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乳製品アレルギーの人も飲める! 「ライスミルク」は国産米の消費拡大の一助になるか?

乳製品アレルギーの人も飲める! 「ライスミルク」は国産米の消費拡大の一助になるか?

「ライスミルク」とは、その名の通りコメや玄米を主原料としたミルクのような飲み物のことです。コメに水を加えて液状にしたもので、見た目は牛乳と似た乳白色。アーモンドミルクなどとともに、牛乳、豆乳に次ぐ「第三のミルク」として注目されています。植物由来のミルクとして、乳製品アレルギーを持つ人や健康志向の人を中心に人気が高まっているライスミルク。コメ離れが進む日本において国産米の消費拡大の一助になるのではないか、と期待が寄せられています。

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牛乳アレルギーの人も飲めるライスミルク、低カロリーも魅力

コメを主食としてきた日本人にとって、「ライスミルク」は飲みやすく、なじみやすいと口コミで少しずつ人気が拡散されていきました。
牛乳アレルギーを持っている人も飲めるというのがライスミルクのメリット。

アレルギーの主要因として、牛乳は全体の18.6%を占めており、ライスミルクには代替品としての役割も期待されています。


さらにライスミルクはコメが原料となっており、牛乳に比べて低カロリー。低脂肪でコレステロールを含まないため、とてもヘルシー(※1)です。

そのまま飲むのはもちろん、はちみつや砂糖などの甘みを加えてみたり、コーヒーに入れてカフェオレにしたりと、手軽に自分好みの味を楽しむことができるのはもちろん。料理など普段牛乳を使う場面で「ライスミルク」に変えてみるとカロリーダウンにもなります。

しかし、ライスミルクには牛乳に含まれるほどのタンパク質やカルシウムは含まれていないので、不足する栄養分に関しては補う必要があるでしょう。その一方、コメが原料なので糖質は牛乳より多く含まれます。
また、コメでアレルギー症状の出る人は、ライスミルクを飲むのは控えましょう。

(※1)出典:東邦大学医療センター大橋病院栄養部「ライスミルク

コメ離れの救世主!? 国産米の消費拡大効果に期待

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食料の多くを輸入に頼っている日本にとって、コメは数少ない100%近くの自給率を誇る品目。
ただ、コメ離れが進んでいるともいわれる昨今。コメの消費量は年々少なくなっています。
日本人1人あたりにおけるコメの消費量は、1965年度から比べると2022年度では半分以下に(※2)。コメは自給率が高いので、その消費量が減ることは食料自給率全体の低下につながると言えます。
需要が落ち込む国産米。ライスミルクは国産米消費拡大のキーアイテムとなるかもしれません。
(※2)出典:農林水産省「食料需給表 令和4年度

学校給食へのライスミルク導入を希望する声も

「牛乳アレルギーの子どものために、学校給食にライスミルクを導入してみてはどうか」という声も挙がっています。
「発芽玄米ライスミルクを学校教育の一環として取り入れてもらうため、栄養士とともに教育委員会と話し合いを進めているという」という内容を、X(旧Twitter)で投稿している三弊堅(みぬさ・けん)さん。
三幣さんによると「発芽玄米を使用したライスミルクは、アミノ酸の一種であるGABAや食物繊維、ビタミンが豊富なのが特長」とのこと。
「ライスミルクのなかでも特に栄養価が高い発芽玄米を使ったライスミルクを、給食の選択肢にと提案しています。牛乳をやめてライスミルクにしようということではなく、子どもたちの健康や食育といった点でも、ライスミルクという選択肢ができることは学校教育の場面でも意味のあることだと思います」と三幣さん。
今すぐの導入とはいかないものの、2024年度も引き続き行政との調整を進めていくことになっているとのこと。ライスミルクが学校給食に並ぶ日も、そう遠くはないのかもしれません。
健康志向も高まっている今、国産米の消費拡大にも期待されるライスミルクには、まだまだ伸びしろがありそうです。

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