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芽キャベツの育て方を、地植え・プランター別に紹介! 種から育てるのは難しい?

芽キャベツの育て方を、地植え・プランター別に紹介! 種から育てるのは難しい?

キャベツが小さくなったような見た目がコロンとかわいらしい芽キャベツ。SNSのオシャレな料理の写真などでも見かけますね。中には家庭菜園で育てた芽キャベツの写真をアップしている人も。そんな投稿を見て「芽キャベツを家庭菜園で育ててみたい」と思ったことはありませんか? そんな人に向けて、この記事では芽キャベツに関する基礎知識や栽培方法などを詳しく見ていきます。芽キャベツは、家庭菜園やプランターでも育ちますので、参考にしてみてください。

芽キャベツはどんな野菜?

まずは芽キャベツに関する基本情報を見ていきましょう。

植物名 芽キャベツ
科名 アブラナ科
原産地 ベルギー(ヨーロッパ)
草丈 60~120センチ(品種による)
栽培期間 7~2月(夏まきの場合)/4~9月(春まきの場合)
生育適温 15~20℃
耐寒性 やや強い
耐暑性 やや弱い
花色 黄色
土壌酸度 弱酸性(pH6.0~6.5)

普通のキャベツとの違いは?

芽キャベツはベルギーで生まれたキャベツの改良品種で、一般的なキャベツを小さいうちにとったものというわけではありません。葉のつけ根(葉柄の上部と茎に挟まれた部分)に生えたわき芽が結球して、直径2〜3センチの小さなキャベツが鈴なりに実るのです。コモチカンラン(子持甘藍)、ヒメカンラン(姫甘藍)と呼ばれることもあります。

キャベツとの栄養の違いは?

芽キャベツは、キャベツよりも硬く少々苦みがあるので、加熱調理するのが一般的です。また、キャベツよりもアクが強いのですが、煮たり焼いたりすることで甘みが出てきます。

芽キャベツとキャベツの栄養価は以下のとおりです。

(可食部100グラムあたり) 芽キャベツ(生) キャベツ(生)
ビタミンA β-カロテン当量 710 μg 50 μg
ビタミンB1 0.19 mg 0.04 mg
ビタミンB2 0.23 mg 0.03 mg
ビタミンC 160 mg 41 mg
葉酸 240 μg 78 μg
カリウム 610 mg 200 mg

キャベツはビタミンC、葉酸、カリウムが多く含まれる野菜として知られていますが、芽キャベツのビタミンCはその約4倍、葉酸とカリウムは約3倍含まれていることがわかります。芽キャベツはほかの主な野菜と比較しても、ビタミンB群、ビタミンC、葉酸、カリウムの含有量がトップクラスです。

芽キャベツの旬はいつ? 日本の産地はどこ?

温暖地(中間地)で芽キャベツが収穫できるのは、11月下旬から2月くらいまで。寒い時期の方が、実がしっかり結球します。芽キャベツは比較的涼しい場所を好むのですが、国内での作付面積・収穫量・出荷量、全てにおいて約9割を占めているのは静岡県です。静岡とは生産量にかなりの差がありますが、山形県、神奈川県、福岡県なども芽キャベツの産地です。

芽キャベツ栽培は難しい? その理由と対策

芽キャベツの栽培は「やや難しい」と言われており、ここではその理由を3つ見ていきます。それぞれの対策も紹介しますので、参考にしてください。

1. 害虫被害に遭いやすい! 芽キャベツの春まき・春植えは難度が高め

春に芽キャベツの種をまいたり、苗を植えたりして育て、夏に収穫することも可能ですが、難度が高いと言えます。
春は、アオムシやアブラムシ、コナガ、ヨトウムシなどの害虫の被害を受けやすくなります。定植してすぐに寒冷紗(かんれいしゃ)などで覆って、成虫が葉に卵を産み付けないように対策をしましょう。

2. 日当たり・水はけ・風通しの良さが重要

芽キャベツの栽培に向いているのは、日当たり・水はけ・風通しの良い場所。適度な日差しは必要ですが、暑さには強くないため、真夏は寒冷紗などを利用して暑さ対策をすべきでしょう。また、水はけの良くない場所に植える場合は、畝を高めにするという方法があります。多湿を好まず乾燥気味でよく育つので、地植えの場合の水やりは基本的に降雨のみで大丈夫です。

3. アブラナ科の野菜は連作障害が出やすい!

芽キャベツのほか、キャベツ、ハクサイ、コマツナなどアブラナ科の野菜は、連作障害が出やすい野菜です。そのため、アブラナ科の野菜を同じ場所で連続して育てないようにします。同じ場所を使う場合は、異なる科の作物を2〜3年植えるなどして間隔を空けます。プランターや鉢で育てる場合も、同じ土を使い続けることなく、新しい土に変えましょう。

芽キャベツの育て方は2種類! 種もしくは苗から育てる

芽キャベツは種から育てられますが、育苗の経験がない人や、楽に栽培したい人は、苗から育てる方が無難でしょう。ここでは、芽キャベツを地植えで育てる場合と、プランターや鉢で育てる場合に分けて、栽培方法を紹介します。

芽キャベツを地植えで育てるときの流れ

まず、芽キャベツを家庭菜園や畑で育てるときの流れを見ていきます。こちらでは、種まきから紹介します。なお、種から地植えできる苗に育つまでに、約1カ月半かかります。

1. 種まき
2. 間引き
3. 土づくり
4. 植え付け
5. 害虫対策
6. 水やり
7. 追肥・土寄せ
8. 葉かき・支柱立て
9. 収穫

1. 種まき

育苗ポット(ポリポット)を使用する場合、直径10センチくらいのポットに培養土を入れ、深さ5〜10ミリほどの穴をあけ、種を3〜4粒まき、土をかぶせます。種をまいた後は、たっぷりと水をやり、発芽まで土を乾燥させないようにします。また、日当たりと風通しのよい場所に置くとよいでしょう。

2. 間引き

発芽して双葉が開いたら、元気なものを2つほど残して間引きます。さらに、本葉が2〜3枚になったら、一番しっかりしているものを1つだけ残します。その後、本葉が5〜6枚になった苗を地面に植えます。

3. 土づくり

土づくりも大切です。2週間前までに苦土石灰を1平方メートルあたり約100グラム、1週間前に完熟堆肥(たいひ)を約1.5キロまいて、30センチほどの深さまで耕します。さらに、化成肥料も土に混ぜ込むとよいでしょう。

4. 植え付け

芽キャベツは水はけのよい場所を好むので、幅70〜80センチ、高さ15センチくらいの畝を作るとよいでしょう。苗の間隔は50〜60センチが目安。ポットから苗を出す時は、根鉢を崩さないようにして植え付けます。苗を植えた後は、株元に土を寄せてしっかりと押さえ、たっぷり水をやりましょう。また、仮支柱を立てて苗が倒れないようにすると安心です。

5. 害虫対策

アブラナ科の野菜は虫がつきやすいと言えます。芽キャベツにも、ガの幼虫やアブラムシ、モンシロチョウの幼虫であるアオムシなどの害虫が発生して、将来芽キャベツに成長するわき芽が食い荒らされてしまうことも。特に苗の時期は、畝全体に寒冷紗や防虫ネットなどを張って、防虫対策をとるのがポイントです。

6. 水やり

芽キャベツは高温多湿を好まないので、基本的には降雨のみで大丈夫です。晴天続きで土が乾き、心配な場合は水やりするとよいでしょう。

7. 追肥・土寄せ

本葉が8枚ほどになったところで、株元に追肥をします。化成肥料を使用するのが一般的です。その後も毎月、土寄せと追肥を行います。株が成長してからの追肥は、株元から少し離れた場所にまくと根が傷みません。

8. 葉かき・支柱立て

しばらくすると、葉のつけ根にわき芽が出てきます。しかし、土から10センチくらいまでの高さのわき芽は結球しないことが多いので、下葉と一緒に摘み取りましょう。その後、結球したわき芽の直径が1センチくらいになったら、芽の真下の葉柄を残し、その先の葉の部分を切り落とします。最終的に、頂部の葉が10〜15枚残っていれば大丈夫です。これが「葉かき(摘葉)」で、芽キャベツにとって重要な作業。葉かきを行わないと、日当たり・風通しが悪くなり、収穫量にも影響します。
葉かきなどで株のバランスが悪くなったら、倒れそうになる前に支柱を立てて固定しましょう。

9. 収穫

硬く結球したわき芽の直径が2〜3センチになったら収穫します。手でもぎ取れますが、ハサミで根元から切る方が、ほかのわき芽を傷つけずに済みます。収穫時期が遅れると芽が開いてしまうので、タイミングを逃さないようにするのがポイントです。
収穫しつつ、枯れたわき芽や葉などは随時摘み取ります。また、長期間収穫したいのであれば、2週間に1度を目安に追肥と土寄せをするとよいでしょう。

芽キャベツをプランターや鉢で育てるときの流れ

つぎに、芽キャベツをプランターや鉢で育てるときの流れを見ていきます。こちらは、苗から育てる方法で紹介します。

1. 容器と土の準備
2. 苗選び
3. 植え付け
4. 病害虫対策
5. 水やり
6. 追肥・土寄せ
7. 葉かき
8. 収穫

1. 容器と土の準備

芽キャベツはしっかりと根を張るので、大きめの鉢やプランターを準備します。1株であれば、直径・深さ30センチ、容量15リットルの10号鉢、2株以上であれば長さ60センチ以上、容量20リットル以上のプランターが目安です。水はけを良くするために、鉢底石や軽石を2センチほど敷きましょう。その上に入れる土は、市販されている野菜用の培養土がおすすめです。

2. 苗選び

温暖地(中間地)や暖地では8〜9月にかけて、園芸店やホームセンターなどで芽キャベツの苗が販売されています。もし近隣の店舗で入手できなければ、オンラインショップなどでも購入できます。苗を選ぶときは、色が濃く、茎や葉がしっかりしているものを選びましょう。

3. 植え付け

まず、苗を植えるために、直径および深さが10センチくらいの植え穴を掘ります。プランターに2株以上植える場合は、株間を30〜40センチ空けましょう。そして、苗の根鉢を崩さないようにポットから取り出し、その穴に植え付けます。植えた後は軽く土を寄せ、プランターや鉢の底から水が流れ出るくらい、たっぷり水やりをしましょう。

4. 病害虫対策

ベランダで育てる場合も、防虫対策をした方が無難です。プランターや鉢全体に寒冷紗や防虫ネットなどを張って虫の侵入を防ぎます。また、プランターや鉢を置く場所にも注意しましょう。日当たりや水はけが悪い場合、べと病、根こぶ病、苗立枯病などの恐れがあります。

5. 水やり

土の表面が乾いたら水やりする程度で大丈夫です。夏から秋にかけての暑い日は、朝夕の涼しい時間帯に1日1回、プランターや鉢の底から水が流れ出るくらい水をやりましょう。ただし、高温多湿が苦手なので水のやりすぎに注意し、受け皿に水がたまったままにならないようにします。

6. 追肥・土寄せ

本葉が8枚くらいになったところで、株元に追肥をします。使う肥料の説明をよく読んで、適度な量を使用します。その後も、2週間に1度くらいのペースで追肥を行い、土かさが減っているようであれば培養土を追加して土寄せします。肥料が足りていないと、わき芽が結球しないので要注意です。

7. 葉かき

地植えの場合と同様、葉かき(摘葉)が重要です。プランター栽培の場合も土から10センチくらいまでの高さのわき芽は結球しないことが多いので、下葉と一緒に摘み取って、日当たりと風通しを良くします。結球したわき芽の直径が1センチ程度になったら、芽の真下の葉柄は残し、その先の葉の部分を切り落としていきます。最終的に、頂部の葉が10〜15枚残っていれば問題ありません。
支柱は、ベランダなど強い雨風にさらされることがほぼない場所なら立てなくてもOKでしょう。

8. 収穫

わき芽が硬く結球して、直径が2〜3センチになったら収穫のタイミングです。ハサミで根元から切り取りましょう。収穫している間も、枯れたわき芽や葉などは随時摘み取ります。追肥を続け、順調に生育すれば、2〜3カ月収穫を楽しめます。

芽キャベツ栽培についてよくある質問

芽キャベツ栽培について、よくある疑問について解説していきます。栽培時に参考にしてみてください。

Q. 育てやすい芽キャベツの品種は?

ファミリーセブン(サカタのタネ)、早生子持(タキイ種苗)、早生子宝(増田採種場)などの早生(わせ)品種は、栽培期間が短めで、入手しやすいのでおすすめです。

Q. 一緒に植えるとよいコンパニオンプランツは?

モンシロチョウはセージやオレガノ、タイムなどの香りが苦手で、アオムシの害を減らせるため、コンパニオンプランツにおすすめです。ただし、メインとなる芽キャベツの生育をコンパニオンプランツが妨げないよう、植え過ぎには注意しましょう。

Q. 実が結球しない、大きくならないのはなぜ?

芽キャベツは気温が23℃を超えると結球しにくくなります。そのため、種まきや植え付けのタイミングが重要です。また、葉かきが適切にできていないと、わき芽の栄養が不十分になり実が大きくならないことがあります。

Q. 害虫がついてしまったときはどうすればよい?

春から夏にかけては害虫の被害が出やすいシーズンです。見つけたら、すぐに捕殺したほうがよいでしょう。また、葉の裏などに卵を産み付けている場合は、葉ごと取り除きます。1つの株についていたら、隣の株も被害を受けている可能性がありますので、よく探してください。
農薬を用いる場合、害虫の種類によって効果のある農薬は異なりますので、販売店に相談して購入することをおすすめします。
とはいえ予防に勝るものはありません。必要以上に肥料を与えすぎると雑草が生え、害虫を呼び寄せてしまうことも。こまめに除草や害虫駆除を行い、肥料は適切な量を与えるとよいでしょう。

まとめ

芽キャベツの栽培方法について、参考になったでしょうか。

芽キャベツは初〜中級者向きであり、畑や家庭菜園のほか、ベランダなどのプランターや鉢でも育てることができます。初心者は、9月ごろに苗から育てるのがおすすめです。また、日当たり・水はけ・風通しの良い環境を整えることに加え、施肥や葉かきも重要です。栄養価に優れた芽キャベツを育て、たくさん収穫し、味わってみませんか?

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