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林業のイメージが覆る!若手活躍のカギは『造林』にあり!森の未来を支える山のレジェンドに密着

林業のイメージが覆る!若手活躍のカギは『造林』にあり!森の未来を支える山のレジェンドに密着

「有給消化率100%」「平均年齢30代」「転職大歓迎」「資格不要」「副業OK」と、お仕事探しの人気の条件が揃うここ。なんと、鹿児島県曽於にある森林組合の募集要項なんです。しかも、入社後に働きながら研修や資格取得することができ、もちろん組合が全額負担。スタッフの中には現役バンドマンやサーファー、定年退職者も活躍中。継続率もかなり高いとのこと。実は、鹿児島県内の人工林は今まさに資源として利用可能な時期を迎えており、特に大隅地域では、林歳50~60年といい塩梅に成長した木々が各所で伐採を待っている状態だと言います。年々増える木材需要に対応できる森林はあるものの、少しずつ表面化してきた供給側の人手不足。それをフレキシブルな働き方の提供によって、林業の担い手の育成につなげようとしている、これまでの林業のイメージを変える4人の山のプロフェッショナルにお話を伺いました。

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未経験でOK!
山林を育成する『造林』なら資格不要でも大丈夫

伐採後に苗木を植え、育てるのが造林部門の仕事。陽光を浴びてすくすく成長できるよう、定期的な手入れを行います

曽於市森林組合の事務所があるのは、鹿児島県と宮崎県の県境近く。林業と聞くと山奥のイメージが強いですが、意外と中心街から遠くなく、車で2分のところにはコンビニもあります。宮崎県都城市とのアクセスがよく、想像以上に便利な位置にあります。広々とした敷地には切り出した丸太があちこちに。近くへ行くと、ふわりと木の爽やかな香りが漂います。
鹿児島県の森林面積は約59万ha(森林率64%)。そのうちの人工林は約27万5千haとなっており、さらに民有林だけを見れば九州1位の約44万haを有する地域なのです。こうした人工林に植栽されているのがスギやヒノキ。一般的に林業といえば伐採や木材加工&販売のイメージですが、曽於市森林組合では他にも加工時に出るおが粉を製品化したものや広葉樹を使った薪、しいたけ原木などの販売を行っていたり、造林を手がけていたりと、事業は大きく4つに分類されています。それぞれの事業に専念できる仕組みのため、プロフェッショナルが育ちやすいのも特長です。

林業に向いている人材を尋ねると、「負けず嫌いでこだわりの強い人」と答えてくれた業務課長補佐 兼 総務係長の城戸さん

「林業って入門のハードル高そうでしょ?でもここは異色の職場ですよ!」と口を開いたのは、採用を担当する城戸さん。前職は木材加工業で同じ木を扱う仕事に就いており、転職して本格的に林業に携わったそう。

課題は“再造林”と話す業務課係長の集(あつまり)さん。20〜30年先の仕事を見据え、植え付けをさらに伸ばしていきます

「私はフリーターからの転職です」と笑うのは集(あつまり)さん。
二人とも現在は業務課に所属していますが、最初は知識も技術もゼロからのスタートでした。
実は林業には、『造林』という大切な仕事があります。文字通り、林を造る業務です。造林の仕事は、伐採を終えた山に木の苗を植えることから始まります。スギやヒノキの小さな苗を等間隔(だいたい2m間隔)に植え、ある程度大きくなるまで下刈り(雑草や雑木を刈り込む)作業を実施。そうして5年ほど面倒をみながら林を育てていくのです。造林では特別な資格は不要。採用されてすぐに作業に取りかかれる気軽さがあります。ところが、曽於市だけでなく多くの組合で培ってきた勤務体制では、この造林をスタートアップとした“気軽さ”や“間口の広さ”の魅力を発揮できず、担い手不足の一因にもなっていたそうです。

バンドマンにサーファーも!?
ニーズに応じた働き方の提案で人材も森林も育てていく

重機が入っていけない場所ではチェーンソーで一本ずつ切り倒すことも。チームで安全に注意しながらの作業です。入職2年目、林産部門の原口さん。「山林の個性に応じ、作業効率化の知恵を絞るのが面白いですね」

伐採はどんどん進むのに植え付けが間に合わない。遅れれば遅れるほど、未来の森林資源への影響が大きくなります。深刻なときには植栽率30%台にまで落ち込みました。曽於市森林組合はそんな状況を打ち破るべく、2019年から働き方の改革に着手。具体的にはどうしたのかを尋ねると、参事の富永さんが答えてくれました。

山林所有者も林業従事者も、「山」に魅力を感じてもらえる仕組み作りに尽力する参事の富永さん。林業の働き方を変革したリーダー的存在

「働きたいときに働ける仕組みを用意したんです。いわゆるパート勤務です。造林部門は、もともと若手から年配者まで幅広い世代が働いている職場。自分の都合に合わせて働ければ人員も集まるのではと考えました」。
他業態では当たり前ですが、組合では給与面などで難しい点があったそう。しかし、曽於市森林組合は思い切って風穴を開けたのです。新たな勤務体制を作ってから少しずつ若手の人材が増えており、なかには造林のパート勤務をしながら自分のやりたいことも両立させている人もいるようです。

指導部門 課長の瀬戸口さん。「新卒や異業種からの転職も多いため、造林の現場で教育や研修を始めます」

「現役スタッフには、バンドマンやサーファーもいますよ。彼らは好きなものと同じくらい、仕事に対して真面目。頼りにしているし、今後の成長が楽しみです」と瀬戸口さんは話します。また、自治体(曽於市)と連携して将来の林業人材育成に注力。地域をあげて林業を盛り上げていく姿勢は、これから目指す人にとって頼もしい限りです。
そして驚いたのが、有給消化率100%という事実。自然が相手の仕事ではなかなか難しいこの数字ですが、皆さん気兼ねせず休んでいるとのこと。これは職員同士がお互い思いやりの気持ちで協力している証。現代の働き方にもぴったり合うポイントとなっています。

森林資源を育て次代につなぐ。
永続的で壮大な仕事が待っています

資材に適した林齢になると伐採を行います。木を切るだけでなく、重機用の道を造ったり、搬出のための樹木選別をしたり。様々な技術・知識が必要です

造林を入口として、森林を活かす仕事に興味を深めてほしい、というのが曽於市森林組合の何よりの思い。メイン事業の一つである『林産』は、平均年齢30代と若手が台頭してきている部門です。ここでは木材として利用できるようになった森林の収穫を行います。3~4名がワンチームとなり、高性能林業機械を使って効率的に伐採・搬出を進めていくのです。このように林産では多様な専用機械を扱うため、正しい知識と技術が必要。チェーンソーからフォークリフト、不整地運搬車運転、小型移動式クレーンといった必要資格も多くあります。ちなみに資格取得については費用全額をサポート。また、熊本、宮崎、大分といった林業先進地へ積極的に出向くなど社内外の研修制度も充実。学ぶほどに仕事の幅が広がり、自身のスキルアップにもつながっていく仕事です。

フェラーバンチャ(伐木機)、プロセッサ(造材機)、フォワーダ(積載式集材車輌)など、高性能林業機械を駆使した先進の林業を実践

「造林や林産といった現場は、動き回るし、安全も確保しなきゃならないし。慣れるまでは正直しんどいです。ただ、自分のした作業は必ず目に見えます。ただの斜面だった山肌に小さな苗木がズラリと並んだり、藪みたいに伸びた草木を下刈りでサッパリさせたり、たくましい樹木を収穫していくと絶景が現れたり。作業の前と後の風景がガラリと変わる。この達成感や充足感はたまりません」。そう、同席していた職員の皆さんが口を揃えます。「それに山で食べる弁当も格別!」と楽しげです。世代を超えて和気あいあいとしたムードが漂うのも曽於市森林組合の持ち味。組合員からは「相談しやすい」「訪ねやすい」の声があり、お客さんや業者からは「依頼しやすい」「親身に応えてくれる」と好評。信頼関係の構築だけでなく、主間伐の依頼に結び付くこともしばしば。当然、職員同士の風通しもよく、働きやすい環境が整えられているといえるでしょう。

最後に。大隅地域は林業地としてとても恵まれている地域です。人工林面積は鹿児島県内トップクラス。近隣地域を含め加工業者や小売業者も多く、需要と供給のバランスが取れています。加えて、山林がなだらかで機械作業が柔軟なところも曽於市ならでは。造林の大敵であるシカや、やっかいなヤマビル(哺乳類から吸血します)もいません。インターンシップでも現場の雰囲気を味わうことができるので、まずは森(=現場)でその面白さの一端に触れてみませんか?お気軽にお問い合わせください。

林業に適した曽於市の山林。伐採、育林といったこれからの真摯な取り組みが、50年後に受け継がれていきます


【お問い合わせ】
曽於市森林組合

〒899-8608
鹿児島県曽於市末吉町南之郷77-3
TEL:0986-76-0066
FAX:0986-76-1305
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