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小麦生産者が考える「食の安全」、小麦の「赤かび病防除」と「DON低減」のキホン

小麦生産者が考える「食の安全」、小麦の「赤かび病防除」と「DON低減」のキホン

近年の食文化の多様化により、日本の食卓を占める割合が大きくなった小麦。小麦製品の消費が増えるにつれて、小麦においても「食の安全」についてより深く考える必要が出てきました。とりわけ、小麦の「赤かび病」は人の健康を害するかび毒(DON: デオキシニバレノール 以下DON)と密接な関係があり、これまで以上に徹底した防除が重要となってきています。

消費者に安心して食べていただける質の高い小麦生産を目指すため、小麦の「赤かび病」と「DON(かび毒)」について、あらためて確認しましょう。

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小麦の赤かび病とは? 赤かび病がもたらす影響は?

小麦栽培においての最重要病害の一つである赤かび病。元来、小麦は乾燥を好むのですが、日本は梅雨があったり水田からの転作利用が多いなど、赤かび病が発生しやすい湿潤な環境下での栽培となります。赤かび病に感染すると、小穂が枯死したり、粒が充実しなかったり、小麦の品質と収量に直結します。

ここで注意しないといけないのは、赤かび病によってもたらされるのは、品質と収量の低下だけでなく、人体に有害なDONの産出もあるということです。なんとなく赤かび病を防除するのではなく、その先の消費者を見据えて赤かび病と向き合う必要があります。

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【赤かび病に感染した小麦の穂】

DONとは?生産者が知っておきたい食の安全とDONについて

そもそもDON(かび毒)とは、「赤かび病」によって産出される代謝物の一つです。DONが人体に与える悪い影響として、一度にDONを大量摂取することで起こる嘔吐や下痢などの急性毒性が有名ですが、長期的にDONを摂取することによる免疫障害などの慢性毒性のリスクも報告されているのです。

世界と日本のDONへの意識

「食の安全」への意識が高く、小麦が主食のヨーロッパにおいては、より厳しいDONの基準値が設定されています。具体的には、パスタ用小麦の基準値、乳幼児向けの基準値というように細分化され管理されています。

一方、日本においても小麦の暫定基準値1.1ppmというものがありましたが、ようやく2022年の4月より正式に基準値1.0ppmが定められました。この機会に、どんな菌がDONを作るの?DONが多く作られるのはどんな時?改めてDONについて再確認して、赤かび病防除を徹底することが肝要です。

どんな菌がDONを作る?DONが多く作られるのはどんな時?
『小麦のかび毒「DON」の正しい知識Q&A 』はコチラ≫

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【赤かび病被害粒】

小麦の赤かび病防除とDON低減のポイント

小麦の赤かび病は、収量低下・DON産出など、様々な課題を生産者につきつけます。そんな赤かび病防除の基本は、DON低減効果の高い薬剤を選ぶこと、そして最も感染しやすい開花時期の感染を防ぐことです。

赤かび病防除のための散布時期と散布回数

DON低減効果のある薬剤を選択したうえで、重要なのが散布タイミングです。出穂しきる前の散布や散布時期が遅くなると薬剤の効果が十分に得られません。開花状況など圃場を十分に観察する必要があります。そのため、開花始期の散布に加えての追加散布が、一般的な防除体系となっています。実際に散布時期と回数の違いが、赤かび病の発病小穂率とDON濃度に大きく影響を与えます。

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【赤かび病防除適期の小麦の開花】

ただ、小麦生産において赤かび病が最重要病害であることは分かっていても、他の作業との兼ね合い、近年のゲリラ豪雨に代表される急な気象の変化が適期防除を難しくさせます。くわえて、同系統の薬剤の連用による耐性菌リスクも常に検討していかねばなりません。

赤かび病の特徴は?薬剤散布時期・回数の違いによる防除効果は?
『小麦の「赤かび病」の特徴と防除ポイントを専門家が解説』はコチラ≫

DON低減効果が高く、省力性を望める新規SDHI剤 ミラビス®フロアブル

そのようななか、2022年2月より全国で発売となったミラビスフロアブルは新規SDHI系統の殺菌剤であり、耐性菌管理の観点で新たな防除体系の確立に役立ちます。また、ミラビスフロアブルはDONなどのかび毒を産出する赤かび病の原因菌「フザリウム属菌」と、収量と品質を低下させる「M.ニバーレ菌」の両方に卓効を示します。そのため、赤かび病への優れた効果と安定したDON低減効果が期待できます。

さらに、ミラビスフロアブルは、雨に強く急な天候の変化にも対応しやすく、ドローンによる散布・ブームスプレイヤーによる少水量散布でも高い効果を発揮しますので、より柔軟に省力的な散布スケジュールの設計が可能です。

『小麦の赤かび病防除にミラビスフロアブル』詳しくはコチラ≫

小麦の「赤かび病」防除の基幹薬剤として、ミラビスフロアブルの開花始期の散布がお勧めです。

ぜひ、小麦の「赤かび病防除」と「DONの低減」にご活用ください。

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