農業の種類と儲かる農作物を紹介! 農業初心者におすすめの野菜は?

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農業の種類と儲かる農作物を紹介! 農業初心者におすすめの野菜は?

農業の種類と儲かる農作物を紹介! 農業初心者におすすめの野菜は?
最終更新日:2020年03月27日

新規就農を考えている場合、どの作物を栽培するかは重要なポイントです。そもそも、農業にはさまざまな種類があり、畜産も農業の一種となります。本記事では、農業の種類について、どんな特徴があるかを解説したあと、農業初心者におすすめの野菜を紹介します。最後に、農業経営に関するポイントもまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

農業の種類と初期投資

農業は、主に管理,補助的経済活動を行う事業所、耕種農業、畜産農業、農業サービス業(園芸サービス業を除く)、園芸サービス業の5つに分かれます。それぞれに、どのような特徴があるのかを解説します。

管理,補助的経済活動を行う事業所

農業の現場において、農作業ではなく経営を推進するために、人事、経理、広報などの管理用務を行う事業所を指します。また、出荷・販売の管理や輸送などの支援業務も入ります。
農業というと農作業のイメージが強いですが、農業経営を支えるために、実は数多くの仕事があります。

耕種農業

耕種農業とは、田畑を耕して植物を育てる農業のことです。対象の農作物は、米や麦などの穀物、大豆などの豆類、野菜や果物、花きなど広範囲にわたり、さらに作物ごとにも細かく分類されています。栽培内容としては米を育てる稲作、畑で農作物を育てる畑作、その中でも屋外で野菜や果物を育てる露地栽培、ビニールハウスなど屋内で育てる施設栽培などがあります。

また、天然のタケノコや、マツタケを収穫することは耕種には入りませんが、下刈り程度の管理のみでなく施肥を行っている場合は栽培とみなし耕種農業の一種となります。
初期投資でみると、施設栽培がもっとも高く、次に稲作、比較的低いのが露地栽培と果樹栽培になります。

畜産農業

畜産農業は、動物を育てる農業です。牛・豚・鶏・羊などを育て、その肉や卵、牛乳などを出荷します。養蚕や養蜂なども畜産農業の一種です。種付け用や実験用、ペット用の飼養も畜産農業となります。

卵や牛乳の場合は一年を通して出荷できますが、肉類は育てるまで時間がかかるため、計画的な生育・出荷を考えなければなりません。たとえば、牛肉として出荷できるようになるまで2年かかるのであれば、肉用牛の生産農家はそれを見越した子牛の仕入れや育成を行う必要があります。

耕種農業の初期費用は数百万円必要になりますが、畜産農業はその数倍かかります。たとえば酪農業の場合は初期費用の平均が約2500万円、その他畜産業は平均約1400万円となっています(2016年度、全国新規就農相談センター調べ)。ただし、酪農業は就農1年目での売上高も高いため、初期費用と同じくらいの金額を売り上げることもできます。

農業サービス業

穀物、野菜、果樹などの作物に関して、栽培から出荷までの作業を、一部請け負う仕事です。たとえば、育苗をする育苗センター、共同選果・選別を行う農産物出荷組合、人工授精や受精卵移植を行う畜産の人工授精業などが該当します。

園芸サービス業

築庭、庭園樹の植樹、庭園・花壇の手入れなどを請け負う仕事です。たとえば、植木業や造園業、樹木医などが該当します。

耕種農業の種類と特徴は? 6種類を解説

育てる農作物や育て方などによって、耕種農業を6種類に分け、それぞれの特徴について解説します。

稲作の特徴

稲作とは、日本の主食である米を農作物とする耕種農業です。日本では、水田稲作が主ですが、畑で育つ陸稲(りくとう)という種類の稲もあります。日本で栽培されている米の品種は900以上あり、コシヒカリやササニシキなどは代表的な品種のひとつです。各地の気候や時代のニーズに合わせた品種改良が行われ、毎年さまざまな新しい品種が見られるのも米の特徴です。

稲作は、米を収穫した後も土づくりや苗づくり、田おこしなど、一年を通して作業があります。現在、米の流通は自由化されており、インターネット販売などで生産者独自のブランドをアピールして直売するケースも増えてきています。

畑作の特徴

畑作は畑で農作物を栽培することですが、ここでは広い圃場(ほじょう)でつくられることが多い米以外の麦やトウモロコシなどの穀物、大豆やエンドウマメなどの豆類、イモ類などの栽培を畑作と分類しました。これらの作物は、そのまま農作物として出荷されるだけではなく、加工されて出荷されるものも多くあります。

畑作では、同じ作物を連続して栽培すると、連作障害といって生育不良が発生することがあります。このようなトラブルを避けるため、数種類の作物を順番で育てる輪作という手法や、異なる作物を一緒に栽培する方法があり、長期的な視野に立った栽培が求められます。また、同じ作物でもその土地や気候によって栽培方法が変わることもあります。

露地栽培の特徴

屋外の畑で作物を育てることを露地栽培、育てた野菜を露地野菜といいます。特に、寒さに強いダイコンやニンジンなどの根菜、白菜、キャベツ、レタスなどの葉物野菜は露地野菜の代表的な作物となります。

キュウリやトマト、ピーマンなどの野菜も露地栽培はできますが、高温を好み寒さに弱いため、栽培できる期間が限られます。露地野菜の栽培は、ビニールハウスなどの施設が不要な分、初期投資額が少なくさまざまな品種に挑戦できるため、耕種農業の中でも農業初心者にも取り組みやすい種類です。

施設栽培の特徴

ビニールハウスやガラス製の温室など、屋内施設で作物を育てることを施設栽培、育てた野菜を施設野菜と呼びます。代表的な作物は、トマトやナスといった野菜や、イチゴ、メロンなどの果物です。従来、ビニールハウスは保温を目的に作られたのですが、現在では保温だけにとどまらず、気温や湿度、光量など、作物の生育に適した条件を人工的に調整できるようになっています。

天候に左右されず安定した品質で栽培できることは、施設野菜の特徴といえるでしょう。ただし、温室を建てるなどの初期投資額や、温室内の環境を保つための光熱費といった営農費用は、露地野菜に比べて高くなります。

果樹栽培の特徴

果樹とは、木に実る果物類全般のことを指します。ほとんどの場合は1年に1回収穫期を迎え、農繁期と農閑期がはっきりしています。代表的な果樹は、ミカン、リンゴ、ブドウなどになりますが、クリや梅なども果樹に含まれます。

農作業としては、木に水や肥料を与え、病気や害虫から守る手入れが主な作業です。最近では、単に出荷するだけでなく、ブランドフルーツとして販売したり、収穫した果物を加工品として販売する6次産業化など、さまざまな形で販売するようになってきています。

花き栽培の特徴

花屋やホームセンターに並ぶさまざまな花や観葉植物を栽培する花き栽培も、耕種農業の一種です。「花き」とは、観賞用の植物を指し、切り花、鉢もの、花木類、球根類、花壇用 苗もの、芝類、地被植物類を指します。家庭用はもちろん、贈答用、冠婚葬祭用、地域や商業施設の緑化として用いられるなど幅広い用途があります。

耕種農業の中でも、花き栽培は施設栽培の次に初期費用が多くかかります。花きも、野菜や果物と同じように卸売市場を通して流通していましたが、最近ではインターネットで消費者に直接販売するケースも増えています。

畜産農業の種類と特徴は? 4種類を解説

畜産農業は、育てる動物によってさまざまな種類に分かれます。ここでは4種類に分け、それぞれの特徴について解説します。

酪農の特徴

酪農は、牛やヤギなどを飼い、その乳をそのまま販売したり、乳を加工した乳製品を製造販売したりする畜産農業の一種です。農業の中でも、年中安定して商品を出荷できるため、就農1年目でも安定した収入を得やすい点が大きな特徴です。

しかし、その一方で搾乳施設や広い牧場の確保など初期投資額が高く、用意できる自己資金が少ない場合、独立就農は厳しいと言わざるをえません。

作業としては、搾乳や牛舎の清掃、餌やりなど、年間を通して日々の仕事に切れ目はありません。また、牧草を育てている場合は、春から夏にかけての時期に牧草を収穫する仕事も加わります。

販売としては、搾った生乳をそのまま牛乳として出荷するほか、ヨーグルトやチーズ、バターなどに加工して販売するのが一般的です。近年では、牧場内にカフェレストランなどを作り、牛乳から加工した乳製品などを提供する、いわゆる6次産業化が増えてきています。

肉用牛生産の特徴

肉用牛生産とは、牛を扱う畜産のうち、食用の肉牛を扱う畜産農業の一種です。肉牛の品種には、黒毛和種、褐毛和種、無角和種、日本短角種、ホルスタイン種、交雑種があります。ブランド牛など、品質が高く評価されることで、高い収入を得ることも期待できます。

肉用牛生産では、子牛を産ませて育てる「繁殖」と、子牛を購入し育てる「肥育」の2種類の工程があります。それぞれを専門に行う牧場もあれば、両方を一貫して行う牧場もあります。繁殖は主に人工授精のため、雌牛の発情期を見逃さないよう、注意深い観察が求められます。

子牛から肉牛として出荷するまでは2年半~3年ほどかかります。そのため、繁殖や子牛の仕入れなどを計画的に行い、継続的に出荷できるよう、計画的な事業経営が必要です。

養豚の特徴

食用となる肉豚や、豚の繁殖や品種改良などに用いられる種豚(しゅとん)を生産することを養豚といいます。養豚には3種類の形態があります。

・子取り経営
繁殖用の豚を飼い、交配させて子豚を生ませ、その子豚を飼養して市場へ出荷する経営
・肥育経営
子豚を買って肥育し、食肉用としてと畜場へ出荷する経営
・一貫経営
繁殖から肥育まで、一貫して行う経営

現在では、繁殖から肥育までを行う一貫経営が一般的です。

肉豚は、生後約180日で出荷可能となるため、肉牛よりも早いサイクルで収益が得られるのが特徴です。肉牛と同様、ブランド豚は高い付加価値が付くため、地域のブランド豚開発に積極的な経営体が多く見られます。三元豚やホエー豚などはその一例です。また、豚肉の加工品、たとえばソーセージやベーコンなどを製造し販売する6次産業化の動きも多く見られます。

養鶏の特徴

養鶏は、卵の生産と鶏肉の生産の2種類に分類されます。卵を生産するために飼養する鶏は採卵鶏、肉を生産する鶏は食用鶏と呼びます。養鶏は、大規模化した経営を行っているところが多く、数万羽から数十万羽をケージで飼うのが主流です。また、昔ながらの放し飼いでブランド地鶏を育てている養鶏場も多くあります。

養鶏で独立就農を考える場合は、初期投資費用を抑えるため、小規模で手をかけて育てるブランド地鶏やブランド卵を作るといった方向で考えるのも選択肢の一つです。

初心者向けの農作物とおすすめの理由

ここまで、さまざまな農業の種類を見てきましたが、比較的始めやすいと思われる野菜栽培のうち、農業初心者に向いているおすすめの農作物を紹介します。

【おすすめの農作物】
・葉物野菜(小松菜、ホウレンソウ)
・根菜類(ジャガイモ、タマネギ)
・果菜類(キュウリ、ミニトマト)
これらの農作物がおすすめの理由について、詳しく解説します。

葉物野菜(小松菜、ホウレンソウ)

葉物野菜は、家庭菜園でも定番かつ全般的に栽培期間の短い野菜のため、挑戦しやすいのが特徴です。種まき後に間引きと追肥を行い、成長すればそのまま収穫できます。小松菜やホウレンソウは年中収穫でき、露地野菜として育てられる点でも初心者向きです。特に小松菜は暑さや寒さに強く、連作障害も起こりにくい葉物野菜です。

根菜類(ジャガイモ、タマネギ)

根菜類の中でもジャガイモやタマネギは栽培しやすい作物と言えます。比較的天候の影響を受けにくく、失敗が少ないことから初心者におすすめです。

果菜類(キュウリ、ミニトマト)

キュウリやミニトマトは、初夏から秋にかけて露地栽培で作れる果菜です。どちらも家庭菜園でも定番の初心者向けの野菜として知られています。キュウリは、栽培してから収穫までの期間が短いため人気の野菜です。ミニトマトは、乾燥した土地でも成長しやすいため、初心者でも育てやすいでしょう。

農業経営のポイントをチェック

農業の種類と初心者向きの農作物を把握したら、具体的に何を生産するかを決めましょう。しかし、それを決める前にしっかりと考えておきたいのが農業経営をどうするかということです。農業でどのようにして収益を得るのか検討することで、どんな農産物を扱うのかもある程度決まってきます。ここでは、主に野菜を生産する場合の収益を得るためのポイントと、つい見逃しがちなポイント、労働時間の目安などについて考えていきましょう。

農業で収益を得るためのポイント

農業で収益を得るためのポイントは主に以下の4つです。

・顧客層を決める
・どの農作物にするかを検討
・価格決定権を握れる売り先を検討
・地域選び

農業に限らず重要なポイントに、顧客層の選定があります。「小さな子どもがいる専業主婦向けなのか」「高級志向で食生活にも気を使っている自炊派の独身女性向けなのか」など、自分の作物を購入してほしい顧客層を具体的に思い浮かべましょう。ターゲット層の顧客が思わず欲しくなる農作物は何なのかを考えるようにします。

また、農作物の売り先、販路開拓をどうするかも重要なポイントです。仲介業者が多いと、その分どうしても農家の取り分は減ります。また、小売業者が価格決定権を握っている場合は、思ったような価格で販売することはできません。ブランド野菜や果物、また品質に自信がある場合は、インターネット販売など、直接消費者へ届ける直販の方法を検討しましょう。

最後に、どの地域で農業を行うかも重要です。同じ農作物でも、地域によっては価格が変わります。たとえば、同じネギでも京都で栽培する「九条ネギ」や群馬の「下仁田ネギ」などは、ブランド野菜としてより高い利益率を出すことができます。

農業経営で見落としがちなポイント3つ

農業経営を考えるうえで、見落としがちなポイントは以下の3点です。

・経費を計算する
・労働時間を考える
・栽培方法を決める(施設または露地)

農業経営を考える際に、意識が向きがちなのは初期費用です。しかし、実際に営農した際に発生する毎月の費用も重要なポイントです。ここをしっかり把握しておかなければ、資金繰りが悪化して、農業を続けられなくなってしまいます。

イメージがわかない場合は、新規就農した先輩がどのような資金繰りをしているのか事例を探すのもよいでしょう。また、農研機構が提供している「新規就農指導支援ガイドブック」ホームページからダウンロードできるツールを活用して、営農計画の作成や資金管理のセルフチェックをすることも可能です。

また、栽培方法もあいまいにせず、はっきりしておきたい点です。施設栽培の初期費用は露地栽培の2倍以上となっています。どちらにするか迷っている場合は、資金計画を立てて施設栽培が可能かどうかを検討しましょう。

労働時間と収益の目安

初心者でも取り組みやすい露地野菜と施設野菜ですが、労働時間は双方あまり変わりません。ただし、屋外での作業となる露地野菜のほうが体力を求められます。四季折々の作物を栽培し続ける場合、ほぼ毎日誰かが働いていなければならないため、人員の確保と無理のない労働になるようシフトを組むことも必要です。

収益の面では、就農1年目の平均売上高は露地野菜で161万円、施設野菜では343万円となっています。農業所得で生計が成り立っている度合いの平均では、露地野菜は17.2%と全体で最も低く、施設野菜は34.7%です(2016年度)。新規就農した人の半数は5年で生計が成り立つようになりますが、それでも残り半数は農業だけでは生計の目処がつかないという調査結果もあります。

初期費用がある程度かかっても露地野菜に比べて収益性が高いことは、施設野菜のメリットです。露地野菜は、初期費用を抑えられますが、収益面で少し不安が残ります。露地野菜を選ぶ場合は、配偶者の収入など他の収入源があって生活費の心配がないかどうかも、判断基準となります。

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