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農業への転職に役立つ! 履歴書・職務経歴書の書き方や注意点などをご紹介

農業への転職に役立つ! 履歴書・職務経歴書の書き方や注意点などをご紹介

「農業業界で入社したい会社が見つかった!」。さあ次は何をすれば良いでしょうか?
募集要項に多く書かれているのが「履歴書、職務経歴書を送付いただき、書類選考の上……」という内容です。まずは応募書類を作成する必要があるのです。
「履歴書」などの存在を知らない人は少ないでしょうが、転職を数多く繰り返しているという人以外は書きなれていないのが普通です。今現在、「どう書いたら良いか分からない」としても焦る必要は全くありません。
本記事では書類選考を通過しやすくなる履歴書の作成の仕方を順を追って詳しく紹介していきます。それを分かっているかどうかで、他の応募者に差をつけることも可能です。「自分の場合は……」と考えながら読み進めてください。

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農業業界への転職、履歴書の役割とは?

中途採用では他の業界や企業と同様に、農業業界への転職をするにあたっても応募書類として「履歴書」と「職務経歴書」を作成・提出するのが原則となっています。履歴書自身の情報や経歴、志望動機などが主な内容。職務経歴書ではこれまでの就業経験、強みや実績などについてより詳細に記載することとなります。
この項では主に「履歴書」について詳しく紹介していきます。採用担当者にあなたの魅力がより伝わる書類を完成させましょう。

履歴書の種類と選び方について

履歴書はどれも大枠は同じですが、種類によって細部が少々違っているものがあります。農業界では学歴などのスペック情報よりも、個性を伝えられる自由記述項目が重視される傾向があります。
お店で購入しても、ネットでダウンロードしてもOKですが、「自分の魅力」を伝えやすそうなテンプレートを探すために比較検討してみてはどうでしょう。

履歴書にはさまざまなテンプレートがある

求人票や募集広告などを見て、指定されている物がなければ履歴書はどの様式を使用しても構いません。代表的なものとしては①JIS規格②厚労省様式というものがあります。
①のJIS規格は日本で定められた工業規格で最もスタンダードな履歴書と言えます。特技・趣味・自己PRなど一通りの記入欄が用意されています。
②の厚労省様式は採用時の差別問題に配慮して性別や配偶者などのプライバシーが除かれているのが特徴です。
他にもさまざまなテンプレートがあるので自分に合うものを探すのも良いでしょう。

農業業界に合った履歴書の選び方

「農業業界」への転職を踏まえて、おすすめの履歴書はあるかと問われると「特にありません」が回答です。前述しているように、募集に際して指定されているものがなければ何を使用しても特に選考に影響することはないでしょう。
業界的には、志望動機や自己PRなどでアピールできる「本気度」や「やる気」が重要視される傾向があります。
自己分析をした上で、長所をアピールするスペースが十分に用意されているテンプレートを選ぶのが良いでしょう。

履歴書を作成する際のポイントや注意点

「農業」という業界へ転職するからといって、何か特別な書き方をする必要はありません。他の業界でも同様ですが「ミスなく、丁寧に、分かりやすく」が最も大切なことです。
どんなに素晴らしい内容が記入されていても、上記3つが出来ていない場合「一般常識に欠ける人かも」という印象を持たれてしまう可能性があります。
ここでは履歴書作成時の基本的な考え方と方法を紹介します。

手書きの注意点について

手書きで履歴書に記入を行う際には、丁寧に読みやすい文字で書くことを心がけましょう。
誤字脱字がないことはもちろんですが、文字の大きさをできるだけ揃えるなど、パッと見た時に違和感を持たれないようにしてください。そうすることで「ミスがなく、丁寧な仕事をする人物」であることが担当者に自然と伝わるものなのです。
使用するのは、黒のボールペンか万年筆です。乾きが遅いインクの場合、急いで書くと手で履歴書を汚してしまう場合があるので注意が必要です。

パソコン作成時の注意点について

最近はパソコンで履歴書を作成する人も増えています。「手書きの履歴書」という記載が募集要項にないか、あらかじめ確認しておきましょう。
注意点としてはフォント(書体)を統一すること。個性的なフォントではなく一般的な明朝体、ゴシック体を選んでください。
文字の大きさや文字の間隔もバランス良く揃えてください。「パソコンなので大丈夫」と思いがちですが、意外に誤字脱字不要な文字や記号が入ることがあります。
ディスプレイの確認だけでなく、必ず印刷したもので最終チェックを行うことをおすすめします。

手書きとパソコン共通の注意点について

どちらの場合でも注意したい点としては履歴書全体で表記を統一させることです。年号は西暦(2010年など)と和暦(平成◯年など)を混在させず、「私」「わたくし」などの表現はどちらかに統一しましょう。
完成後に送付する際には封筒に入れることとなりますが、サイズにも気を配りましょう。履歴書のサイズで一般的なのはB5(B4の二つ折り)A4(A3の二つ折り)の2種類です。二つ折り以上に小さくすることなく、封入できるものを用意しましょう。定形外の郵便となるため、郵便局などで切手料金を確認することもお忘れなく。

少しの気遣いで差がつく、履歴書の書き方

履歴書はあなたがこれまで歩んだ経歴を伝えるためのものです。採用を担当する方がそれを見て「信頼できる人」「一緒に働いてみたい人」と感じてもらうことで書類審査を通過する可能性がアップします。
しかし、何も考えずに淡々と書いているだけではあなたの魅力は伝わらないかもしれません。ちょっと意識を変えて、「自分の魅力を伝えよう!」という気持ちで臨んでみましょう。

基本情報について

まず記入するのが名前や住所、年齢などの基本情報です。工夫しようがない部分ではありますが、「電話は自宅と携帯のどっち?」「メールアドレスが複数あるのだけど……」など、ちょっとした迷いが生じる場合があります。
ここで紹介する内容を一通り読んでから記入を始めるのがおすすめです。

日付

郵送の場合はポストに投函する日付、面接に直接持参する場合は当日の日付を記入しましょう。
応募書類における一般的なマナーとしても、最新の情報が記載されていることが大前提です。また、履歴書全体で西暦か和暦かを統一することは前述のとおりです。

氏名(ふりがな、フリガナ)

姓(苗字)と名前の間には少しスペースを作って、読みやすいようにしましょう。
読み方を記載する部分については「ふりがな」とある場合は「例)やまだたろう」と平仮名に、「フリガナ」とある場合は「例)ヤマダタロウ」とカタカナで書きます。

生年月日

正しく数字で「例)1998年7月16日」などと記入してください。
「平成10年…」としても問題ありません。その際は履歴書の他の部分でも「平成」など和暦表記をしましょう。
満年齢を併記することとなりますが、これは履歴書を書いた時点での年齢を書くことになります。

現住所

都道府県から記載します。「市内」などの省略はしてはいけません。アパートやマンションに居住の際はその名称も正しく記入してください。
パソコンを使う場合はカタカナ、英数字の半角・全角も揃えましょう。

連絡先

先に記入した現住所や電話が「連絡先」と違う場合はこちらに。
同じ場合は【同上】と記載することになります。またE-mailアドレスを記入する欄が履歴書にない場合は、この部分を使っても良いでしょう。

電話番号

最近は自身の携帯番号を記入する人が多いです。もちろん自宅の電話番号でも構いませんが、お互いにスムーズに連絡が取りやすいという面では携帯電話の方が便利です。
2つ欄がある場合は、優先の番号を上に記入します。

メールアドレス

メールアドレスはプライベートで普段使用しているもので問題ありません。
やりとりがスムーズであることが大切なので、ブラウザで利用できるGmailなどのフリーメールがおすすめです。

写真

履歴書に貼る写真は3か月以内に撮影したものを使用するのが一般的なルールです。
駅や大型商業施設などに設置されているセルフのスピード写真を使用して問題ありません。値段は少々アップしますが、写真館でプロに撮影してもらうとやはり仕上がりが違います。
ちなみにどんなに良い表情だったとしても、普段撮影したスナップ写真を使うと非常識と思われて書類で落選する可能性が増しますのでご注意ください。
服装は男女ともスーツなどフォーマルなものに。派手なネクタイや濃すぎるメイクは避けましょう。
写真はのりで履歴書に貼ることになりますが、まれにはがれ落ちてしまう場合があります。それに備えて写真の裏にフルネームを書いておくと良いでしょう。
また、履歴書は書き損じる場合があるので、写真を貼るのは書類を完成させてからにしてください。

学歴・職歴について

学歴、職歴は変えようのないあなたのスペック情報です。どの会社に応募する場合でも基本的には同じ内容を記入することになるでしょうが一定のルールがあります。
「学歴」「職歴」のそれぞれに分けて、そのルールやちょっとしたコツをお教えします。

学歴と職歴共通の注意点

記入前に確認しておくべき学歴と職歴で共通する注意点をいくつか紹介します。

  1. 隠さず、偽らずに記入する
    意図的に都合の良い部分だけで書類を提出すると経歴詐称となってしまいます。経歴にブランク期間がある場合は面接で聞かれる場合が多いので、事前に回答の準備をしておきましょう。
  2. 学歴・職歴は分けて書く
    1行目に「学歴」と書いた次の行から学歴を順次記入します。書き終えた後は1行空ける、または「職歴」と記入して続きを書きましょう。
  3. 文字の省略はしない
    学校名や会社名の経歴では入学・卒業、入社・退社で同じ名称を書くこととなりますが、その場合でも「同上」「〃」などと省略せずにきちんと名称を記入しましょう。

学歴の書き方

記入前に意識しておくべき学歴の書き方のポイントをいくつか紹介します。

まず1行目の中央に「学歴」と記入する

「学歴・職歴」とある欄の最上段のスペース中央部に「学歴」と記入しましょう。その左に「年」「月」を記す欄がありますが、空白で問題ありません。

小学校から入学年月と卒業年月の両方をすべて記入する

小学校と中学校に関しては卒業年月を、高校以降入学・卒業年月の両方を記載するのが一般的です。
読みやすくするために「◯◯小学校 卒業」というように少しスペースを空けると良いでしょう。

学校名は省略せず、正式名称を記入する

学校名は「◯◯県立◯◯高等学校 ◯◯科」というように省略せずに正式名称を書きましょう。
農業高校(農業科や酪農科など)や専門学校・短大・大学の場合は、専攻が細かく分かれている場合が多いため、学科や学部、専攻課程もすべて記入します。

休学・中退した場合

休学や復学があった場合は、その旨も年月と共にきちんと書いてください。また、中退があった場合は卒業ではなく「中退」と記載します。
前向きな決断であったことを印象づけられるような理由も併記しておきましょう。

職歴の書き方

記入前に意識しておくべき職歴の書き方のポイントをいくつか紹介します。

まず中央に「職歴」と記入する

学歴を全て書き終えた次の行の中央に「職歴」と明記しましょう。行数に余裕がある場合は1行飛ばしてから書いても問題ありません。

会社名は省略せず、正式名称を記入する

学校を卒業して社会人となった1社目から年代順に会社名を正式名称で書きましょう。役職があった場合はそれも記すと良いアピールとなります。
(株)(有)なども省略せずに、株式会社有限会社と書いてください。

職歴が多く書ききれない場合

職歴が多くて履歴書内に書ききれないケースがあるかもしれません。
その際は、「職歴については職務経歴書に記載」などと書いて、履歴書とは別に書類を作成して提出してください。

退職理由について

一身上の都合により退社」「契約期間満了により退社」などケースに応じて書いてください。結婚や出産、育児や介護など、やむを得ない家庭の事情があった場合はそのまま記載しましょう。
現在在職中で退職日が決まっている場合は「◯月◯日退職予定」と書きます。

最後は「現在に至る」や「以上」で締める

学歴に続いて職歴も全て記入した後は、その次の行の右端部分に「現在に至る」もしくは「以上」と書いて「学歴・職歴」の欄を締めてください。
正式書類の書き方をマスターしている人物であることが、こんな部分からも伝わります。

農業経験がある場合

職場として勤務した経験があればもちろん職歴に記入しましょう。それとは違う、例えば実家が農家で手伝いをしていた時期があれば、ぜひ職歴に加えておきましょう。
その場合は「家事手伝い(農業)」「農業(実家の自営農家)2年勤務」などと記載しておきましょう。
もちろん農業への転職を目指すにあたって経験があることは大きなプラス材料になります。履歴書は真実であれば、記入する内容に法的規制はありません

派遣期間がある場合

派遣社員として働いていた期間がある場合、期間とともに「(派遣元社名)より(派遣先会社)へ◯◯業務にて派遣」という形で書いてください。
派遣先が多くあり書ききれないケースでは、期間とともに「(派遣元社名)に派遣登録し、◯◯業務に従事」と記載して、派遣先情報は職務経歴書で詳しく記載してください。

アルバイト期間がある場合

フリーターをしていたり、職探しの合間にアルバイトをしていた場合なども基本的には全てを記入してください。
その場合「職場名(アルバイト)」というように、どういった契約で働いていたかが分かるようにしましょう。

資格・免許について

基本的には取得した時期の順番に記載します。免許や資格の名称は省略せずに書きましょう。例えば自動車免許ではなく「普通自動車運転免許」です。
取得しているものがたくさんあって書ききれない場合は希望職種に関連するものを優先して選んでください。
農業で言えば、そもそも仕事場が交通利便性の低い場所にあるため働くにはほぼ必須の免許と言える「普通自動車運転免許」を所持していれば必ず書きましょう。
また、トラクターなどの農業機械で公道を走ることができる「大型特殊自動車免許」を所有していれば、強いアピールとなるため必ず履歴書に記載します。職場では無関係に思える資格も、取得が困難なものから順に書いていきましょう。

趣味・特技について

まず避けてほしいのが「特になし」として済ませてしまうこと。せっかくあなた自身の個性をアピールできる機会を失うのはもったいないことです。その後の面接などで話題にしてもらえる可能性がありますからぜひ記入しておきましょう。
農業への転職で考えた場合、体力をアピールするために「スポーツ」と書く人も多いでしょう。その場合は「野球」「ランニング」など少なくとも競技を記したいものです。
頻度や経歴などを併記しても良いでしょう。担当者が「団体競技の経験者だと協調性があるかも」「黙々と目標に向かって取り組む人かな?」とあなたという人物に思いを巡らせてくれます。

その他について

通勤時間・扶養家族数(配偶者を除く)・配偶者(配偶者の扶養義務)などの記入欄が別途設けられている場合はありますので、その際はそれぞれ記入しましょう。
「その他」とだけスペースが設けられていて自由記述形式となっている場合は空白で良いでしょう。

「志望動機」と「本人希望記入欄」は特に工夫が必要!


採用を担当する多くの人にとって何より気になるのが「志望動機」です。
「なぜ農業?」「なぜ自分の会社に?」を明確に伝えなくてはいけません。
また「本人希望記入欄」も書くべき内容とあまりおすすめできない内容があるので、それを知っている人と知らない人では差が生まれることがあります。
ここでは、より有効な「志望動機」と「本人希望記入欄」の書き方を説明していきましょう。

志望動機について

志望動機を記入するにあたっての大きなポイントは以下2つ。

  1. 過去の経験を踏まえた上で農業(分野まで書いてもOK)を志した理由
  2. 農業界の中でその会社を選び応募した理由

①は農業未経験の人にとってはより重要です。生半可な気持ちでは長く続けられないということを担当者は分かっています。自己分析を行った上で自身の熱意をしっかりと伝えましょう。
②を記入するには企業分析が必要となります。募集要項やホームページなどをチェックして、どういった部分に魅力を感じ関心を引かれたか、またどのような場面で自分が会社に貢献できるかまでを記入しましょう。
志望動機は「自分にとってだけでなく、採用する側にもメリットがある」と伝われば成功です。

志望動機の書き方についてより詳しく知りたい方はこちら
農業へ転職する際の志望動機の書き方やポイントとは?例文付きで徹底解説
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本人希望記入欄について

記入する項目は以下の4つのパターンが基本です。

  1. 希望職種(募集職種が複数ある場合)
  2. 譲れない勤務地・勤務時間
  3. 健康上の理由で必要となる条件
  4. 連絡時間や退職予定日(就業中の場合)

しかし、全ての希望をそのまま書けば良いわけではありません。「本当に譲れない条件」がある場合のみ記入するようにし、それがなければ「貴社規定に準ずる」と記入しましょう。
例えば、育児親の介護などの関係で◯時以降は働くことができないといったケースもあるでしょう。やむを得ない理由は正直に伝えてください。
給与に関してですが「希望給与月給◯万円以上」「年収◯万円以上」と記載はできますが、条件に合わないと書類で不採用になる可能性が高まります。選考過程の中で交渉するのが一般的なやり方です。

職務経歴書の書き方のポイント

あなたが過去にどんな職場にいたのかだけでなく、どんな働き方をして実績を上げたのかを伝えるのが目的となります。「農業」の仕事現場に応用できるものがないか、しっかり分析を行ってから書類作りを始めましょう。
上手くエピソードと絡めることができれば、面接の際に質問をされる可能性も高くなります。その質問や回答のイメージをしながら簡潔に、そして分かりやすく記入しましょう。

職務の要約部分について

職歴について要約する際は5行程度簡潔に記載するか、箇条書きにして分かりやすくまとめましょう。その際は会社名や部署名を書くだけでなく、どんな業務を担当して、どんな経験を積んできたかまでを添えることをお忘れなく。
特に今回応募している会社で役立ちそうな点は優先してアピールしましょう。農業と関係のない会社での職務であっても、リーダー業務部下の教育指導、何らかの業務改善を行ったことは業界が違っていても十分、評価してもらえるポイントと言えるでしょう。

職務経歴について

「情報の羅列+エピソード」をバランスよく記載することがアピール力の高い職務経歴書作成の基本です。
まずは「情報の羅列」ですが、こちらは過去(または現在)勤務していた会社の正式名称、正式部署名、役職(あれば)、所属期間、さらに企業規模(従業員数や資本金など)を情報を列記しましょう。
それらによって担当者はあなたがどんな場所でどんな働き方をしていたのかをイメージしやすくなります。「小さな会社で長く頑張ってきたんだな」「大企業の第一線で活躍していた人だ」など、スペック情報でも想像力を膨らませてもらうことは可能なのです。

業務内容について

前述した「情報の羅列」は変えることのできないスペック情報です。同じ会社で、同じ仕事をしていた全員に当てはまるものですが、記載した職務経歴をあなただけのものにするのが「エピソード」となります。自身の業務内容や実績を、業界知識がない人にも伝わるよう具体的に表現しましょう。
例えば「社内キャンペーンでMVPを受賞」と書くと素晴らしい成果を残したことは伝わりますが、何をしたのか全く分かりません。
「2020年 新規顧客キャンペーンで10軒と契約。県内No.1の成績を獲得。」というように具体的な数字と組み合わせることで、その人がどんな仕事をして・どんな結果を出してきたのかが伝わります。

生かせる経験・知識・技術について

仕事の現場であなたがどのように活躍できるのかを、採用担当者が具体的にイメージできるようにしましょう。そのために必要なことが「応募した企業や職種に関連して、過去の経験・知識・技術をどう生かせるかを語ること」です。
農業の分野や職種にもよりますが、以下5つは他業界で培った経験でも農業業界においては十分に活用できる能力と言えます。

  1. コミュニケーション能力
  2. 観察・調査力
  3. 問題解決力
  4. 体力・忍耐力
  5. リーダーシップ能力

例えば「社内5名でチームを組んで業務効率の改善プロジェクトを実施。年間500万円のコスト削減を実現しました。」という経験があった場合、①コミュニケーション能力「諸先輩を始め、畑で働く同僚と良好な人間関係を築くことができる。」③問題解決力「現場の課題を見つけ、作物の生産効率を上げる提案を行い実施したい。」このように、過去の経験を新たな仕事につなげてアピールしましょう。もちろん①~⑤以外の内容でも構いません。

職務経歴書の書き方についてより詳しく知りたい方はこちら
農業への転職!職務経歴書の書き方とポイント【例文テンプレ付きで解説】
農業への転職!職務経歴書の書き方とポイント【例文テンプレ付きで解説】
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自己PRについて

履歴書内に自己PR欄が用意されているテンプレートを使う際には、スペースがあまり広く用意されていないケースが多いため、記載したい全ての内容を入れることは困難です。
その場合はまず、応募する企業の仕事に直結するような資格・スキル、また仕事上で獲得した受賞歴などを書くのがおすすめです。
「あれもこれもアピールしたい!」との思いから、たくさんの内容を小さな文字で埋めようとすると、「読みにくい・伝わりにくい」という結果になりかねないので注意しましょう。
また、先述したような仕事上で発揮できた農業業界で生かせる経験(リーダーシップ力やコミュニケーション能力など)についてまとめるのもおすすめです。
履歴書内で書ききれない内容に関しては、職務経歴書の中に「自己PR」の欄を設けて記載するのが一般的です。履歴書に記入した内容に補足を加えることもできます。

自己PRの書き方についてより詳しく知りたい方はこちら
【例文付き】農業に転職する際に知っておきたい!自己PRの書き方のポイント
【例文付き】農業に転職する際に知っておきたい!自己PRの書き方のポイント
履歴書への記載が必須となっている学歴や職歴などは工夫の余地がない項目です。しかし、応募書類には「自己PR」という他の応募者と自分を差別化できるものがあります。自己PRは自分を売り込み、ライバルに差をつける絶好のチャンスです…

農業業界に興味を持った理由について

農業から農業への転職ではなく、異業種から未経験の分野へ転職をする方は、「なぜ農業業界に興味を持ったのか」を書類上で伝えておきましょう。
もちろん理由は人それぞれでしょうが「キャンプを趣味にしていて、アウトドアで働いてみたいと考えた」「野菜が好きなので自分で作ってみたいと思った」といった内容はどうでしょう? マイナスはないかもしれませんが、担当者があなたに会って話がしてみたいと考えるかは疑問です。
例えば、以下2つの文章の方が前者より担当者に熱意が伝わるのではないでしょうか。
①「自分を育ててくれた地元の米を守り、後世まで残るものにしたい」②「食品販売の経験から素材の安全性に関心をもった。画期的な方法で豚を育成している貴社で働き、その普及に努めたい」
改めて自己分析をしっかりと行い、応募する会社の特徴を理解した上で、なぜ農業業界へ転職したいのかを明確にしましょう。そして自身が生かせる強み・経験・能力、応募した会社で働きたいと考えた理由を熱意をもって伝えましょう。

まとめ

まだちょっと難しいかもという場合は、効果的な書き方を理解した上で、今一度自己分析を行ってみてください。
問われる内容に対しての回答を書き起こしてみることも大切です。「自分を知らない人がこれを読んだらどう思うだろう?」という想像を繰り返すことで、どんどん履歴書に書かれる内容もブラッシュアップされていきます。
あなたの最大の魅力を伝えられる「履歴書」を作成するイメージが湧いてきていることを願います。本気で農業業界への転職を考えている方、ぜひ参考にしてください。

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