【CASE1】大手企業から農家へ。
ワクワクしながら未来を描く油小路さん
千葉県出身の油小路隆敏さん(45)は、海外の大学を卒業後、日本を代表する大手ベンチャー企業で活躍。海外勤務先で奥様と出会い、結婚して子宝に恵まれました。幸せ絶頂の時期ではありましたが、本社勤務の東京時代はほぼ毎日深夜残業で、育児は奥様のワンオペ状態…。家族との時間をもっと大事にしたい、奥様のためにも義理のご両親の近くで子育てしたい…と考えたそうです。
「妻と何か一緒にはじめられないかと考えていた時、農業フェアにふらりと立ち寄る機会がありました。農業といえば、土日も休みなく働いて、泥臭いのに稼げない…というマイナスのイメージしかありませんでしたが、話を聞いてみると補助金もあれば、資金も借りられるし、やればやった分だけ返ってくる事業であることに興味を持ちました。一番の悩みだった家族との時間をタイムコントロールできる部分に惹かれましたね」と油小路さん。
誰もが知る大手企業に勤めていた油小路さんには、譲れない思いがあります。サラリーマンでいるよりも豊かな人生にしたい、農業で生計を立てながら多角的な事業展開で可能性を広げたい、という思いです。「会社を辞めて勿体ないなんて言われたくありませんし、自分の人生としても面白みがないですよね。妻と一緒に壮大な計画を立てながら今後の展開にワクワクしています!」と語る油小路さんの表情は生き生きと輝いています。
―― 福岡を選んだ理由は?
油小路さん
―― イチゴに決めた理由は?
油小路さん
就農地域を選んだ後は、JAにさまざまな相談をしながら進めていったと油小路さん。「資金計画から栽培管理、販売、税務処理など、すべて個人でしようと思ったら、間違いなくパンクしてしまうと思います。そのすべてをJAにサポートしてもらいながら就農できたことは大きな安心感でした。また、筑後市には里親制度があり、何でも相談に応じてもらえますし、高価な農機具なども貸してもらえます。JAが声を掛けてくれたお陰で、いろいろな方とつながりを持つことができ、想像以上に温かいサポートを受けることができました」と話していただきました。
「夕方になってイチゴを出荷したら、妻と保育園に子どもを迎えに行くんです。駆け寄ってくる子どもを抱きかかえるなんて今しかできないですよね。それから一緒にお風呂に入ってご飯を食べて、忙しい時は仕事に戻ります」。今しかない子どもたちとの時間を精一杯楽しんでいるそうです。
【CASE2】フレンチ料理人から転身。
「生き方が変わった」と天ヶ瀬さん
神戸出身の天ヶ瀬章さん(39)は、フレンチレストランのシェフから農家に転身しました。神戸で働いていたレストランの福岡店オープンの立ち上げで来福。当時から「店が無事に立ち上がった後は農業をしたい」と考えていたそうで、市役所に通うなどして調べていたそうです。
―― 福岡を選んだ理由は?
天ヶ瀬さん
―― イチゴに決めた理由は?
天ヶ瀬さん
市役所の農政課担当の人と一緒に遊休ハウスを探していく中で、気になるハウスを見つけた天ヶ瀬さん。何度か通っている内に持ち主の方と会うことができ、JAの広報誌に研修生として紹介されていたこともあって、「広報誌に載っていた人だね~」と無事に借りることができたそうです!
「今は分からない事だらけで手探りの毎日ですが、その都度、研修先のセンター長や担当の先生、JAの生産指導員の皆さんから手厚いサポートを受けることができています。研修は5月で終わりですが、そこから先もずっと頼りにするでしょうし、親身になってくださる方ばかりで安心しています」。
最初は漠然と就農をイメージしていた天ヶ瀬さんでしたが、いざ農業に携わるようになると、生き方、考え方そのものが変わったといいます。レストラン時代は食材ロスや廃棄を出すこともあったそうですが、人々の食を支える農業に携わることになり、日々のご飯が一層おいしく感じられるようになったそうです。労働時間帯も大きく変わり、清々しい日々を過ごせていると話します。
「イチゴ農家として生計をしっかり立てられるようになったら、料理人目線でご当地料理を手掛けるなど、面白い展開をしていきたいと考えています」と天ヶ瀬さん。自分が育てた「あまおう」を収穫して、お世話になった先輩農家さんに届けたところ、喜ばれた上にお返しで鰤1匹を受け取るなど、人情味のある地域の人々との出会いに心から感謝していると天ケ瀬さん。人も土地も魅力がいっぱいの福岡ライフを楽しんでいます。
暮らしやすさ&食べ物が最高!
世代交代の今こそ福岡で就農するチャンス
海外でも人気のイチゴのブランド「あまおう」をはじめ、ラーメンのために生まれた「ラー麦」やいちじくのブランド「とよみつひめ」、全国的にも有名な「博多なす」など、多彩なブランドを持つ福岡。新規就農者は毎年約300名以上と全国的に見ても多くの生産者が移住し、若手の新規就農者が増えている福岡の魅力は、県のどこからでも都心部へのアクセスが良く、海や山の自然にも恵まれているという住みよい環境が大きく影響しているようです。
ここ数年で人気が高いのは、生計を立てやすい施設園芸。イチゴ、トマト、なす、きゅうり、アスパラガスなどの生産者が増えており、各市町村や団体において、就農支援研修(イチゴだけでも八女や糸島、朝倉など県内に10か所以上!)が充実しています。研修中や就農後を支援する「農業次世代人材投資資金(準備型/経営開始型)」をはじめ、資金計画においてもさまざまな支援があるだけでなく、農地の確保や就農後の販売や税務処理などもJAや各市町村の担当者がサポート。県外から就農した先輩2人が「福岡の人は情熱的な人が多い」と口を揃えるなど、周囲の面倒見の良さも新規就農者にとって安心材料と言えそうです。
「大切なのは、家族を養えるくらいに生計を立てること。技術をしっかり学ぶ必要はありますが、研修や里親制度などの支援を受けながら成長することができます。市場価値が高い品種も多く、高収入を期待できるメリットも大きいと思います!」とのこと。生産者の高齢化が進む今、世代交代の時期だけにこれから農業をはじめる人にもチャンスは多くあると新規就農相談センターの山見さん。福岡県では、県や各市町村、JAが連携しながらサポートしていく体制が取れているため、まずは、お気軽にご相談ください!
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【お問い合わせ】
福岡県新規就農相談センター
公益財団法人福岡県農業振興推進機構内
〒810-0001
福岡市中央区天神4-10-12
TEL : 092-716-8355
FAX : 092-716-8341JA福岡中央会
JA福岡中央会 農政広報部 担い手担当
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神4-10-12
TEL : 092-711-3527
FAX : 092-724-1218
JAグループ福岡新規就農相談窓口一覧
JA名 | 相談窓口部署 | 住所 | 電話番号 |
むなかた | 営農振興部 営農企画課 |
宗像市東郷4-3-1 | 0940-36-2374 |
粕屋 | 営農経済部 営農企画課 |
糟屋郡粕屋町大字大隈1229 | 092-938-2544 |
福岡市東部 | 営農経済部 営農生活課 |
福岡市東区筥松2-19-16 | 092-621-4696 |
福岡市 | 指導部 農業振興課 |
福岡市中央区天神4-9-1 | 092-711-2063 |
糸島 | 営農部 営農企画課 |
糸島市志摩小富士14-34 | 092-327-2737 |
筑紫 | 営農生活部 農業振興課 |
筑紫野市杉塚3-3-10 | 092-924-1313 |
筑前あさくら | 営農部 営農支援課 |
朝倉市甘木221-1 | 0946-24-3366 |
にじ | 営農企画部 担い手支援課 |
うきは市吉井町350-1 | 0943-75-4200 |
みい | 営農部 営農企画課 |
久留米市北野町今山856 | 0942-78-3037 |
くるめ | 営農事業部 農業振興課 |
久留米市篠原町4-7 | 0942-35-9901 |
みづま | 営農経済部 農産課・特産課 |
久留米市三潴町田川211 | 0942-64-2213 |
福岡大城 | 営農経済部 営農企画課 |
三潴郡大木町大字八町牟田330 | 0944-32-1316 |
ふくおか八女 | 営農指導部 農業振興課 |
八女市本村422 | 0943-23-1378 |
柳川 | 営農部 営農企画課 |
柳川市大和町栄360-2 | 0944-76-5155 |
みなみ筑後 | 営農経済部 経済課 |
みやま市瀬高町下庄774-1 | 0944-63-8861 |
北九 | 営農部 営農課 |
北九州市八幡西区金剛2-3-3 | 093-619-2368 |
直鞍 | 営農生活課 | 宮若市本城556-1 | 0949-32-3755 |
ふくおか嘉穂 | 営農部 農業振興企画課 |
飯塚市小正306-5 | 0948-24-7093 |
たがわ | 営農部 営農企画課 |
田川郡福智町金田993-2 | 0947-22-9200 |
福岡京築 | 営農部 営農企画課 |
行橋市西宮市5-11-1 | 0930-24-2961 |
※サポート内容はJAによって異なります。