猛暑と水不足が日本全国を襲った、今年の夏

日本の夏平均気温偏差(出典:国土交通省 気象庁「日本の季節平均気温」)
気象庁によると、2023年の夏(6〜8月)における「年平均気温偏差は+1.76℃」と、その数値は過去最高で、これまで最も高かった2010年の+1.08℃を上回っています。
年平均気温偏差(グラフの黒線)とは、各年における平均気温の基準値から、どれくらい偏りがあるかを表した数値です。細かな上下はあるものの、100年スパン(赤線)でみると、平均気温は右肩上がり(赤線)になっていることがわかります。
また、7月の降水量は平年に比べて少ない地域が多く見られました。東京では、2022年7月の降水量の月合計値が233mmだったのに対し、2023年7月は30mmでした。さらに、2023年の7月7日から7月31日まで、一日の降水量が0.5mm以下の日が連続25日に。25日連続で0.5mm以上の雨が降らない状況は、119年ぶりになります。
ニンジンやダイコン、今後値上がりが予想される野菜たち
夏の猛暑や水不足の影響を受けるのが、これからが旬の秋野菜です。今年は収穫量が大幅に減少してしまったり、例年に比べて小さいサイズになってしまったりと、さまざまな影響を受けています。
今後、値上がりが予想される秋野菜は以下のとおりです。
ニンジンは、2023年8月10日時点で149円/kgだったものが、9月12日には258円/kgまで上昇。平年と比較しても+23円/kg(※4)という状況です。秋ニンジンの産地である北海道では、高温と水不足で、小ぶりのものが多く出ているようです(※5)。同じく北海道が産地のダイコンも、値上がりが予想されるでしょう。
(※4)出典:農林水産省「日別情報グラフ(青果物)」
(※5)出典:独立行政法人 農畜産業振興機構 野菜情報総合把握システム「北海道|ベジ探」
値段は平年並みの野菜も。お得な旬の食材を楽しもう
ニンジンやダイコンの値段は今後高騰しそうですが、キャベツの価格は平年並みになりそうです。今年の夏秋キャベツは生育順調とのことで、全体的に出荷量が増える見込みです。卸売価格は、2023年9月16日時点で90円/kg。平年と同程度の価格となっています。(※6)
もちろん、今後の気候によっては値段が変わる場合もあります。お近くのスーパーマーケットや八百屋の価格をチェックして、旬の野菜をお得に楽しみましょう!
(※6)出典:農林水産省「日別情報グラフ(青果物)」