伐採期となり、計画的に伐採をしています。伐採を終えた山に、苗木を植林してその苗木が、周りの下草(ササや草木など)より大きくなるまで下草刈を行います。

その数年後、植林した木の生長の悪い樹を伐採します。これを除伐・間伐材と呼び、パレット材や梱包材などに加工されます。これらに加工できないものはチップに加工し、木質バイオマス原料となります。

『南富良野町森林組合』の特徴としては、町内に工場を持ち、各種用材として使うことのできない部分をチップ材として生産し、木質バイオマスにしています。

このチップ材の水分(含水率)を少なくし、より乾燥した木質チップを作ることで、燃焼する時の発熱量を高めることができます。この木質チップを作る際に行う乾燥の過程では、雪氷を使った「雪氷乾燥システム」を道内で初めて導入しました。化石燃料を使わずに乾燥することができ、Co2排出がなく、高品質のバイオマスの生産が可能になりました。

南富良野町では、木質バイオマスを利用して、小中学校にチップボイラーを設置し、暖房に利用しています。

さらに、町内から供給したカラマツ材を使った『かなやま湖ログホテルラーチ』へも木質バイオマスを供給しており、森の中にあるログホテルでも自然環境に優しい燃料を使用しています。

※「氷雪乾燥システム」とは? 
ドーム状の建物に雪を圧縮して貯めておき、そのドーム内に温かい外気を送り、雪氷熱交換装置で雪氷魂の表面に接触させ結露し、低温の乾燥した空気が出ます。その乾燥した空気をチップの乾燥室に送り乾燥させることです。


また、『南富良野町森林組合』では産業廃棄物処理業務の許可を持っていて、台風などで倒れた河川に流れた流木を産業廃棄物として回収し、乾燥させてチップにする、他の森林組合では取り組んでいない事業に携わっています。

林業のしごと

林業の仕事は、木を育てるサイクルにすると50~60年単位で植林と伐採があります。この繰り返しを毎年計画的に行うようにして作業を継続しています。

こうした作業の中で、機械化できないのが、植林作業です。伐採した木の古株が残っている山の斜面に植樹していくのは、すべて手作業になります。

その後7年程は、刈払い機という機械で下草刈りを行い、これもすべて人が機械を背負って山の斜面で行います。間伐材の伐採には、チエンソーを使い一本一本切り倒していきます。

倒した樹は林道まで運び出し工場へ運搬します。伐採期を迎えた人口森林ではハーベスターという大型重機を使って伐採・枝払い(※)・測尺玉伐り(※)・集積と一台で4役の機械で山から木を伐り出しています。




※枝払い : 切り倒した樹を持ち上げ、すべての枝を取り払うことです。
※測尺玉伐り : 枝払いを終えた丸太を一定の長さを自動的に測定して切る事。例えば12尺(約3.6m)の長さで切ります。

森で働く方たち

旭川の農業高校を卒業し、林業の道へ進んで2年目の吉田孝太さんにお仕事についてお聞きしました。
「林業は大自然の中で作業するので、爽快感があり、楽しいです。特にチェンソーで大木を倒したときは気持ちがいいですね。今後はいろいろな業務を経験し、なんでもできるよう早く一人前になることが目標です」と、話してくれました。

【南富良野町森林組合の連絡先】
〒079-2401
空知郡南富良野町幾寅南ふらの情報プラザ内
TEL:0167-52-2130
FAX:0167-52-2340
HP : https://www.minamifurano-foc.com/
mail : minamifurano-sinkumi@bz01.plaza.or.jp

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