今回は、長野県のレタス農家・新海智子(しんかい・ともこ)さんが主催する農業女子オンラインサロンで話を聞きました。オンラインサロンとは、ウェブ上の会員制コミュニティーです。ふだんのサロンではゲストを招いて勉強会をしたり、お互いに悩みを相談し合ったりしているのだとか。取材に協力してくれたのは、全国各地の農業女子8人です。
日焼け止めクリームは「ウォータープルーフ」「SPF50」
農業女子オンラインサロンの皆さんは、ほぼ必ず日焼け止めクリームを塗るとのこと。
(忙しくて忘れちゃう時もあるようですが……!)
汗をかいても取れにくいウォータープルーフが人気で、効果が高いSPF50を使う人が多数。なかには、日焼け止め&化粧下地&ファンデーションの3つを兼ね備えたBBクリームの愛用者も。
ちなみにお化粧は、しない派、軽くする派、しっかりする派といろいろ。
しない派は、「汗を拭いた時にタオルにファンデーションがつくと嫌だから(和歌山県イチゴ農家・木島さん)」、「肌が弱いのでもともとお化粧をしない(秋田県ネギ農家・菅原さん)」などの理由がありました。
する派は、「顔の汗を拭く時はゴシゴシこすらず“トントン”と軽くたたくように拭く(新潟県米農家・佐藤さん)」など、ちょっとした工夫で化粧崩れを防いでいるようです。
帽子は「サファリハット」「ケープ付き麦わら帽子」など色々
今、農業女子に人気があるのはアゴひも付きのサファリハット。衣料品店やアウトドアショップなどで売られている、トップが平らなハットです。
「つばが大きすぎなくてちょうど良い。大きいと作物にあたってジャマになるから(北海道トマト農家・松鶴さん)」と、使い勝手が良いのだそう。アゴひも付きだから風で飛ばされず、布製なので洗濯機で洗えるところも農作業に向いています。
他には、ケープ付き麦わら帽子の愛用者も。「大きな遮光ケープで腰のあたりまですっぽり隠れて、風通しも良く涼しい。地元の洋品店で2000円ぐらいで買いました(新海さん)」。頭だけでなく体の背面まで日差しから守ってくれる大きなケープ付きがおすすめだそうです。
「屋内作業にはキャップ、屋外作業ではサファリハットを使う(長野県食用ホオズキ農家・岩瀬さん)」と、2種類の帽子を使い分ける人もいます。
お役立ちグッズ
1. 日焼け止めスプレー
日焼け止めクリームと帽子以外では、日焼け止めスプレーがもっともよく農業女子に愛用されているよう。
「お昼休みに日焼け止めスプレーをかけます(長野県レタス農家・原さん)」。スプレータイプなら手を汚さず、忙しい時でもサッと使えて便利です。これなら、男性にも良いかも?
2. UVカットフェースマスク
焼けやすい場所といえば、目の下の頬骨の部分。ここをUVカットフェースマスクですっぽり覆ってしまえば、日焼け止め効果は抜群です。
「暑そうに思われるかもしれないけれど意外と涼しい。1日に何枚も使う(原さん)」、「テニス用がおすすめ。耳も覆ってくれるのがいい(新海さん)」と、農業女子のあいだで愛用者急増中です!
3. 透明のサングラス
農作業中、強い日差しで目が痛くなることはありませんか? マルチを張ったり、穴あけ作業をしたりする時も、照り返しがまぶしいですよね。目にも紫外線対策が必要で、特に農作業におすすめしたいのが、透明のサングラスです。
「黒いサングラスは作物の色が分からなくなるので、透明のサングラスが重宝します(岩瀬さん)」。収穫や出荷作業にも使える透明のサングラス、持っておいて損はありません!
裏ワザ
1. パーカーのフードで首の後ろと耳を隠す!
背後から照り付ける日差しで“首の後ろ”が真っ赤に……なんて経験はありませんか? それに“耳”も日焼け止めを塗りにくくて焼けやすい場所のひとつなんです。
そこで登場したのが、こんな裏ワザ! 「帽子の上からパーカーのフードを被っちゃう。首の後ろも耳も隠れる(佐藤さん)」。手持ちの服で、誰にでもできるお手軽日焼け対策です。
2. ポロシャツの襟で首の後ろを隠す!
首の後ろの日焼け対策として、こんな方法も。「夏はアームカバーをして半袖のポロシャツを着てる。ポロシャツの襟を立てて首の後ろを隠す。暑そうに見えるけど、隠してる方が涼しい!(原さん)」
襟は日焼け防止に使えるだけでなく、暑さ対策にもなるとは! 炎天下の農作業には襟付きの服が役立つことを覚えておきましょう。
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これまで紹介した方法の他にも「タオルを顔にまいて、昔ながらの大きな農園帽子をかぶっている(長野県リンゴ農家・善積さん)」という古き良きスタイルで乗り切っている農業女子も。また「てぬぐいを首にまいている。てぬぐいはタオルより乾きやすくて便利(岩瀬さん)」という意見もありました。
農業女子に聞いた日焼け対策術は、どれも簡単にマネできるものばかりです。いろんな方法を試しながら、今年の夏も農作業に励みましょう!
取材協力・画像提供:農業女子オンラインサロン
農業女子が自分らしい暮らしを育むための、学びの場と関係を作るサロン。2020年1月に立ち上げ、現在(2020年4月時点)は14人が参加。「農業女子がエンパワーメントし合い、持っている力を農業・地域・家族の中で発揮する」がミッション。主な活動は、オンライン対話を基本にした勉強会等。