農作業だけじゃない。地域農業の生態系が分かる!
山内さんが農業インターンを主催したきっかけは、学生時代まで遡ります。当時、人材コンサルティング会社による「北海道農業インターンシップ」の立ち上げに関わった山内さんは、農業現場が深刻な人手不足で悩んでいることを知ります。農業インターンは農家に喜んでもらえ、且つ参加者も成長できる双方に良いプログラムだと実感したそうです。
大学を卒業後、大手企業での経験を経て十勝に移住。2016年にTASUKI 有限責任事業組合を設立し、”農業×自分発掘”のインターンシップ「アグリダイブプログラム」を開発されました。
「アグリダイブプログラム」の最大の魅力は、農業ビジネス全体を知れることです。
「農業大国といわれる十勝には、関連企業も多くあります。事業者たちが密接に絡み合い、「生態系」を作り出している。競合というより、十勝を共に盛り上げる仲間のような存在なんです。その全体像を知ることで、農作業だけでない農業の魅力や可能性を知ることが出来ます。実際に、全国の農場を回っていた学生参加者が『十勝は農業関連ビジネスの重層が凄い』と言っていました。農業への就農を考えていない方でも、とても勉強になると思います」(山内さん)
農業をより幅広く深く知りたいと、農学部生や農業サークルの学生、また農業への転職を考えている社会人、農業経営に興味のある方などに人気なのだとか。
山内さんの“長いスパンで捉えた人材育成をしたい”という考えに賛同した十勝の事業者たちが、インターンの中で自身のキャリアから仕事の話まで親身になって話して下さるそうです。
協力者には錚々たる農業事業者が集まっており、小麦、甜菜、ポップコーン、ひまわり等の生産・加工・販売を手掛け、モンストとコラボしたポップコーンが話題になった「前田農産食品」や、先端技術で酪農・畜産の生産性向上と効率化を図り、2019年には「日本ベンチャー大賞(農林水産大臣賞)」を受賞した「ファームノートフォールディングス」、北海道で人気のパン屋として『カンブリア宮殿』にも出演した「 満寿屋商店(ますやパン)」など、直接話を聞くことが難しい方々ばかり。
受け入れ農家さんに加えて、こうした方々と幅広く関係がつくれるのも、十勝農業ビジネスを一挙に美味しく学べるアグリダイブプログラムの魅力ではないでしょうか。
農業インターンは人を成長させる
農業体験だけでなく、人としても成長ができると言われる本プログラムには、いくつかポイントがあります。
「一つは、夜に振り返りをしている点です。参加者同士で感想をシェアすると、同じ事でも全く違う感性の人が別の視点で捉えていたりして、気づきになったり励みになったりします。もう一つは、共同生活です。日中は各々受け入れ農家さんにお世話になりますが、作業を終えると同じ宿舎に戻り、寝食を共にします。1~2週間前後も共同生活をしていると、農作業の疲れも相まって、中盤くらいでストレスが爆発するんですが、そこで遠慮していた参加者同士がぶつかって本音を言うようになり、そこから一気に距離が縮まるんです。インターンの後半には、“皆で頑張って、農家さんに喜んでもらおう!”と団結し、チームのダイナミズムを感じます。毎回ドラマがあって、運営していて楽しいですよ」(山内さん)
こうしたプログラムが農作業にも良い効果をもたらし、十勝の農家さんの繁忙期を支えているそうです。
農業王国・十勝でインターンシップに参加しよう!
北海道十勝の大自然を舞台にした農業インターンシップ「アグリダイブプログラム」は、現在2019年秋開催にむけて参加者を受け付けています。
農家さんの繁忙期を手伝いながら、十勝の事業者と接し、仲間を共に成長できるプログラムに参加してみませんか?
【1日のプログラムの流れ】
【実施概要】
【日程】2019年11月2日(土)~11月10日(日)
【場所】北海道帯広市内
【募集人数】10~20名程度
【対象者】18歳~35歳位で農作業ができる健康な方
★男女不問です。また農作業をしたことがなくても大丈夫です!(過去参加者の90%以上が農業未経験です)
【参加費用】プログラム参加費は無料です(現地での食費・宿泊費はかかりません)
★現地までの往復交通費は自己負担となります。(東京や大阪から参加の場合、目安3万円です。交通機関の手配方法などはご案内します。)
【詳細はこちらから】