阿蘇の「農業師匠」に学ぶ農業のイロハ! 野菜・花き・畜産の研修でプロ農家の第一歩を目指そう|マイナビ農業

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阿蘇の「農業師匠」に学ぶ農業のイロハ! 野菜・花き・畜産の研修でプロ農家の第一歩を目指そう

阿蘇の「農業師匠」に学ぶ農業のイロハ! 野菜・花き・畜産の研修でプロ農家の第一歩を目指そう

新型コロナで高まりつつある新規就農ニーズ。「九州で新規就農を考えているけど、いったい何から始めたらいいのか分からない」という人におすすめなのが、阿蘇地域で行っている「農業師匠」の取り組みです。世界遺産で知られる阿蘇は農業も盛んで、もともと新規就農者にも人気のエリア。さらに「農業師匠」の取り組みで、研修から就農まで関係機関が一丸となったサポートに力を入れています。支援活動を行っているJA阿蘇の取り組みと、「農業師匠」のリアルな本音をお聞きしました。

阿蘇地域で行っている新規就農支援
「農業師匠」とはどんな制度?

世界有数の巨大カルデラ・阿蘇の雄大な風景、エリア内に点在する多彩な温泉、世界農業遺産にも認定された自然環境など、多くの人を虜にしている阿蘇。熊本市中心部や阿蘇くまもと空港とも車で1時間前後と道路アクセスが良く、県外からの移住者も近年増えています。そんな阿蘇で、「新規就農を考えているけど何から始めたらいいか分からない」「移住したいけど仕事はあるのだろうか」などとお悩みのみなさん。「農業師匠」という制度をご存知ですか?「農業師匠」とは、新規就農を希望する方に必要な技術や知識を指導してくれる阿蘇地域の先進農家です。2016年から阿蘇地域7市町村でスタート。現在、野菜や果物、花き、酪農などの分野で63人の農家の方が登録し、後進の育成に力を貸しています。

もともと新規就農者を目指して阿蘇に移住する人は、毎年平均20人と熊本県でも人気のエリアです。しかし、阿蘇で就農したいと思った時、実際に自分で調べて来ても、土地もなければ技術もない方が多く、1人だけで農業を始めるにはどうしても限界があります。そんな就農希望者に対し、農業師匠事業の研修期間のひとつであり、事務局も務めるJA阿蘇営農部では、市町村や関係機関が一丸となって研修から就農までサポートしています。
就農希望者は、県認定研修機関(NPO、JA阿蘇、市町村受入協議会など)にまず相談すれば、内容を元に関係機関が農業師匠とマッチング。体験研修や面接の後、農業師匠のもとで2年以内の技術指導やその後の就農手続きなどさまざまなサポートを受けることができます。

  

「農業師匠」に聞く「阿蘇の農業の魅力」「新規就農に求められるもの」とは?

阿蘇市でアスパラ農家を営む室治夫さんは、「農業師匠」の1人。実際は、農業師匠の制度が始まる数年前から新規就農者支援を行ってきた阿蘇のアスパラ農家のレジェンドです。もともとJA職員だった室さんは、25年前、阿蘇にアスパラ栽培を広げた張本人。当時、まだ阿蘇で馴染みのなかったアスパラの栽培技術の向上に奔走し、収益性の高さを証明。その結果、阿蘇にアスパラ栽培が広がることになりました。現在、阿蘇管内のアスパラ畑の面積は28ha。面積、販売高、1反(10アール)あたりの収益も県下一だそう。
室さんに、阿蘇でアスパラを育てるメリットを尋ねると、「一度植えたら20年以上は植え替えがない」「寒暖の差が激しいので甘味が強い」「水がいい」「病気が少ないので農薬の回数が少なくて済む」「収穫の夏も平坦部に比べて涼しい」など優位なポイントをたくさん伺うことができました。さらに阿蘇は準高冷地なので、平坦部と収穫の時期が2カ月ほど後ろにずれることで、収益性のアップにもつながっているそう。軽量作物なので、女性でも無理なく始められるのも特長だとか。

新規就農支援を始めて8年になるという室さん。「農業師匠」が始まってからこれまで7人の新規就農者を受け入れてきたそうです。現在も4人が在籍しているとのこと。「受け入れ1年目は、近くで話をしながらつきっきりで、私の知識をすべて教えていきます。2年目は、それぞれ担当の圃場を任せて、アスパラを自分が主体となって育ててもらいます。大事なのは、体で覚えること。もちろん分からないことはいつでも聞きに来れます。また、後輩の1年目の研修生を指導することで、自分も成長することができます」。2年目は前年の実績を目標に、それを超えるように収量を設定。収穫が終わった時には、ひとりひとりの収益に差が出るそうです。その差について室さんは、「教えていることは同じなので、本人のアスパラに対する愛情があるかないか。自分の生活を守ってくれるアスパラとどれだけ真剣に向き合うことができるかでしょうね」と話します。

また、ビニールハウスにビニールを被せる時や植え付けなど1人ではできない作業は、室さんはもちろん新規就農者仲間と協力しながら行うそうです。「お互いに協力し合うことで、その時にしか経験できない作業も学ぶことができます。自分さえ良ければ、他の人のことはどうでもいいという人には向かないかもしれませんね」。
さらに室さんが大切だと力を込めるのは、地域の人たちとのコミュニケーション。「まずは挨拶をすること。地域の人たちは、どんな人たちが来たのか見ています。どんなに農業で儲かるようになっても、コミュニケーションを絶やさず、地域の人たちのためになるようなことをすること。仲良くなっておくと、何かあればいつでも助けてくれます」。地域の信用やつながりを活用して、新規就農者の農地探しの交渉役としても力を貸してくれる室さん。そんな時に、本人と地域の人たちとコミュニケーションが取れていれば、それが周囲に広がって、「土地がある」というような話も入ってきやすいといいます。

関係機関が連携し支援する仕組みも整備!
まずはJA阿蘇ほか窓口に相談を

阿蘇地域での新規就農者支援を進めるため、JA阿蘇では他の団体や関係機関と連携。どこに相談しても、関係機関が情報交換しながら一体的に支援する仕組みを整えているそうです。有機農業をやりたいならここ、とつなげられるよう情報共有しているため、どの窓口でも気軽に相談できるのも「農業師匠」の制度ならでは。
室さんも、「他の地域でも同じような就農支援をやっていると思うので、まずはいろいろなところを見て、自分が住みやすい地域、好きな作物を選んでほしいですね。どの野菜なら楽ということは決してありません。それでも頑張れば頑張った分、自分に返ってくるのが農業です。新規就農を始めたら、まずは5年間一生懸命やってみてください。5年続けると、いろいろな楽しみも出てきます。その楽しみを作るのも自分自身です。情熱さえあれば、いいアスパラ、いい農産物を作れる農業者に必ずなれます」とエールを送ります。
今後は、就農相談会などにも積極的に出展するということなので、就農希望者は「農業師匠」というワードをぜひチェックしてください。


 
【お問い合わせ】
熊本阿蘇 農業師匠
事務局:JA阿蘇 営農部営農企画課

〒869-2612
熊本県阿蘇市一の宮町宮地387-5
Tel:0967-22-6115
Fax:0967-22-6117
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