水田での“スマート農業”で生産者の負担軽減へ

水田で試験走行をするTB02
ドローンなどUAV(無人航空機)分野でスマート農業にアプローチしてきたTEAD株式会社が、産業用小型無人ボート「TB02」で2019年のグッドデザイン賞を受賞した。この分野での同賞受賞は初めてとなる。
同機の使用により負担の大きい水田での除草剤の散布などが遠隔操作で可能になり、人手不足の解消と作業負担の大幅な軽減が期待される。これまでUAV製造で培った技術を素材選定と設計に生かし、本体は8キログラムでタンク容量は5リットルと軽量かつコンパクトで、ボートの底面の形状を工夫したことで直進の安定性と旋回のしやすさの相反する要素を実現。持ち運びがしやすいよう強度のあるグリップも設置し、高齢者など誰でも簡単に一人で取り扱いできる点も評価された。
ラジコンカーなどで遊んだ経験を持つユーザーに対し、無人ボートを操作する行為そのものの楽しみや高揚感を与えるデザインもポイントだ。農機具への既存概念や先入観を無くし、「現在の小型無人ボートはこうあるべき」という一つの理想形を体現したという。
今回受賞した農薬散布用遠隔操作モデルは2019年12月に発売予定。販売予定価格は75万円だが、「相応のコストをかけて製造している」と企画/プロダクトデザイン部部長の宮川拓也さんは話す。このほか、各センシングデバイスを搭載したモデルを他分野で展開可能で、「技術的には自律航行化がすぐにでもできる」(宮川さん)と、今後の進化も見込まれる。