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業界屈指の黒毛和牛繁殖農家で学ぶ、2泊3日のインターンシップ

業界屈指の黒毛和牛繁殖農家で学ぶ、2泊3日のインターンシップ

津別町は、面積の約86%が森林を占めています。こうした環境を背景に、農業と林業が盛んに行われています。この町にある『株式会社津別ファーム』は、黒毛和牛に拘り、繁殖と肥育を手掛ける大規模農場です。牛が食べる飼料の輸入・製造・販売を行う『湯浅商事株式会社(本社:名古屋)』のグループ農場として、繁殖牛(母牛)約3000頭と仔牛約2000頭の、合計約5000頭を飼育しています。インターンシップは以前から行われており、受入体制が整備されています。ここで行われる、2泊3日のインターンシップについて、取材しました。

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業界屈指の飼育個体を誇る経営メソッドを学ぶ

黒毛和牛は、一般的に繁殖農家が生後10カ月まで育て、肥育農家へ素牛(もとうし)として販売します。『株式会社津別ファーム』は、黒毛和牛の繁殖をメインとする大規模農場で、繁殖牛の数は道内2位、全国でもトップ5に入る規模を誇ります。月150頭ペースで仔牛が生まれており、販売された素牛の中には、松阪牛として販売されることもあります。

牧場を案内してくれた、企画室長の上野一樹さん

『株式会社津別ファーム』では、肥育部門を設け、繁殖を終えた母牛を再肥育し、新たな付加価値を与えて販売する取り組みもしています。企画室長の上野一樹さんは「肥育部門を持っていない繁殖農家では、もう繁殖できない母牛や売れ残ってしまった素牛を安くても販売するしかありません。飼料を扱う湯浅商事のグループ農場だからこそ、肥育用の栄養価が高い飼料で再肥育を行うことができています」と話してくれました。

和牛は海外での注目度も高く、本州の離農家が増えている影響で、素牛の需要も高まっている状態です。また、道内に繁殖農家が増えてきている背景もあり、インターンシップでは専門的に和牛繁殖を行う業界屈指の経営形態を学ぶことができます。

ICTやクラウドなど最新技術の導入でかなえる、品質管理

5000頭程の和牛を、約20人で飼育する『株式会社津別ファーム』では、積極的にICTやAIを活用しています。13棟ある全牛舎は光回線化され、牛の体調や発育状況をリアルタイムで管理できる“ファームノート”を導入。給餌などは重機を使っています。

仔牛に薬を与えた回数や時間など、作業についても徹底的に見える化し、作業の効率化に取り組んでいます。また、施設内に管理獣医師が従事する診療所を備えているので、体調の悪い牛を、24時間対応できる治療体制を整えています。

点滴治療を受ける仔牛。こうした治療も診療所で素早く対応できるからこそ

「本来は体調の悪い牛がいれば、獣医に相談して薬を持ってきてもらうところから始まりますが、弊社では、診療所を備えることで素早い対応を行うことができています」と上野さん。スピーディーに対処することで、重症でしたが、跳ね上がる程元気になった仔牛もいるそうです。

スタッフの献身的な治療によって、走り回る程元気になった仔牛。「うちのアイドル」と呼ばれていました

上野さんは「これだけ多くの牛がいるのだから、少しぐらい体調が悪い牛がいても仕方がないと、インターンシップの学生さんに思われることがあります。けれど、この子は商品。3~4頭を失っただけで、自動車1台分位の利益の損失になる。そうしたシビアな部分も体験期間の中で伝えていきたいと思っています」と話します。そこには命という商品を扱う、職業の重みが感じられました。

希望には最大限対応。インターンシップで触れる繁殖農家のリアル

『株式会社津別ファーム』では、今までにインターンシップを11人受け入れた実績があり、九州、東京、大阪など道外の学生さんたちがほとんど。酪農や畜産に触れたことがなく、のどかなスローライフをイメージしている学生さんたちが多かったそうです。

インターンシップの業務体験が行われる、仔牛の牛舎

弊社では仔牛にミルクをあげたり、診療の手伝いをしたりと、ほのぼのする場面もありますが、経営理論の上で徹底管理を行う企業なのだと再認識したりする場合が多いようです」と上野さん。また『株式会社津別ファーム』では、牛を預けて仔牛を取り上げてもらう、全道11件の預託牧場も活用しています。

仔牛には1頭ずつ、薬を与えています

そのためインターンシップではタイミングが合えば、コンサルタントの説明を受けながら預託牧場を回ることができ、バリエーション豊かな飼育や方針について学びを深めることができます。その他、こちらもタイミングによりますが、十勝や北見の業者が集う素牛や枝肉の市場見学も可能。最大2泊3日の工程の中で、希望に添ったインターンシップにも対応しています。

最先端の技術を活用する、黒毛和牛の繁殖から肥育までの行う一貫牧場の魅力に触れる

繁殖農家は酪農の牧場と違い、就業時間が8時~17時と一般企業と同じ働き方ができるのも魅力です。社員が希望する場合、家畜人工授精師などの資格取得にも積極的なサポートを行っており、しっかりとした企業体制が整っています。

「ブランド牛は本州に多いためか、繁殖や肥育を行っている農家が北海道にもあることはまだまだ知られていません。しかし、北海道は本州に比べて、土地や草が安く手に入るため、牛にとって心地良く大規模な農場を経営するのに適した環境と言えます。市場も安定しているため、弊社のような農場は今後、主流になってくると思います」と話す上野さん。

『株式会社津別ファーム』の素牛は、他社よりも大きく育つため大手のお客様にも好評を得ているそうです。「肥育まで行う繁殖農家はそれほど多くありません。畜産に興味のある学生さんはもちろん、畜産に携わりたいと学んでいる学生さんにとっても学びが深い時間を提供できるのではないかと思います」。

最先端の技術を活用する黒毛和牛の繁殖から肥育まで行う一貫牧場で、業界屈指の経営手腕に触れてみてはいかがでしょうか?


【お問い合わせ先】株式会社津別ファーム
【問い合わせ窓口】株式会社津別ファーム

 企画室 室長 上野 一樹
 総務部 主任 前田 泰宏
 〒092-0356
 北海道網走郡津別町字栄58-2
 TEL 0152-76-1420 FAX 0152-76-1424
 mail:tsubetsufarm@bz04.plala.or.jp

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