3年で農業をやめて思った3つのこと

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3年で農業をやめて思った3つのこと

3年で農業をやめて思った3つのこと
最終更新日:2020年03月17日

滋賀県で地域おこし協力隊として3年間就農していた、きしころです。
以前地元の名古屋から滋賀県に移住し、地域おこし協力隊として3年間農業に勤しんでいました。一人で田んぼ2枚分ほどの広さの畑を地元の人に借りて、サツマイモやニンニクなどさまざまな作物を育てていましたね。
3年間就農した僕の率直な感想として、ぶっちゃけ就農はかなり厳しい道です。「稼げそうだから」という安易な理由で就農することは絶対におすすめしません。実際に僕も既に離農して名古屋に戻ってきています。
この記事では離農までの体験談をお伝えします! 準備段階でやっておけばよかったことも書いていますので、就農を考えている方はぜひ参考にしてください。

僕が農業を目指した理由

僕は

  • 自分で生きていけるスキルを身につけたかった
  • 田舎移住してみたかった
  • 農業で稼げるのか挑戦してみたかった

といった理由から23歳で滋賀県に移住し、就農。地域おこし協力隊として補助金をもらいつつ、農業を始めました。地域おこし協力隊は1年契約、最長3年までとなっています。

農業をやめて思った3つのこと

農業以外の収入源をつくる

僕は移住時に貯金が10万円しかなく、完全に補助金頼みでした。
補助金は多くの町が1カ月につき16.6万円。さらに初期費用で140万円くらい支給されました。家賃は自治体が負担してくれ、近所の方からいただく野菜で食費もかからなかったので、生活費で困ることはありませんでした。
農業収入が入ってくるまで3カ月はかかるので、それまでは貯金や初期費用を切り崩します。もし家族がいたら、ある程度の貯金がないと生活は厳しいと思います。

また就農してみて、自然災害で作物がダメになってしまったり、価格崩壊してしまったりしたときに収入がなくなる恐れがあることを知りました。今思えば、もしもの時のために、農業以外の収入源を作っておくと安心だったと思います。ライティングやWebデザインなど場所にとらわれないスキルを身につけておくと心強いと思います。

農業で稼ぎたいのか、農作業をしたいのか明確にする

農業を始めるにあたって、稼ぎたいのか、農作業をしながら農的な暮らしをしたいのかをはっきりさせましょう。目的によって考えなければならないことなど、大幅に変わってくるからです。

稼ぐことを目的に農業をするならば

  • 地域
  • 畑の大きさ
  • 作る作物の種類
  • 価格設定
  • 販売先
  • 販売方法

など、やることも考えることもたくさんあります。

農作業で稼ぎたい場合、特に販売先は重要ですね。
僕は作物の作り方は調べていましたが、販売先や販売方法まできちんと考えられていなくて後から反省しました。道の駅での販売契約はしていましたが、販売先は1カ所だけではなく、複数決めておくといいでしょう。季節によってはみんなが同じ作物を作るので、供給過多になって価格崩壊が起こる可能性があるからです。
僕は急きょフリマアプリを使って販売しましたが、サツマイモのような大きめな野菜だと送料が高くなってしまうので、あまり適していなかったです。その後、小さくて比較的高額で販売できるニンニクはたくさん売ることができましたね。

また、台風のような自然災害対策の知識も事前に身につけておくとよいでしょう。実際に僕も台風の被害で作物がダメになってしまったことがありました。自然災害は予知できない出来事ではありますが、対策すれば被害を最小限に抑えることができると思います。

農作業をしたいのであれば、

  • 何を作りたいのか
  • どのくらい作りたいのか
  • どのくらい農作業に時間を使えるのか

などを把握しておくとよいでしょう。

憧れだけじゃダメ。事前に農業現場を知る

農業は誰でもできると思い、収穫体験しかしたことのない状態で就農する人も多いようです。しかし、一から作物を作って販売していくことは予想よりはるかに大変。

農業で稼ぎたいと考える人も、趣味範囲でやってみたい人も、まずは一度農業体験をしてみるといいでしょう。百聞は一見にしかずという言葉があるように、実際に作物を作ってみないとわからない部分もたくさんあります。

とはいえ、いきなり大きな畑を持ってしまうと、初期費用が莫大にかかってしまいます。しかも実際に農業で収入が得られるのは作物ができる数カ月後。さらに初心者が作った作物は、よほど工夫しない限り最初から売れるわけがないんです。稼ぐことを目的としない場合でも、うまく育たなくて嫌になってしまったり、すぐに飽きてしまったりすることも考えられます。

そこでおすすめなのが、貸し農園サービス。たとえば株式会社アグリメディアが運営する「シェア畑」では、菜園アドバイザーの協力を受けながら農業を体験することができます。シェア畑では農業に必要な機材が全て揃っているので、手ぶらで行くことができるんですね。タネや苗まで揃ってます。初心者はどんな物を揃えたらいいかもわからないので、めちゃくちゃうれしいですね。さらに東京などの大都市近郊に多くあるので、気軽に始めることができます。無農薬なので安心。シェア畑の料金は場所によって変わりますが、だいたい1万以下で借りられるのでめっちゃおすすめ。

なぜ農業をやめたのか

移住して就農すると、地域の人からは永住すると思われることが多いです。地域おこし協力隊は基本的に3年後に起業し、その町に住み続けることを前提としている制度。しかし、2015年の総務省のデータでは任期後に住み続けている隊員は59%となっていますし、実際に僕も今は名古屋に戻って生活しています。実家の家族が体調を崩したときに、何かあった場合にもすぐに駆けつけることの重要さを実感しましたし、やはり出身地である名古屋で友人が多いということも心強かったです。
永住すると思われている中で地域を離れるのは辛いものがありますね。

農業で起業するならば、利益が出て生活ができる仕組みを事前に考えてからにしましょう。時期や地域だけで作るものを決めるのではなく、販売先や利益率などまでしっかり考えておくことが大事。作物を考えながらだと遅いです。作物は基本的に植えるチャンスが年に1回。同じ作物を再度作るときは1年待たなければなりません。また住む地域を選ぶときには、農業以外でも働ける地域にするとよいと思います。移住したいと思っても、万が一農業が向いていないと思ったときに住めなくなってしまいます。

まとめ

今回は3年間の就農の末、離農して思った3つのことをお伝えしました。

繰り返しになりますが、農業は「稼げそう」と気軽な気持ちで始めると、正直かなりきついと思います。毎日何時間も肉体労働をすることになるし、考えることもたくさんある。それでも実際に普段何気なく食べているような野菜を自分の手で作ってみることで、感じることやわかることもたくさんあります。

いきなり就農して嫌になってほしくはないので、まずは農業についてしっかりと調べてから、まずはシェア畑などで農業体験してみるのがいいでしょう!

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