アクアポニックスは地球に優しい農業の形
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アクアポニックスは地球に優しい農業の形

アクアポニックスは地球に優しい農業の形
最終更新日:2019年08月06日

水耕栽培と水産養殖(魚の養殖)が融合した、地球に優しい循環型農業として注目を集めているアクアポニックス。化学肥料や農薬、殺虫剤などの化学品を用いずに農作物を栽培できる上に、栽培キットを使えば耕地を必要としないため、初心者でも自宅で簡単に栽培することができます。
そんなアクアポニックスの特徴について、詳しく解説していきます。

アクアポニックスとは

アクアポニックスとは、土を使わずに水で農作物を栽培する水耕栽培と魚の養殖を掛け合わせた、まったく新しい農業の形です。魚の排泄物を微生物が分解することで植物の栄養となり、植物が栄養を吸収して浄化された水が魚の元へと戻るという循環型農業で、近年では日本でも注目が集まっています。広い土地を必要とせず、地球環境にも優しいため、植物工場や温室、屋上菜園、食育・園芸介護の現場など使用例は幅広く、世界中で導入されています。

アクアポニックスの始まり

アクアポニックスは、西暦1000年頃のメキシコでアステカ族が行っていた農法がルーツとされています。彼らは川の水面に植物を育てるためにいかだで小さな島を作り、農業を行っていたのです。
アクアポニックスという言葉は、水産養殖「Aquaculture(アクアカルチャー)」と水耕栽培「Hydroponics(ハイドロポニックス)」を掛け合わせた造語として、1970年代に誕生しました。

植物・魚・微生物で成り立つ小さな生態系

アクアポニックスは、植物と魚、微生物が共存する、自然界と同様の「窒素循環」で成り立っています。窒素がさまざまに形を変えて、それぞれの生育に必要な役割を果たしているのです。これらがスムーズに機能するためには、「酸素」「pH」「温度」などの環境が影響してきます。さらに、植物への「光」や魚への「餌」なども生育に欠かせない要因になるため、栽培者は、これらのバランスを整えるためのサポートをする必要があります。

簡単で自然に優しいアクアポニックス

アクアポニックスがこれまでの農業と大きく異なる点は、栽培に手間がかからず自然にも優しいこと。また、魚を同時に飼うことができるので、楽しみながら生態系を学ぶことができます。
ここからは、アクアポニックスならではの特徴を具体的に見ていきましょう。

水やりや土づくりが不要

土を必要としないアクアポニックスでは、技術や労力が必要な土づくりをする必要がありません。水やりや施肥、除草といった、農業には欠かせなかった面倒な作業も不要です。また、机や棚の上に栽培キットを置くことができるので、農業のように手入れの際に腰を曲げる必要もなく、高齢者や車椅子の方から子供まで、誰でも負担なく栽培することができます。

水槽の水替えも不要

水槽で魚を飼うと、排出されるフンなどのアンモニアで水が汚れてしまいます。このアンモニアは魚にとって有害なので、定期的な水替えが必要になります。
一方、アクアポニックスでは水替えが必要ありません。アンモニアが微生物によって「硝酸塩」という物質に変化し、それを栄養として植物が吸収するため、自然の力だけで水が浄化されるのです。水槽の水替えも、植物への水やりも不要になることから、節水の効果も大きいものになります。

オーガニック野菜が作れる

魚に悪影響を及ぼすため、アクアポニックスでは農薬や化学肥料は使用しません。そのため、簡単にオーガニック野菜を育てることができます。自然の力だけで植物や魚を育てられるので、人にとっても優しい栽培手法だといえます。

害虫の心配がいらない

土を使わないアクアポニックスでは、土中に産卵したり住み着いたりする害虫が発生しません。そのため、基本的には殺虫剤も必要ありません。また、栽培キットは簡単に清掃できるようになっているため、栽培環境を清潔に保ちやすく、室内での栽培にも適しています。

どんな植物や魚が育てられるの?

土づくりや水やりといった面倒な作業が不要で、オーガニック野菜も栽培できるアクアポニックス。しかし、どんな植物や魚でも育てられるというわけではありません。では、どのようなものが適しているのでしょうか。詳しく紹介します。

育てられる生き物

アクアポニックスで育てられるのは、淡水魚を基本とした水質の変化に強い生き物です。観賞用としても人気の熱帯魚は、ヒーターなどで水温を高く保つ必要があるため、植物といっしょに育てるには適さない場合があります。また、魚をたくさん入れすぎると窒素循環のバランスが崩れやすくなり、植物がうまく育たなくなってしまうので注意しましょう。
観賞をメインとする場合は、金魚やテトラなどが向いています。育てた魚を食べたいという場合は、成長の早いコイやティラピア、アメリカナマズなどがよいでしょう。また、ヤマトヌマエビや巻貝はコケを食べて水槽内をきれいに保つ手助けをしてくれます。

育てられる植物

アクアポニックスで育てられる植物は、水耕栽培ができる物になります。葉物野菜やハーブ類は、初心者でも育てやすいためおすすめです。中でも、リーフレタスや青ネギ、クレソン、バジルなどは、水気を好むのでアクアポニックスに適しています。他にも、実を楽しむミニトマトやナス、イチゴなども育てることができます。

アクアポニックスでオーガニック野菜を育てよう

自然の力を生かして効率的に植物と魚を育てることができるアクアポニックスは、エコな循環型農業として今後ますます活用されていくといわれています。
栽培キットがあれば自宅でも手軽にオーガニック野菜を育てることができますので、一度試してみてはいかがでしょうか。

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