現役酪農ヘルパーと酪農家が語る酪農の魅力!就学資金制度で学生の就農も手厚くサポート

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現役酪農ヘルパーと酪農家が語る酪農の魅力!就学資金制度で学生の就農も手厚くサポート

現役酪農ヘルパーと酪農家が語る酪農の魅力!就学資金制度で学生の就農も手厚くサポート
最終更新日:2020年10月08日

朝晩の搾乳が欠かせないことから1年365日休みがないというイメージがある酪農業。そんな酪農の毎日の仕事をサポートするのが、「酪農ヘルパー」の制度です。農家が休みを取る際、農家に代わって搾乳や給餌などの仕事を有償で行う仕事です。畜産の盛んな鹿児島県では、平成21(2009)年に県下の酪農ヘルパー利用組合が合併して「デーリィサポートかごしま」を設立し酪農家の経営を支えています。現役の酪農ヘルパーと、ヘルパーを利用する酪農家の話を通して、酪農ヘルパーの仕事やその魅力をリポートします。

酪農経営に欠かせない酪農ヘルパーの存在

有限会社西園ミルファーム 社長の西園満徳さん

鹿児島県薩摩半島の南さつま市日置地区。西園満徳さん(58歳)一家が営む有限会社西園ミルファームは、満徳さんの父親が昭和35(1960)年に始めた酪農家です。今年増棟したばかりという牛舎には、ホルスタインの搾乳牛が76頭と、出産を控えた乳牛約40頭をフリーストールで飼育。120頭近い飼育数は、地域では比較的規模の大きな農家だそうです。

日置地区の酪農ヘルパーの方々。地区内の現場をシフト制で担当している

西園ミルファームでは、平成8(1996)年に酪農ヘルパー制度が発足した当初から酪農ヘルパーを利用しています。「それまでは、365日休みはありませんでした。家族で出かけられないのはもちろんですが、いちばん困るのが身近に急な不幸があった時です。酪農ヘルパーにお願いしている今では、他の酪農家とスケジュールを調整してもらって、サポートしてもらうことができます。必要な時に、ピンポイントで必要な仕事をお願いできる酪農ヘルパーの存在にはものすごく助けられています。おかげで、子どもの保護者会や家族旅行にも行けました。今では、酪農ヘルパーなしでは酪農経営は考えられませんね」と満徳さん。

「誰かの役に立ちたい」と酪農ヘルパーに

長男の西園仁教さんと奥さんのあかりさん

そんな満徳さんが、「来年、代替わりを予定しているんですよ」と紹介してくれたのが、長男の仁教(よしたか)さん(30歳)。北海道の帯広畜産大学を卒業後、家業の酪農に従事して8年近くになります。5歳頃から掃除の手伝いを始め、中学生頃には搾乳も担当するなど、酪農家の跡継ぎとしてたくましく成長。今では乳牛の飼養管理をほぼ任されるほどになりました。そんな仁教さんの横でやさしく微笑むのが、妻のあかりさん(30歳)です。仁教さんとは農業高校で同級生でしたが、仁教さんがヘルパーとしても働いていた際に酪農ヘルパーの勉強会で再会。4年前に結婚しました。
もともと動物が好きだったあかりさんは、農業高校3年生の時に1週間の酪農家での実習に参加。そこで初めて、酪農ヘルパーの存在を知ったそうです。「毎日忙しく働く実習の農家さんに『休みはないんですか?』と聞いたんです。すると、酪農ヘルパーを月に2〜3日利用しているということでした」。実習を終えてヘルパーについて調べたあかりさんは、「誰かの役に立つのならやってみたい」と酪農ヘルパーを志望。面接を経て、高校卒業と同時にヘルパーになりました。
酪農ヘルパーとしての最初の仕事は、1カ月間、先輩ヘルパーについてヘルパー業務を学ぶというものでした。「毎日違う農家に行くのですが、初めて行った農家がすごく規模の大きな農家で。つなぎ牛舎ではないフリーストールも初めてだし、見たことのない機械にもびっくりしました」と話すあかりさん。休日にたまたま、家族で商業施設に出かけた農家を見かけた時、「ヘルパーがいて休みが取れるから、家族みんなで出かけられるんだ」と思い、嬉しくなったといいます。

農家に信頼されることがいちばんのやりがい

日置地区の主任酪農ヘルパーの市原美千代さん

日置地区を中心に酪農ヘルパーとして働く市原美千代さん(45歳)に話を聞きました。市原さんは農業大学校を卒業と同時にヘルパーになって25年。今では、日置地区の主任ヘルパーとして、後進の指導や育成にもあたっています。ヘルパーの業務時間は基本的に、朝の3時間と夕方の3時間。南薩や北薩地区と連携しながら、必要とされる農家に日替わりでサポートしています。搾乳を中心に飼養管理、清掃などの仕事がメインですが、規模の大きな農家ではそれ以外の作業を別途依頼されることもあるそうです。
「自分の性格上、ずっと同じところで働くより、毎日違う農家で働く今の仕事が性に合ってるような気がします。農家さんに『ありがとう』『家族でどこどこに行ってきたよ』と言ってもらえると、信頼してもらえてるんだと嬉しくなりますね」とヘルパーの仕事の魅力を語る市原さん。地域や農家によって異なる仕事のやり方や裏技を学ぶことも、この仕事ならではの醍醐味だと言います。

それでも相手は生き物。時には予想外のことも起きます。「朝は何ともなかった牛の体調が急変したり、お産が始まってしまったり。そんな時は、農家さんの携帯に電話をして適宜、指示を仰ぎます」。経験を重ねてもなお、農家と密なコミュニケーションを取ることが、信頼にもつながっているようです。

充実した支援で酪農サポーターに!

「デーリィサポートかごしま」は現在、種子島を含む7つの地区で展開。酪農ヘルパーのみなさんが各地区で連携しながら、酪農の担い手として活躍しています。全国共通の支援制度に加えて、鹿児島県独自の「酪農ヘルパー等就学資金」も整備しています。酪農ヘルパーになりたい学生を対象に就学資金を交付し、卒業後にヘルパーや酪農家として活躍してもらうというもの。また、県内のヘルパー全員が集めて集合研修も定期的に行うなど、ヘルパーの育成に力を入れています。

酪農ヘルパーになるには、酪農経験は問いません。まず酪農がどんなものかを知った後、先輩ヘルパーについていろいろな農家で現場研修し、自分に向いているかどうか判断できます。地域の酪農家とのネットワークも広げることも可能です。ヘルパーを経て酪農を始めた人が牛舎を建てる時に、周囲の農家が手伝ってくれたり、牛も安く提供してくれたという話もあるそうです。
冬も比較的温暖で、働きやすい環境の鹿児島県。農家のみなさんの人柄も温かく、ヘルパーを応援する制度も整っています。農業や酪農に興味のある人、動物が好きな人、「酪農ヘルパーになる」という選択肢を検討してみませんか?


【お問い合わせ】
鹿児島県酪農業協同組合

〒890-0073
鹿児島市宇宿1丁目34番3号
Tel:099-255-3185
Fax:099-254-4207
\酪農ヘルパーについて詳しく知りたい方はコチラ/

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