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TikTokフォロワー国内No.1!飯テロバヤシのルーツは農業だった?!

TikTokフォロワー国内No.1!飯テロバヤシのルーツは農業だった?!

TikTokフォロワー数国内No.1、動画の累計再生は驚異の60億回超(推定)の飯テロ動画クリエイター、バヤシさん。実家は群馬県沼田市の農家で、TikToker(ティックトッカー)になる前は、実家の農家で手伝いをしていたそう。
「なんで農家からTikTokerになったの?」「飯テロとして農業とどう関わっていく?」など、今話題のバヤシさんを直撃しました。

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飯テロネタは実家の畑で誕生した!

――TikTokerになる前はパーソナルトレーナーをやっていたそうですね。
はい。トレーナーとして7年勤めていた会社が解散しまして。群馬の実家に戻ることになったのが2019年です。農業を手伝いながら、「次の仕事はどうしようかな?」と考えたときにYouTuber(ユーチューバー)が浮かんだんです。当時「YouTuberは夢のある仕事」だと浸透していましたし、前職でトレーニングの方法や糖質制限食の説明動画を作っていて、テロップやBGMを付けた動画編集は多少できたので、やってみようかなと。

――動画編集スキルも、食事の知識も既に持っていたのですね!
でも、そんなに甘くなかったですよ。まずは録音や撮影の機材をそろえて。祖母が使っていた部屋に機材を入れていったら、どんどんスタジオ化していきました(笑)。
辞めてから半年後くらいかな。結構時間をかけてかなり練習もして、わりと自信のある1本を完成させてYouTubeに初めて投稿しました。
ところが、登録者がゼロ人ということもあるけれど、全然再生されなくて……。

――並行して実家の手伝いもしていたとなると大変ですよね。
そうですね。例えば、朝は5時からナスの収穫をするんです。収穫して、袋詰めをして、少し休んで。午後から自分の動画のために撮影をして編集して……の繰り返しですね。
農作業は無心でやるので、手を動かしながら「午後どんな動画を撮ろうかなー」とか考えてましたね。どっちもはかどりました!(笑)

――YouTubeでの苦戦から、どうやって人気TikTokerになったんですか?
当時の主流はYouTubeやInstagramでした。TikTokもありましたけれど、ダンス動画が投稿されているイメージで。なので、最初はあくまでYouTubeの動画再生回数を伸ばすための流入経路として、TikTokにも動画を投稿し始めたんです。
TikTokで料理動画をやっている方がいないこともあって、あまり期待せずに始めてみたんですが、意外にも一番反応が良くて。コメントが来たり、再生回数も上がりました。「面白いな」と感じて2、3カ月やり続けたときに、初めてTikTokでバズったんです。
そこからはTikTokを見てYouTubeも見てくれる方が出てきたり、フォロワー数も増えていったという感じですね。

――動画でこだわっていることはありますか?
低糖質のレシピを紹介することです。トレーナー時代から低糖質の食事を摂ってきたので、ビジネスではなく日々の食生活として低糖質の食事にはこだわっています。
それをおいしそうに見せたり、目で見て楽しんでもらえるようなレシピを考えています。
あとは季節の野菜を取り入れることですね。実家が作っているから分かりますけど、やっぱり夏のナスは本当においしいので。

――今ではTikTokのフォロワー数が1日5万ずつ増えているそうですね。半端ない数字です!
いやー、半端ないですよね(笑)。自分でもちょっと感覚がおかしくなってます。
いくつかバズった動画があって、新しくフォロワーになってくれた人がバズった動画を見て更に拡散してくれて、どんどん広がっています。
先日フォロワー数日本No.1になれたので、次は世界を目指しています。

「バヤシのりんご」で家族に恩返し

――今はご実家の農業は手伝われていないのですか?
動画作りや、クリエイターとしての仕事が増えるようになって、手伝いは「朝の収穫だけ」「1日おき」……と少しずつ減らすようにはなりました。今は基本的にはクリエイターとしての活動だけになっています。
ただクリエイターとしての沢山お仕事を頂くようになったからといって、完全に離れたというわけでもないです。

――どういうことでしょう?
やっぱり、農家の仕事が大変なことは知ってますから。今は、父と兄が農業をやっているのですが、父は私たちが子どもの頃から本当に休まず、ストイックに働いてきました。そういう親の姿を見てきたことも、自分がクリエイターを目指すためのエネルギーになった部分はありますね。
今はTikTokを大事にしたいので、農作業を手伝うことはできないけれど、TikTokを通して貢献できたらいいなと思っています。

うちはリンゴとナスを育てていますが、昨年はうちで取れたリンゴを「バヤシのリンゴ」として販売しました。今年は更に、リンゴの剪定(せんてい)や収穫の様子などの農作業のストーリーを動画にしていければいいなと思っています。

――「生産者の栽培ストーリー」を見せることを大事にする農家さんも増えていますね。
「おいしいリンゴ」というだけだと、どうしても単価を上げづらい。かといって、収益を上げるために農地を拡大したり栽培品目を増やしたりするのは、うちのような家族経営の農家にとっては難しい。今だって父や兄は体力と時間の限り本当に頑張っていますから。
私のアカウントが少しずつ大きくなっていますので、家族への貢献という意味でも、SNSの力を使いつつ、パッケージなども工夫して、買いたい方に届けられるようにしていきたいですね。

バヤシが思う農業と移住の良さ

――バヤシさんが考える農業の良さを教えてもらえますか。
私はトレーナーだったこともあり、健康に気をつけていますが、やっぱり天気の良い日に屋外で体を動かすという農作業は健康的だと思います。
もちろん向き不向きはあると思いますし、天候に左右される大変さもありますが、都心から離れて、毎日向き合ってきた作物を収穫をする充実感や、やりがいがありますよね。

――バヤシさんご自身、今も群馬を拠点にしていますよね。
はい。古民家に住んでいます。東京には東京の良さがあります。けれど、こっちの暮らしはすごくゆったりとして自分に合っています。動画の撮影環境としても良いんですよ。
「みんな来たらいいのに」と思ったりもしますよ。住む人も増えれば地域の活性化にもつながりますし、そういうことも機会があれば伝えていきたいですね。
田舎のライフスタイルの良さも、農家の良さも知っている身として、群馬に限らず、移住したり、農業をやったりする若い人が増えたらいいなと思っています。

――最後に、バヤシさんの今後の活動について教えてください。
TikTokで飯テロレシピとして紹介してきた「超チキンカツサンド」をUberEatsで販売する予定です!3月15日から、東京(神楽坂から3km圏内)で注文可能なので、「バヤシ」で検索してみて下さい。

「ソースや付け合わせはどうしよう?」など、いろいろアイデアを考えて作りました。実は、こうしたアイデアとか企画を考えるにも農業は良いんですよ。
初めに「実家の農業を手伝いながら、クリエイターになるための準備期間を過ごしてきた」と話しましたが、私としてはいろいろ考えるのに良かったですね。

――TikTokでは日本一のフォロワー数になりましたしね!
ありがとうございます。もともと「日本一」を目指していましたが、今後は更に継続していきたいですね。どこまでいけるか、頑張ってみたいです。

<編集協力>三坂 輝

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