レタス農家の声に応えて、肥料会社の昭光通商アグリ(株)が生み出した、農業継続のプラットフォーム

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レタス農家の声に応えて、肥料会社の昭光通商アグリ(株)が生み出した、農業継続のプラットフォーム

レタス農家の声に応えて、肥料会社の昭光通商アグリ(株)が生み出した、農業継続のプラットフォーム
最終更新日:2019年08月28日

日本有数のレタス産地である長野県川上村で、生産者と肥料会社がタッグを組み、契約栽培による産直システムのプラットフォームを始動させました。農業人口が急激に減る中、農業を次世代に継承する基盤となることを目指し、土壌づくりから生産・流通・販売・エンドユーザーのフィードバックというサイクルを効果的に回すプラットフォーム。さらには補助金・野菜価格安定制度活用に向けた事業協同組合化のサポートも視野に入れるこの取り組みを、現地で取材してきました。

レタス名産地の試行錯誤

長野県川上村レタス畑

長野県川上村でレタス農家を営む、遠藤今朝吉さん。農産物はJAを通じて出荷するのがまだ一般的ですが、遠藤さんは昭光ファームネットが運営する産直システムに参加し、契約栽培を手がけています。

レタス農家を営む、遠藤今朝吉さん

レタス農家を営む、遠藤今朝吉さん

現在69歳の遠藤さんがJAを脱退し、個人での出荷を始めたのは40歳のときでした。
「JAに加入していれば販売は任せられますが、一方で農産物の細かな規格などもJAに指定されます。野菜は土の豊富な養分を消費者の口に直接届けられる器だと考えているので、私は土と品質にこだわり、最高のレタスをお届けしたい。でもそれが難しく、消費者からの声も自分のところまで入ってきません。このままでは自分がこだわるレタスづくりを継続できないと考えたのが、脱退した理由です」と遠藤さんは振り返ります。

長野県川上村レタス畑

JAを脱退すると、売り先を自分で見つけてこなければなりません。しかし農産物の販売には価格設定などのノウハウが必要ですし、シーズンを通して出荷量を個人で調整するのも大変な作業です。「私はレタスづくりのプロだけれど、販売のプロではない」と語るように、出荷をめぐっては苦労の連続となりました。

同じタイミングでJAを脱退し、個人での販売を始めた農家は川上村に数軒あったといいますが、みな同様に苦境に立たされました。そこで遠藤さんたちは「協力してグループを立ち上げ、販売や出荷調整を共同で行えば、うまくいくのではないか」と考えるに至ります。

土づくりのパートナーが協働

当時遠藤さんは、昭和電工のグループ企業・昭光通商アグリから肥料や農業資材を購入していました。「遠藤さんからは、こだわりの肥料がほしいという依頼を受けていました。遠藤さんに気に入っていただくため、畑の土壌や気候を綿密に調べて最適なオーダーメイドの肥料を提供していました」。そう語るのは、昭光通商アグリの取締役で営業統括部長を務める長谷川惠章さんです。

昭光通商アグリ 取締役 長谷川惠章さん

昭光通商アグリ 取締役 長谷川惠章さん

土づくりに欠かせない肥料で深い取引のあったこの昭光通商アグリに、遠藤さんたちは共同事業の仕組みづくりを持ちかけます。話はすぐに動き出し、2014年、産直システムで生産者と購入者を結びつける企業・昭光ファームネットが設立されました。このシステムを発案し、同社の代表取締役に就任したのが、遠藤さんからの依頼で最適な肥料の提供に奔走していた柳橋篤さんです。

昭光ファームネット 代表取締役 柳橋篤さん

昭光ファームネット 代表取締役 柳橋篤さん

「私はもともと肥料の営業をしていたのですが、遠藤さんたちの要望を聞くうちに、農家の方の販売の悩みや、補助金・野菜価格安定制度を利用したくても個人では手続きが煩雑で難しい現実を知るようになります。そこで、当社が提供する肥料を使っていただく代わりに、みなさんが作った農産物を当社で販売し、農家経営をサポートできる仕組みをなんとかつくれないかと考えたのがきっかけでした」(柳橋さん)

農業継続支援のプラットフォーム

各農家と契約を結び、農家側は作物の栽培に専念。肥料・資材の提供や圃場管理、土壌分析、そして販売は昭光ファームネットが請け負います。産直販売の取引先は、量販店・スーパーマーケットや加工食品業者。川上村では遠藤さんの声かけで9人が参加し、5年が経過する現在でも1人もやめずに続けているといいます。

「生産の対価が安定して得られるようになったことは間違いありません。また、従来はレタスを段ボール詰めで出荷していましたが、農家側の要望としてコンテナ出荷に切り替えてもらい、コスト面でも効率化できました。ただ、1人もやめていないというのは、単純なコストメリットだけでなく、農家を続けていく上で他にもメリットがある証し。かつてはJAで止まっていた販売先からの要望も、昭光ファームネットを通してすぐに入ってくるようになり、より望まれる野菜を提供するモチベーションが高まっています」と遠藤さんは語ります。

昭光通商アグリの産直システム

川上村からスタートしたこの取り組みは、北は茨城から南は九州まで契約農家が広がり、葉物や根菜を気候と生産状況に応じてリレー出荷しています。
「土づくりの段階から、生産、流通、販売、エンドユーザーの声、その声をまた土づくりと生産に生かす……というように、農作物全体のサイクルを回していける体制が形になってきました。川上村では2月に出荷組合を設立し、補助金等の利用支援を進めていく予定です。今後はこうした事業協同組合化のサポートにも力を入れていきたいと考えています」と柳橋さん。

昭光通商アグリの産直システム

また、長谷川さんも次のように思いを語ります。
「昭光通商アグリから見れば、肥料や農業資材の新しい流通の形だともいえます。農家の方々と直接お付き合いする中で、お互いにとってWIN-WINになる形を模索し、生産・販売を含めたプラットフォームを構築できました。とはいえこれはあくまでニッチなビジネスモデルであり、JAに代わって大きなマーケットを取りにいこうなどとは全く考えていません。川上村のみなさんをはじめとする農家の方々が、将来に向けて農業を継続していくための基盤を、このプラットフォームでつくっていきたいですね」

レタスの名産地で始まった小さな取り組みが、日本の農業に明るい未来の萌芽をもたらすか、注目です。

お問い合わせ先
昭光通商アグリ株式会社
〒105-8432 東京都港区芝公園二丁目4番1号
TEL:03-3459-5221(月~金:9:00~17:30)
お問い合わせフォームはこちら

【イベント情報】

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期間:2019年10月9日(水)~11日(金)
会場:幕張メッセ 小間番号:27-5
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