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漁師になるために、どこで何を学ぶ?

漁師になるために、どこで何を学ぶ?

漁師の仕事は「見て覚える」が基本のため、学歴が問われることはありません。専門的なことを事前に学ばなくても、現場で経験を積んでいけるというのが漁師の仕事のいいところとも言えます。もちろん、漁業や水産業のことを学べる教育機関もたくさんあるので、漁師の世界に飛び込む前に基礎知識を身に着けるのも、あなたの選択肢を広げることやその先の就業に繋がる可能性もあります。本稿では、そんな水産業の基礎を学べるところについて解説していきます。

水産業を学べる高校や大学のこと

水産高校ってどんな学校?

先ほど「漁師に学歴は必要ない」と言いましたが、もしあなたが中学生で、将来は高校に進学せず漁師になろうと思っているならば、高校への進学をおすすめします。なぜなら、漁師の世界でも一般常識や社会性が求められるからです。高校を出た後でも、漁師になるのは遅くはありません。長い人生を考えたとき、高校を出ていたほうが、今後の選択肢は広がっていくことでしょう。ぜひ、社会に出る一歩手前の高校3年間という期間を有意義に活用してください。

愛知県立三谷水産高校で行われるカツオ一本釣り実習の様子。

特に漁業や水産業に興味がある方は、全国各地にある水産高校への進学がおすすめです。水産高校では水産業を取り巻く基礎を学べるほか、現場と連携した実習や、数ヶ月間の航海を経験できる場合もあります。船舶免許やフォークリフト免許、潜水士の資格取得など、在学中にさまざまな資格を取得できることもあるので、就業後は即戦力として重宝されます。もちろん、水産高校に通わないと不利というわけではありません。例えば、漁業の現場では機械やエンジンを扱うことが多いため、工業高校で機械に携わった経験が生きるほか、農業高校で学んだ栽培の知識が養殖の現場で役に立つこともあります。経済、数学、環境、物理、生物、調理など、一見漁師の仕事とは関係ないことでも、実は漁業や水産業の仕事を理解するヒントになることも。大事なことは、高校生活を通して社会人に必要な知識ややり抜く力を身につけるということ。自分の武器になる知識をたくさん身につけておくとよいでしょう。

「水産高校における水産教育」
※出典元:水産庁「水産高校における水産教育」

高校卒業後も学べる水産業の教育機関は?

水産高校卒業後に進む上級課程として、専攻科というものがあります。これは機関士や航海士などの船舶職員(より専門的な技術者)を育成するためのもので、大学や短大、専門学校と肩を並べる教育機関です。水産高校で3年学んだあと、さらに2年間、航海実習や座学が行われます。ほかの高校を卒業した人が編入することはできないので、注意が必要です。

広く門を開いている教育機関としては、文部科学省が管轄する水産学部や水産学科、農林水産省が管轄する国立研究開発法人水産研究・教育機構水産大学校があり、漁業や水産業のより広い知識(例:環境保全や資源の保護、海洋生物と生態系、海洋に関する総合研究など)を学ぶことができます。知識を深めることによって、漁師になることだけでなく、水産業全体を管理・運営する側に回れたり、研究面からサポートするといったことも可能になります。

「大学における水産教育」
※出典元:水産庁「大学における水産教育」

漁業学校ってなに?

即戦力となる新人漁師を育成するために、学校教育法に基づかない「漁業学校」と呼ばれる機関もあります。漁業に特化したカリキュラムを組み、国や各都道府県・市町村からの支援金(支援制度)を受けながら、短期間で即戦力となる漁業者を育成するもの。地域の漁業を学び、その地域の漁業者になることを目的に設置されているため、漁業就業をしない場合(卒業後、一定期間その地域への漁業就業を条件としている場合が多い)や他県で就業するといった場合には、支援金を返納しなくてはいけない場合があります。また、支援制度には年齢制限がある場合もあります。ミスマッチがないよう、条件を事前に確認し、その地域で漁業をするイメージを掴んだ上で申し込みをするようにしましょう。

「全国の漁業学校」
※出典元:水産庁「全国の漁業学校」

情報収集する上で知っておきたいこと

支援事業を活用しよう!

漁師を志すにあたってもうひとつ意識してほしいのが、国、都道府県や市町村で行っている新人漁師のための支援事業です。支援事業の種類もたくさんあり、就業してすぐ使えるものもあれば、のちのち独立したときに使えるものなどもあります。特に就業してすぐは技術の習得や漁具の準備など、何かとお金がかかるため、使える支援を上手に使うようにしましょう。

「新規漁業就業者や若手漁業者等の育成」

国の支援事業(漁業人材総合支援事業)の例


※出典元:水産庁「新規漁業就業者や若手漁業者等の育成」

おすすめの情報サイト

漁業への就業は、まず情報収集から。役立つ情報が揃ったおすすめのサイトを紹介します。

●マイナビ農林水産ジョブアス
https://jobearth.mynavi.jp/
全国の漁師求人情報が満載。

●漁船員になろう(宮城県北部船主協会) 
http://gyosenin-boshu.net
震災後、150人以上の新人漁師を海に送り出してた凄腕漁業リクルーターのブログ。沖合・遠洋漁業に興味がある人は必見。You Tubeでわかりやすい動画なども公開しています。

●Youtubeチャンネル「ジャパンツナ」
https://www.youtube.com/channel/UC_hOJrqtUtTIyUoWa2SWd-w/videos

●TRITON PROJECT 
https://triton.fishermanjapan.com
東北の若手漁師団体「フィッシャーマン・ジャパン」が運営し、漁業就業を全面サポート。

●Yahoo! JAPAN SDGs 
https://sdgs.yahoo.co.jp/tags/水産業
海の課題や全国の水産業の取り組みを学べます。

「見て覚える」が基本の漁師。事前に知識がなくても飛び込める世界ですが、学べる場所、使える支援を調べておくことで、その先の可能性が広がります。まずは情報収集をして、自分にあったライフプランを立てることからはじめましょう。

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