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放牧の牛たちが優雅に暮らす、海と山が美しい町で酪農家の第一歩を

放牧の牛たちが優雅に暮らす、海と山が美しい町で酪農家の第一歩を

北海道南西部の日本海に面している人口7400人あまりの「せたな町」。東側には小高い丘や山が広がっているため平地が少なく、起伏に富んだ地形を生かして放牧を行っている酪農家が多いのが特徴です。家族だけなど小規模経営の牧場が多いため、休暇を簡単に取れないことが問題となっていました。そんな町で活躍しているのが、若き酪農ヘルパーのみなさんです。将来、酪農家として就農を目指す人にもおすすめの環境を、せたなの町で働く先輩の声を通して紹介します。

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映画にも使われた美しい風景
憧れの放牧シーンに出会える町

酪農で有名な地域が数多く存在する北海道。その中で「せたな町」は放牧を行う牧場が多いことで知られています。小高い丘の上でのんびり草を食む牛たちとその向こうに広がっている海を一望できる牧歌的で雄大な風景が美しく、映画の舞台になったことでも知られています。せたな町には現在、49軒の牧場がありますが、その多くが少人数の経営スタイルとなっているため、冠婚葬祭や急な用事があっても気軽に牧場を離れることができません。また過去には経営者が病気で長期入院となった際、やむなく牧場を廃業してしまうケースもあったそうです。酪農ヘルパーは要請があった牧場へ向かい、搾乳、給餌、掃除などの業務を牧場の働き手に代わって行う仕事です。数多くの牧場を見ることになるため、様々な育成方法や機械に触れることとなり、将来、酪農家を目指す人にとって貴重な経験と知識を得ることもできるのです。酪農家や牛たちと触れ合いながらイキイキと働くヘルパーやOBの声を聴いてみましょう。

山と海に囲まれたせたな町の酪農。商品化に取り組む農家も増えている

農業経験なし、10代の若手も
のびのびと活躍できる風土が魅力

ふたりともまだ10代。訪れたこともなかった土地で酪農を学んでいる今井さん(左)、石田さん(右)

共に関西生まれ、高校卒業後にせたな町でヘルパーとなり2年目の石田廉さん(19)と新人の今井栄太さん(19)。ふたりとも普通科の高校出身で農業に関しては全くの初心者からのスタートだったそうです。
石田さん:「せたな町で農家をしている親の知り合いがいて、息子さんがサブヘルパー(専属牧場で働いていて、空き時間を利用してヘルパーも行う)なんです。その方にヘルパーはどうかと誘われて、動物が好きなのでやってみようと。結構軽い気持ちでしたね(笑)」
今井さん:「自分は小学校から酪農と北海道に憧れていて、SNSで知り合ったせたな町の農家さんにメッセージを送ったのがきっかけです。今年の3月に一週間の体験に来て、人も町も仕事も好きになりました。ヘルパーを募集していると聞いて決めたんです」
石田さん:「牛の乳を搾るなんて高校時代は全然想像していなかったので驚きですね。人付き合いは苦手だったんですが、農家のみなさんが優しく接してくれるのですぐになじむことができました」
今井さん:「今は色々な牧場を訪れて、そこのやり方や機械のことを学ばせてもらっている段階。わからないことだらけなので、早く一人前になるために頑張っています」
ふたりの将来について尋ねると「ここでヘルパーの道を極めるまでやってみたい」(石田さん)、「せたな町を起点に色んな場所を見て、いつかここで就農したい」と頼もしい答えを返してくれました。

「学生時代にテニスで鍛えた体力を生かせる仕事なんですよ」と石田廉さん


「放牧の景色は子供の頃からの憧れでした」。今井栄太さんにとって、せたな町は楽園のようなんだとか

来春、夫婦で就農予定。多彩な経験をせたな町の酪農に

行動派の河合佑奈さん。「いつか夫婦で海外の牧場を巡る旅に出かけたいですね」

河合佑奈さん(30)は愛知県出身。ヘルパー歴は2年目ですが、就農を目指して北海道北部の牧場から移住してきたご夫婦です。「せたな町のみなさんは本当に良い人ばかり。就農について話を聞きに来た私たちを心から歓迎してくれました。希望する条件の牧場が見つかるまでここでヘルパーをしようとふたりで決めたんです」。来春、希望にマッチする牧場を受け継ぐことが決まり、夫の聖さんはその牧場で既に引継ぎの研修に入っています。「放牧ができる土地や引き継ぐ牛の頭数も理想どおり」と笑顔の祐奈さん。今まで、ニュージーランドやヨーロッパなど、各国の酪農を見てきた経験があり、それを生かしたいと考えているそうです。「ヘルパーは酪農を学ぶにはとても良い仕事です。興味がある方はせたな町へ来て、私たちを支えてほしいですね!」

「せたな町の牧場の人はみんな気さくなので、ヘルパーの仕事もやりやすいんですよ」

体験ツアーで町の良さを実感
就農を果たして奮闘中

今年、夢の就農を果たした阿江邦彦さん。「酪農の実務は全てせたな町で教わりました」

今年2月に自らの牧場で搾乳を始めた阿江邦彦さん(33)もヘルパー出身者です。地元兵庫県の農業高校、北海道の酪農学園大学で専門知識を学びました。「いつか放牧できる自分の牧場を持ちたいと思っていました。卒業後にすぐ酪農の現場で働くことも出来たのですが、不安もあって……」。十勝や札幌近郊エリアで酪農や放牧に関わる機器や資材の会社で働いていましたが、妻の後押しもあって夢を叶えようと一念発起。短期の体験ツアーに参加するためにせたな町を訪れました。「人は優しい、景色は美しい、お店も普通にある、そして放牧ができそう。自分にとってこれ以上の場所はないと思いました」。移住後はヘルパーを1年半経験し、新規就農を果たします。知識はあっても現場に立ったことのない阿江さんにとっては良い準備期間になったそうです。「就農してから改めてヘルパーという仕事の大切さを実感しているんです。うちの働き手は夫婦ふたりだけですからヘルパーさんなしでは休むことが出来ません。後輩たちには頑張ってもらわないといけませんね!」

「ヘルパーをして色々な牧場を見せてもらったことを生かせるように頑張っています」

町の酪農家全体でヘルパーを育てる
「研修もじっくり行いますよ」

「ヘルパーを育てるのは地域の酪農家の大切な役割です」と話す、せたな酪農ヘルパー利用組合のおふたり

「酪農ヘルパーは町にとって大切な財産なんですよ」。組合長の生出道雄さん(右)、副組合長の野中信成さん(左)はそう話します。酪農を学びたいという動機の人も多いヘルパーだけに、経験が浅かったり、未経験の人を雇うことも少なくないそうです。「せたな町の酪農家さんたちは、長くここで頑張ってもらおうと協力的なんです。孫みたいに思って接しているのかもしれませんね(笑)」。新人ヘルパーは、研修として牧場を1軒ずつ数日続けて通って牧場主から作業や機械操作を学びます。「実際のヘルプをする現場では尋ねる人がいないのが当たり前。酪農家さんも自分の牛に何かあっては大変ですからね。丁寧に教えてくれています。ヘルパーには月に一度行くか行かないかの牧場の方針や、酪農家の気持ちを汲んで仕事に取り組んでほしいですね」。
 せたな酪農ヘルパー利用組合では「酪農ヘルパーインターンシップ」の参加者を随時募集しています。酪農を学びたい人、新規就農を目指す人はぜひ参加してください。

酪農体験ツアー
    ◆実施方法:3泊4日(①ホームステイ②宿泊施設を選択可)
    ◆内容:酪農体験(搾乳・給餌・清掃・哺育)、就職・就農相談会
    ◆その他:①交通費一部助成 ②宿泊・交通費一部助成※いずれも上限3万円


【お問い合わせ先】

せたな酪農ヘルパー利用組合
北海道久遠郡せたな町北檜山区北檜山28番地
事務局 新函館農業協同組合 北部酪農畜産センター せたな分室
TEL 0137-84-5252
FAX 0137-84-6567

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