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“フリーランス農家”が発信する、地域や農業との新しい関わり方

“フリーランス農家”が発信する、地域や農業との新しい関わり方

農業の人手不足問題や地域の人口減少が加速するなか、農繁期に合わせて住まいを移して援農する「フリーランス農家」小葉松真里(こばまつ・まり)さんの働き方に注目が集まっています。全国各地の地域や農家の課題に触れてきた小葉松さんは、移住や就農をしなくても地域を応援できる新しいかたちを模索して、都心でイベントを開催!その模様をレポートします。

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フリーランス農家が多地域居住のあり方を発信!

2023年8月27日、渋谷QWSにて、フリーランス農家の小葉松真里さんが主体となり、えらぶしまづくり事業協同組合の金城真幸(きんじょう・まさゆき)さん、株式会社クラウドワークスが運営するサービス「circle」と共に「\多地域居住ナイト/ 北海道から南の島まで  農繁期で拠点を移動する暮らし方とは?」と銘打ったイベントが開催されました。

多拠点居住を、聞く、語る、共有する

参加者は社会人や大学生と幅広く、なんと青森県から参加した人も!多拠点居住や小葉松さんの働きかたへの関心の高さがうかがえました。「将来、農業にも関わっていきたい」「日ごろは全く別分野の仕事をしていますが、地域や農業に貢献できれば」という声も多く聞かれました。

小葉松さんは、「フリーランス農家から見る地方との関わり」と題して、なぜ土地を持たない農業を始めたのか、そして現在どのように活動し、何が生まれているのかについて、語られました。
「農作業で築いた地域との関係性が新しい仕事を生んだり、自身のネットワークが地域の課題解決に役立ったり。そんな効果が、フリーランス農家にはあるんじゃないかなと思います」

沖永良部島(おきのえらぶじま)で人材派遣や人材紹介、移住・定住事業を展開する金城さんは、2年ほど前に小葉松さんから「援農に行きたい」と連絡を受けたことからの縁。
「農業バイトを募集してもなかなか集まらないのですが、小葉松さんにお願いしたらお知り合いの方があっという間に来てくれました。やはり信頼ある人から紹介されると違う。ネットワークは大事ですね」と話します。

イベントで紹介されたスライド。関係人口になるとっかかりはさまざま

農繁期の農家を手伝うことが、地域の関係人口を増やすことにもつながりそうです。
関係人口とは、総務省によれば「移住した『定住人口』でもなく、観光に来た『交流人口』でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々」のことを指します。
農繁期の度に援農で同じ地域に訪れたり、地域でテレワークをしながら週末に農業を手伝ったりと、人びとが第二の故郷をつくることで、“移住まで生活を変えなくても良いけれど観光よりも濃い”地域と人との関係に一役買うことが期待されます。

小葉松さん、金城さんの話しを受けて、これからの地域と都会とのつなぎ方について参加者でディスカッションを行いました。さまざまなバックグラウンドを持つ参加者が、各々の考えや貢献できそうな要素を話し合い、良い刺激を与え合う貴重な時間になったようです。

参加者たちが今の自分で地域や農業に貢献できることがないか、アイデアを出し合った

自由な発想での援農

人口が都心に集中している今、移住のような生活をがらりと変えなければいけないスタイルだけなく、多拠点居住という選択肢が地域を支えるのかもしれません。
自分のありたい姿の実現や農業課題の解決が、こうした自由で柔軟な発想からつながっていくことが期待されます。

小葉松さんの人気連載「フリーランス農家の全国農場放浪記」はこちら

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