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福島県一小さな村で、“食”を楽しみ、“人”とふれあい、ゆるやかな“時間”に癒されるツアー

福島県一小さな村で、“食”を楽しみ、“人”とふれあい、ゆるやかな“時間”に癒されるツアー

会津盆地の中心に位置し、「会津のへそ」とも言われる福島県湯川村。4km四方の県内一小さな村は、土地のほぼ7割が農地! まるで村全体が一枚の田んぼのような景色が広がります。2022年9月23日(金・祝)と24日(土)に、村の暮らしを体験する一泊二日のツアーが開催されました。新米や野菜を食べて「美味しい」、人とのふれあいに「あったかい」と喜ぶ参加者たちの様子をたっぷりご紹介します。

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SDGsにもつながる、丈夫な米袋バッグづくり

新幹線で郡山駅に到着し、バスに乗り換えて湯川村へ出発! 移動中、車窓から見える景色は建物が徐々に少なくなっていき、1時間程経って湯川村に入ると黄金色に輝く田園風景が広がります。まるで村全体が一枚の田んぼのような景色に、思わず身を乗り出して眺める参加者もいました。
最初に向かったのは、「道の駅あいづ湯川・会津坂下」。湯川村と会津坂下町の2つの町村が共同で整備を行った道の駅で、新鮮な野菜・果物、お土産品が購入できる他、農家レストランも併設されています。たくさんのお客さんでにぎわう中、参加者は昼食タイム。フードコートのご当地ラーメンや、キッチンカーのお蕎麦、地元食材たっぷりの弁当など、それぞれに食事を楽しみました。

「道の駅あいづ湯川・会津坂下」は、会津地方の中でも人気の道の駅。地元の野菜や果物、伝統工芸などの物産館、ジェラートも販売していて、楽しく過ごせます。まずはランチタイム。参加者の一人は、フードコートで会津三大ラーメンのひとつ「会津山塩ラーメン」とミニ丼のセットを堪能。

13時30分からは、「道の駅あいづ」の会議室に集合。今回のツアーをアテンドする湯川村産業建設課商工観光係の大越惇さんが挨拶とともに村の特徴を紹介。その後、皆で米袋バッグ作りに挑戦しました。作り方を教えてくれたのは、「会津ゆがわの里」事務局の山田誠一郎さんとスタッフさん。山田さんは、米袋バッグの誕生秘話や特徴についても語ります。

湯川村役場産業建設課商工観光係の大越さんが、湯川村とはどんなところかを紹介。

「会津ゆがわの里」事務局の山田誠一郎さんが、米袋バッグの作り方を説明。手に持っているのは、柿渋で耐久性が増した米袋バッグ。

「お米を販売していると、空になった米袋が余るんです。その袋を破棄していたのですが、持続可能な社会を目指す『SDGs』への関心が高まっている昨今、何か再利用できないかと考えてマイバッグを思いつきました。米袋は紙が3枚重ねの状態になっているので、重いものを入れても破れにくく、とても頑丈なんです」。
参加者は説明を聞きながら、寸法を測ったり、カッターで穴を開けて金具を付けたり、約1時間かけて仕上げました。わからないところがあると、すぐにスタッフさんが気づいてサポート。皆、安心して作業することができました。
「紐の結び目をあえて外側にすることで、飾りのようにしました」という参加者や、「たくさん物が入ったほうがいいから」と大きめにつくった参加者など、それぞれ個性あふれるバッグが出来上がりました。

しっかり寸法を測って、穴を開ける位置を決める。紐を通せば、そろそろ完成間近!約1時間でついに完成!赤べこと、起き上がり小法師のイラストがポイント。

皆が待ち望んだ、新米が炊き上がる瞬間

完成したばかりの米袋バッグと荷物を持って、宿泊する移住体験施設へ。施設は男性用と女性用の2棟を利用します。趣のある古民家にリノベーションを施し、鍵付きの個室にWi-Fi完備、お風呂やトイレも新しくなっているので快適です。

宿泊する移住体験施設に移動。外観は古民家のままだが、室内はリノベーション済み。個室3室の他、居間や台所があり、トイレやお風呂も新しい。

少し休憩を取った後、夕食の準備に取りかかります。あいにくの雨模様でしたが、バーベキューを決行することに。男性参加者たちは外に出て、タープを広げたり、テーブルを出したりと食事場所を設営しました。
今回の目玉は、何といっても湯川米の新米をいただくことです。「最高のお米を、最高の炊き方で食べていただきたい」と、大越さんが用意したのは、組み立て式の竈。25にも及ぶパーツを試行錯誤しながら組み立ててました。
女性参加者たちは、食材の準備。お米を研いだり、野菜を切るなど、皆で協力しながら進めました。

組み立て式の竈と羽釜。元山岳部でご飯炊きの名人でもある大越さんが腕を振るう。しっかり米を研いで、準備万端!

18時を過ぎて、周囲は真っ暗になりました。バーベキュー用の炭に火が付いたところで、大越さんの乾杯の挨拶とともに夕食会のはじまりです! お肉は村内の精肉店「おざわ肉店」から取り寄せた牛カルビやタン、ハラミ、豚ロースなど盛りだくさん。野菜はタマネギ、トウモロコシ、さらに、翌日収穫体験をする「栗城ドリームファーム」のネギもいただきました。

バーベキュースタート! 火力が強く、肉厚な牛タンやタマネギ、トウモロコシが次々と焼きあがる。

お肉も野菜も美味しいけれど、皆が一番楽しみにしていたのは、やっぱり湯川米。ここでも活躍したのは、大越さんです。元山岳部の大越さんは、外でのご飯炊きのプロ。米の炊ける音を聞きながら、薪の量で火加減を調整します。
「開けますよ」の呼びかけに、参加者たちはいっせいに竈の前へ。羽釜の蓋を開けると、真っ白な湯気が上がり、中からキラキラと輝くご飯があらわれました。一粒一粒が立っていて、口に入れると清々しい香り。程よい弾力があり、噛むほどに甘みが増していきます。「美味しい!」「こんなお米、食べたことがない!」、参加者から次々に喜びの声が上がり、誰もが満面の笑み。余ってもいいから多めにとの思いから一升炊いたものの、あっという間に完食! 最後はおこげまで美味しくいただきました。

お待ちかねのご飯の炊き上がり! 湯気の中からキラキラしたご飯があらわれた。

ご飯とお肉の他にも、湯川村産コシヒカリを使った日本酒「瑠璃光(るりこう)」を用意。「スッキリしていて飲みやすい」と大好評でした。

「特A」ランクでしかも新米! あまりの美味しさに箸を持つ手が止まりません!湯川村産のコシヒカリを使った純米酒「瑠璃光(るりこう)」も大人気。

思わず夢中になってしまう、キュウリの収穫体験

2日目は、湯川村でお米と野菜を生産・販売している「栗城ドリームファーム」での収穫体験からスタート。稲の手刈りを予定していたのですが、雨のため残念ながら中止に。今回はキュウリを収穫することになりました。ビニールハウスの中に入ると、緑の蔓のアーチが奥まで広がり、キュウリが実っています。

奥行きのあるビニールハウス内に、キュウリの蔓がアーチ状にかかっている。5月から約半年採り続けて、9月末は終盤。

小さいサイズのキュウリは、お酢などの調味液に漬けてピクルスに。

「キュウリは4月に植えて、5月から9月末頃まで収穫します。現在のキュウリは終盤ではありますが、採りたては瑞々しくて美味しいですよ」と、「栗城ドリームファーム」の栗城哲也さん。
と、そこへ、可愛らしいカッパのゆるキャラが登場。福島県会津若松市の非公認・個人キャラ「カッパぐりーん」です。マネージャーさんが「栗城ドリームファーム」のお手伝いをしている縁から、遊びに来てくれました。女性や子どもの参加者は大喜び! 声は出せませんが、筆談トークを楽しみました。

「栗城ドリームファーム」の栗城哲也さんと、福島県会津若松市非公認・個人キャラのカッパぐりーん。会津若松市のPRはもちろん、栗城さんが県外に売り込みに出かける時も、良き助っ人になってくれるそう。

キュウリを収穫した後は、長ネギの皮むきに挑戦しました。
「長ネギは5月末から6月に植えて、7月末から出荷が始まり、冬は雪の中で貯蔵する『雪下ネギ』になって、最終的には2月くらいまで採れます。出荷の時にはネギの葉を切って60㎝の長さに調整し、土の付いた皮を2、3枚むきます。そして、根の部分を短く切って完成です。おすすめの食べ方は、鍋に入れたり煮物にしたり。個人的には、細かく刻んで納豆に入れるのが好きです。採れたての長ネギは辛くないので、生でも美味しく食べられます」と栗城さん。

皮をむく前の状態の長ネギ。

皮をむくと、真っ白な茎があらわれる。長ネギは約60㎝に合わせて葉をカット。切り口から水分が滴るほどにじみ出る。

皮むきが始まると、参加者から「楽しい」の声が聞こえてきます。土の付いた皮をむいて、中から真っ白な茎が出てくるのが気持ち良く、夢中になれるのだそう。「もっとありませんか?」と、長ネギを追加するくらい皮むきをしました。

最後に、栗城さんは今回の収穫体験について次のように語ります。
「普段、皆さんがスーパーで購入する野菜は、市場を経由しますので収穫してから2、3日かかってしまいます。今回の収穫体験では、とれたての野菜の鮮度を実感してもらえたのではと思います。湯川村のお米と野菜が美味しい秘密は、盆地で日中と夜間の寒暖差が大きいことがひとつ。もうひとつは、福島県で唯一、湯川村には山がないこと。日陰になりませんし、風通しも良いので栽培に適しています。また、福島県で一番小さい村であることもメリットなんです。栽培する範囲が狭いということは、場所によるムラがなく、均一に美味くなるため、ブランド化するのに向いているといえます。一方、小さい村ということは、どこにでも行きやすいというメリットがあり、生活しやすいと思います。今回は稲刈り体験ができませんでしたが、次回はぜひ体験してほしいですね」。

湯川村は、「人」も「雰囲気」も、あったかい場所

収穫体験が終わり、参加者たちは宿泊施設に戻って休憩しました。あまり予定を詰め込まず、ゆっくりできるのも、このツアーの魅力。近所のおばあちゃんから村のことを聞いたり、のんびりと田園風景を眺めたり、それぞれの時間を過ごしました。
午後からは、男性グループと女性グループがそれぞれ自由行動。「湯川村ガイドブック」に掲載されているお店情報や、大越さんをはじめ役場スタッフのアドバイスを聞きながら、ランチ場所や観光スポットを決めました。
15時に「道の駅あいづ 湯川・会津坂下」に戻り、買い物を楽しんでから再びバスで帰路につきました。最後はバスの車内で大越さん、同じく役場職員の佐藤香奈子さんから挨拶があり、お土産として「栗城ドリームファーム」の湯川米ひとめぼれ2合、ニンジンジュース、ノベルティなどが一人一人に手渡されました。

男性と女性のグループに分かれて自由行動。男性グループのランチは「中華そば おおつか」へ。あっさりとしたラーメンと、ボリューム満点の定食類が人気。参加者のほとんどが、ラーメンとミニソースカツ丼のセットを注文。

「関東屋商店」は、お菓子や日用品などを販売する、昔ながらの個人商店。女性グループは会津名物「代田まんじゅう」のお店へ。

楽しい旅も、お別れの時が迫る。湯川村からお土産のプレゼント。「栗城ドリームファーム」の湯川米や雪下にんじんジュースを紹介。

今回のツアーの感想を、参加者の方々にお聞きしました!

ー参加者・Kさん
「移住相談会に立ち寄った時に大越さんと知り合い、今回のイベントの誘いをいただいて参加を決めました。東京駅を出発する時からアテンドしてくださる皆さんがあたたかくて、ツアーを振り返ってみると、湯川村の『場所』よりも『人』が印象に残った気がします。村の雰囲気も良くて、住んでみたいなと思いました。仕事の面と、移動手段となる自動車をどうするか、そこがクリアできたらぜひ移住したいです」

ー参加者・Tさん
「農業に興味があり、移住か関係人口になるか、どちらがベストかを決めたいと思い、参加しました。米袋バッグも面白かったですし、宿泊施設も広々としていてくつろぐことができました。親子で参加したのですが、娘はバーベキューが楽しかったようです。特に新米が美味しくて、何度もおかわりしていました。移住についてはすぐに答えは出せないですが、湯川村にはまた来たいです。おかげさまで、小さい村の魅力を存分に楽しめました」

ー参加者・Sさん
「コロナ前から地方への移住を考えていて、何らかのかたちで農業がしたいという思いもあり参加しました。今回のツアーは自由時間も多かったので、空をのんびり眺めたり、自転車で村内を回ることもできました。湯川村は時間がゆったりと流れていて、とても静か。車の音や生活音がしないんですよね。暮らしてみたい気持ちが強くなりました」

ー参加者・Sさん
「田舎暮らしに憧れていたことと、親せきが会津若松に住んでいて、昔から土地勘があったことから参加しました。驚いたのは、スタッフの方々の一生懸命さです。至れり尽くせりで、ここまでやっていただけるとは思っていませんでした。食べて、泊まって、農業体験をして、湯川村を知る、理解するにはとても貴重な2日間になりました。中でも特に印象深いのは、自由時間に地元の方々と会話できたことでした。湯川村との距離感がぐっと縮まった気がしました。参加できて、本当に良かったと心から思っています。今後、移住して伝統工芸に携われることを目指したいです」

ツアーを終えて、大越さんからも感想をお聞きしました。

湯川村産業建設課商工観光係 大越惇さん

「雨が降ってしまい、稲刈りができなかったことは残念でしたが、ここ3年はコロナの影響によりオンラインイベントでしたので、実際に足を運んでいただけたことは、とても嬉しく思っています。ツアーで特に印象に残っているのは、キュウリの収穫体験と長ネギの皮むきです。皆さんイキイキとしていて、楽しさが伝わってきました。今回は田んぼが黄金色になる時期に合わせてツアーを開催しましたが、湯川村には季節によってまだまだ魅力があります。例えば、夏にはブルーベリー農園での摘み取り体験、冬には干し柿づくりや、しめ縄づくり体験が楽しめます。すぐに開催されるイベントとしては、10月9日(日)に『新米祭』が行われますので、どうぞご参加ください」。

      

■問合せ先■
福島県湯川村 産業建設課商工観光係
〒969-3593 福島県河沼郡湯川村大字清水田字長瀞18番地
電話:0241-27-8831

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