ユニフォームをスタイリッシュに一新。酪農は大変のイメージを変えたい
酪農は、きつい・汚い・危険を示す「3K」の職場というイメージを抱く人も多いですが、「この地域では、そのイメージを変えていきたい」と組合長の岩本敦志さん。
その一歩として、今年から、現金支給だったユニフォームを、スタイリッシュなデニムのオールインワンに統一。共通ロゴの入ったキャップも用意しました。また、自宅から各牧場へ移動するために必要な車は、組合が支給しています。
それぞれの牧場で、作業のやり方や機械の操作方法などが異なるため、『網走市酪農ヘルパー利用組合』では、今年から各牧場の作業のマニュアル化を図りました。新人は先輩と一緒に、マニュアルを確認しつつ、作業に当たっているそうです。酪農ヘルパーとして、独り立ちするタイミングも、担当する牧場数も、個々の成長に合わせて調整していくので、安心して働くことができます。
酪農家の皆さんの役に立てることが、やりがい
酪農ヘルパーとして15年の経験を持つ、主任ヘルパーの緒方優二さん(37)。就職先を探していた時に、大学でゼミの担当教授から薦めてもらったのが『網走市酪農ヘルパー利用組合』でした。
「基本的な作業は同じですが、牧場によってやり方が違うので、最初は覚えるだけでも大変だった」と緒方さん。牧場によって、作業のやり方や機械の動かし方、牛の飼い方が異なるため、それぞれの牧場で仕事を覚えることが大変だったそうです。
「仕事に慣れるため素直に、真面目に、真っすぐな姿勢を心掛けるようにしました。今は18戸、すべての牧場、酪農の皆さんから、声を掛けてもらえます。皆さんに頼りにされていることがうれしいし、やりがいを感じる」と、緒方さんは話します。
将来の夢に向かって、酪農ヘルパーとしてまい進
緒方さんと同様に酪農ヘルパーとして活躍する、お2人にもお話を伺いました。
今年、酪農ヘルパーとして働き、8年目を迎える川渕和彦さん(36)。実家は、地元の網走市で、農家と畜産を営んでいるそうです。和彦さんよりも先に、サブヘルパーとして働いていた弟さんの薦めで『網走市酪農ヘルパー利用組合』に入社しました。
川渕さんは、「生き物の世話をするのが性に合っているのが、続いている1番の理由かな。将来的には、弟と家業を切り盛りしていく予定です。同じ牛でも酪農と畜産は違いますが、今、働いていてとても楽しいですし、1人でも多くの酪農家さんに信頼されるヘルパーになりたいと思っています」と話し、笑顔を見せてくれました。
佐々木和哉さん(38)は、地元の網走市でフリーペーパーの配送ドライバーとして働いていたそうです。「紙媒体が衰退してきて、同じ仕事が続けられるかという不安がありました。3人の子供を養うことができる仕事に転職を考えていた」という佐々木さん。
酪農ヘルパーとして働き、半年を迎えた佐々木さん。「分からないことだらけで、今は仕事を覚えることで精一杯。組合からいただいた各牧場の作業をマニュアル化した資料がなければもっと大変でした。でもやってみて、牛はかわいくて、搾乳や哺乳の作業が大好きです。少しでも疑問があれば周りにすぐ聞き、早く新米を卒業したいと思っています」と話します。
酪農家とヘルパー、どちらも働きやすい環境を目指して
『網走市酪農ヘルパー利用組合』では、月に一度、講演会や酪農コンサルタントを呼んで研修会を開催し、ヘルパー同士のコミュニケーションを図る機会を増やしています。
また、今後はカウンセラーを頼んで、メンタルヘルスケアを実践していく予定です。「ベテランになる程1人で行動することがあったり、何かを聞くことができる上司がいなかったり、孤独を感じることもあると思います。聞いてくれる相手がいれば、働くモチベーションを維持していくことができるのではないでしょうか。酪農家も、ヘルパーも、令和という、新しい時代に合った働き方ができるようにしたいです」と岩本組合長。
3泊4日のインターンシップで、酪農を体験してみませんか
『網走市酪農ヘルパー利用組合』は、経験者・未経験者問わず、3泊4日からのインターンシップを推奨しています。
もちろん全国どこであっても交通費・宿泊費の負担はありません。
まずはちょっと体験してみようという気持ちが、一生ものの仕事になるかもしれません。
※日数、時期については、お気軽にご相談ください。
【お問合せ先】
網走市酪農ヘルパー利用組合
住所:網走市南4条東2丁目10番地
電話:0152-43-2311
FAX:0152-44-8113
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なお、『網走市酪農ヘルパー利用組合』は2019年11月16日(土)札幌市内で開催される『マイナビ就農FEST』に参加します。
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