塩害やネズミの食害から解放
最初に訪れたのは、青森県上北郡の岩徹養豚。東日本大震災の津波により農場が全壊、そこから1年半で新農場を設立し、スピード再建を果たしたことで全国に知られています。話を聞いてみると、旧農場では潮風による塩害で畜舎の壁に穴が開いたりネズミが侵入してきたりと、その対策にかなりの労力を払わされていたらしい。
建設当時と変わらない美しさが自慢の岩徹農場の豚舎
そこで、新農場を設立するに当たり、耐久性の高い強度のある素材はないかと考えていた時に設計事務所から紹介されたのが、この『スタイロウォール』だったそうです。品質の良さはもちろん、一刻も早い再建を目指していた岩徹養豚にとって「施工がし易く従来よりもかなり短い工期で済む」という豚舎専門の建築業者の言葉が、採用の決め手になりました。
取材当時、新農場の豚舎が完成して既に5年経っていましたが、「建てた時とほとんど変わらず壁も天井もきれいでしっかりしている。特に、壁が頑丈なので清掃時も高圧洗浄機を気兼ねなく使えるところが気に入っている」と、現経営者の岩崎さん。かつての農場ではノルマに近かった壁の補修やネズミの駆除などの作業が減り、飼っている豚の肥育も向上し再建は順調に進んでいます。今後新たに畜舎を作る機会があれば間違いなくこの『スタイロウォール』を選ぶし、他の方にも薦めていきたいとのことでした。
岩徹養豚の岩崎社長
空調費用の節約にも
2軒目に訪れたのは、約9000頭の豚を飼育する千葉県旭市の飯岡農場。プラスチック素材で建設した旧来の豚舎では既に老朽化が問題となっており、新しい5棟の豚舎に『スタイロウォール』が導入されています。
新しい豚舎は天井・壁ともに『スタイロウォール』のカラー鋼板を使用しました。その結果、旧豚舎に比べネズミの食害が激減し、糞尿でガスが発生する場所でもいまだに劣化が見られず、その効果に驚いているそうです。
飛躍的な耐久性の向上が見込まれる飯岡農場の豚舎
さらに「夏場の豚舎に入ると外気より豚舎内の方が涼しく感じられるんですよ」と、新しい壁材の高い断熱性を身をもって体感している菅井さん。従来の壁材と比べると『スタイロウォール』では細かいところまで工夫が凝らされていて、かなりの高寿命化が期待できるとのこと。豚舎で働く人間も気持ちよく作業ができるし、空調費用の抑制など経済効果も生まれているといいます。
もう少し早くこの素材に出会っていたらと後悔するほど、新しい『スタイロウォール』の豚舎に満足しているそうです。今後、どこまで長持ちするか期待して見守っていきたいと、笑いながら話してくれました。
飯岡農場の菅井さん
『スタイロウォール』が選ばれる理由
2つの農場を訪れて感じたのは、導入前にはその効果に半信半疑だったものの、間違いなく『スタイロウォール』にして良かったという喜びの声。そこで、この理想の豚舎を構成する壁材の『スタイロウォール』について調べてみました。
芯材は、住宅や冷蔵庫によく使われている歴史ある商品のスタイロフォーム。『スタイロウォール』は、そのスタイロフォームの両面を鋼板で挟んだサンドイッチパネルです。
もともと海の上を歩くための浮き材として開発されたスタイロフォームは、当然水に強いです。そして、畜産にとって水はつきもの。洗浄や湿気に強い芯材とそれを両面から挟む鋼板の性能との相乗効果で、畜舎に理想的な壁材になっています。
さらに、アンモニアガスなどによる腐食に強い『ZAM塩ビ(ザムエンビ)鋼板』がラインナップされていて、自由に選択が可能。場所や用途に応じた使い勝手の良さも、畜産農家に優しい作りになっています。
アンモニア浸漬試験による『ZAM塩ビ鋼板』とカラー鋼板の比較。
耐アンモニア性に優れたZAM(ザム)鋼板を、2層の塩ビフィルムで被覆し腐食性ガスをシャットアウトした『ZAM塩ビ鋼板』の構造
岩徹養豚と飯岡農場、今回②つの生産現場から聞こえてきたのは、ネズミの食害やアンモニアによる腐食、経年劣化、畜舎の改修によるロスなど、これまで多くの畜産農家の悩みのタネとなっていた畜舎の問題を解決した『スタイロウォール』への賞賛と、期待のこもったエールでした。これから多くの畜産農家に採用されることで、清潔で経年劣化の少ない夢の畜舎が全国に生まれていくことでしょう。
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スタイロ加工株式会社
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