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パリのヤマシタから学んだ野菜のクオリティー

武井 敏信

ライター:

パリのヤマシタから学んだ野菜のクオリティー

農業を始めて一度の営業もせずに、現在は栽培した野菜の95%をレストランへ直接販売しているタケイファーム代表、武井敏信(たけい・としのぶ)です。
私には尊敬する農家が3人いますが、その1人がフランスで農業を営む山下朝史(やました・あさふみ)さん。パリの三つ星シェフたちがその野菜を使いたいと熱望するレジェンド農家です。山下さんと出会ってから8年。今回は私が山下さんとの交流の中で得た学びについて紹介します。

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山下朝史さんとはどんな人物か

「好きな時に、好きな野菜を、好きなだけ、好きな値段で売る」
こんなわがままな農家がいるでしょうか。この農業が通用する世界を作り出したのが、パリから車で30分ほどの郊外の村、シャペ村にある山下農園の山下朝史さんです。
山下さんは1953年、東京都の中野で生まれました。23歳で美術を学ぶためにフランスへ留学し、音楽、ダンス、ゴルフのインストラクター、盆栽のレンタルや販売などさまざまな職業を経験したのち、43歳の時、独学で農業を始めました。後で知ったことですが、山下さんの性格は、とことん極めるタイプで、どれもプロとして認められていたようです。現在は、フランスで有名な日本人の一人となっています。

山下さんは間違いなく、私の農業人生に影響を与えた人物の一人です。

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