支援制度の充実だけじゃない。山形県白鷹町で農業を始めるべき2つの理由

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支援制度の充実だけじゃない。山形県白鷹町で農業を始めるべき2つの理由

支援制度の充実だけじゃない。山形県白鷹町で農業を始めるべき2つの理由
最終更新日:2020年09月24日

移住・定住して新たに農業を始める際、大きな課題となるのが初期投資や住居費などの自己資金。大きな借金を抱えてのスタートは不安でいっぱいです。いざ就農してからも、安定した収入を得るためには、自分で販路を確保しなければなりません。そんな新規就農の不安を払拭する支援制度と環境を兼ね備えているのが、山形県白鷹町(しらたかまち)です。新規就農した若手生産者2人に、白鷹町で農業を始める魅力を聞きました。

山あいのふるさと、白鷹町の手厚い就農支援

地方に移住して一から農業を始める際、大きな課題となるのが資金。農業機械や施設整備などの初期投資に、まとまったお金が必要です。さらに、定住するための住宅費も、研修生や新規就農者にとっては重い出費です。

山形県白鷹町では、まち一体となって就農希望者を受け入れ、育成していく体制が整っています。上述の初期費用や住宅費などの資金を助成する事業やサポート体制も充実。また、町内の受入農家で構成される白鷹町新規就農者受入協議会が中心となり、短期・長期の農業研修や就農イベントへの出展などを通して、新規就農を検討している方への働きかけや支援を行っています。

山形県置賜地域にある人口約1万3000人の白鷹町は、古くから水稲をはじめ、野菜、果樹、工芸作物、畜産などが盛ん。地域農業を継承すべく人材育成に力を入れています。

町外からの新規就農者、雇用就農者、農業研修者を助成対象とする、新規就農者育成支援事業の内容を白鷹町の農林課に伺いました。
まずは、賃貸住宅の賃借料。年間賃借料の2分の1(最大36万円)を、町内への居住開始から3年未満の期間で助成しています。

次に、一戸建住宅の取得資金。取得した住宅に5年以上居住することを条件に、購入費の2分の1(最大80万円)を助成しています。

そして、機械購入費と施設整備費。白鷹町で青年等就農計画の認定を受け、その実現を保証またはサポートする人がいる場合、費用の2分の1(最大50万円)を助成しています。

さらに、農業機械等の免許を取得した場合、費用の2分の1が助成されます。

繁盛直売所『どりいむ農園直売所』に生産者が集う

白鷹町ではさまざまな作物が生産され、柑橘類以外はすべてそろうと言われるほど。紅花の生産が日本一であることから「日本の紅(あか)をつくる町」として、野菜ではミニトマトなどが紅い特産品に数えられています。

特筆すべきは、町内の直産市場『どりいむ農園直売所』です。米、野菜、果物、生花、加工食品や特産品がずらりと並び、他県からも買い物に訪れる人がいるほどの活況ぶり。町内の約240人の生産者が出荷し、情報交換の場としても機能しています。新規就農者には、販路の確保はもちろん、ベテラン農家からアドバイスもうれしいかぎり。会計を1週間ごとに締めるので、すぐに現金収入が得られることも魅力です。

白鷹町新規就農者受入協議会の会長で、『どりいむ農園直売所』を運営する代表取締役の紺野伊久雄さんは、自身が経営する紺野農園で若手農業者の育成にも力を注いでいます。短期・長期の農業研修生を受け入れ、ミニトマトをはじめさまざまな野菜の栽培技術を伝授。

白鷹町では紺野さんをはじめ、野菜、水稲、畜産、酪農を営む4農家で研修生を受け入れることができ、自身にあった栽培品目の検討はもちろん、独立就農に向けた栽培技術の習得が可能です。

『SHIRATAKA RED』のミニトマトを主力に規模を拡大

神奈川県出身の栁井佑一(やない・ゆういち)さんは、紺野農園での2年間の研修を経て、2019年に白鷹町で独立就農しました。ハウス7棟(栽培面積8a)で夏秋ミニトマトをメインに生産し、産直市場『どりいむ農園直売所』などに出荷しています。

栁井さんは、紺野農園で2泊3日の短期研修を2回受け、うち1回で冬の積雪期も体験し、2年間の長期研修へ。ミニトマト栽培の定植から収穫までの通年のサイクルのほか、裏作の葉物野菜、さまざまな露地野菜の栽培も習得しました。前職でこれからの可能性に気づき、独立後の栽培作物にミニトマトを選びました。

新型コロナの影響でリモート対応となった同取材。写真は、画面越しに就農のいきさつを語る栁井さん。新宿、仙台で行われた就農イベントを通し紺野農園と出会ったと言います。

「研修中は国の農業次世代人材投資資金(準備型)を受けるとともに、白鷹町からアパートの家賃の半分を助成してもらいました。独立就農を機に白鷹町に一戸建住宅を購入して、その資金とトラクターの購入費も助成してもらったのですごく助かりました」(栁井さん)。

白鷹町での就農を決めた理由には、『どりいむ農園直売所』の存在もありました。
「『どりいむ農園直売所』では、ミニトマトをはじめ、さまざまな野菜を売り込むことができます。開店前からお客様が並んでいて、自分の作ったミニトマトが目の前で売れていくのを見ると励みになりますね。ミニトマト生産者で上位の売上を目指したいです」と栁井さん。

「農業は一人でやろうとせずに、タイムリーに情報交換することが大事です。研修や直売所で生産者のつながりができました」と、白鷹町で就農する魅力を語ってくれました。

営業職からファーマーに転身、地域の未来を担う

農業経営の法人化を推進する白鷹町では、農事組合法人などへの雇用就農も選択肢のひとつです。

白鷹町出身の土屋充さんは、2017年に農事組合法人船山ファームに雇用就農しました。船山ファームは28haの水田で山形県のブランド米「つや姫」「雪若丸」「はえぬき」のほか、「夢ごこち」「コシヒカリ」を生産。土屋さんはトラクターを駆り、すべての農作業に携わっています。就農後、町内の自動車学校で大型特殊免許と牽引免許を取得し、その費用の半額が白鷹町から助成されました。

非農家の出身で、前職は会社員で営業職だったという土屋さん。「営業の仕事も好きでしたが、太陽の下で体を動かす農業は楽しく、育てた作物を収穫できることにやりがいを感じます」と話します。船山ファームでは、水稲のほか、枝豆、啓翁桜を栽培し、土屋さんは啓翁桜の担当。12月に枝の切り出し、整枝、ハウスでの加温処理、出荷を行います。

「時代の変化についていくために勉強は欠かせません。研修会にも参加して経験を積んでいきたいです」と抱負を語ってくれました。

「天候に左右されるなど苦労もありますが、手塩にかけた作物を収穫した時の喜びはひとしお」と、画面越しに農業の魅力を語る土屋さん

新規就農者の支援体制が整い、さまざまな形で活躍できる白鷹町で、これからの自分を思い描いてみませんか。

【問い合わせ】
白鷹町新規就農者受入協議会(事務局:白鷹町農林課農業振興係)
〒992-0892
山形県西置賜郡白鷹町大字荒砥甲833
TEL: 0238-85-6107 FAX: 0238-85-2509
http://www.town.shirataka.lg.jp/

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