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半林半Xを目指す移住者を支援!広島市で実現する「自然×都市」の共生とは?

半林半Xを目指す移住者を支援!広島市で実現する「自然×都市」の共生とは?

緑豊かな木々、鳥や虫の声に囲まれながら働ける「林業」と「自分がやりたい仕事」の2本柱で生計を立てるライフスタイル「半林半X」。広島市では、平成29年度より「半林半X移住者支援事業」をスタートし、広島市外や市内の都市地域から移住者を募集しています。今回は技術支援や生計支援を通じて、移住希望者をサポートする同事業についてご紹介します。

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広島市の「半林半X移住者支援事業」とは?

木材価格の低迷や林業の担い手不足などを理由に森林が放置されないよう、林業従事者の育成が急務となっていた広島市。そこで、平成29年にスタートしたのが「半林半X移住者支援事業」です。

同事業では、移住希望者が林業の担い手を目指すための研修と実践(半林)、林業以外の仕事づくり(半X)に取り組むための支援を広島市と地域が共同で実施。令和5年度は10月1日~11月30日の期間に、広島市安佐南区沼田町戸山地区と広島市佐伯区湯来町水内地区の各地区で1名ずつ移住者を募集しています。

令和5年度の半林半X移住者募集地域

「半林半X移住者支援事業」
令和5年度の募集概要はこちら

地域の人と協力しながら取り組む「自伐林業」

移住者が学ぶのは、自伐林業(じばつりんぎょう)と呼ばれる自立・自営型の小規模スタイルの林業。自ら森林を所有、または森林所有者と契約を結び、森林内の樹木の密度を調整する間伐や木材の搬出を適切な頻度で行いながら森林を育て、管理する林業です。

森を育て、山と一緒に生きていくのが自伐林業の仕事

環境保全と採算のバランスに優れた持続可能性の面でも注目されており、自然の中で働きたい人に最適な仕事と言えます。また、大切なのが地域の人や既に半林半Xに取り組んでいる人との繋がりです。広島市の「半林半X移住者支援事業」では、移住者がスムーズに地域に馴染めるよう、市職員が紹介や会合の場に同行するなど、地域住民とのコミュニケーション面でもメリットがあります。

「半林半X移住者支援事業」
令和5年度の募集概要はこちら

都市部へのアクセスも良好!2つの移住地区

広島市安佐南区沼田町戸山地区

広島市の中心部から車で約30分。かつて樹木を植え付けて材木を取る山を意味する「杣(そま)の里」と呼ばれ、林業はもちろん、新規就農者や農事組合法人などによる農業も盛んな地区です。

近年は移住者にも人気の自然豊かな里、広島市安佐南区沼田町戸山地区

事業活用者の声:戸山地区2期生 今田新さん

自然に囲まれた戸山に住み、森を生かせる人になりたいと思い立ち、自伐林業家を目指しました。今後は3年間の研修で培ったことを活かし、間伐や生活環境整備(農地保全や支障木伐採)など地域に根差した活動を行います。

やってみないと分からないこと、大変なことも多かったという今田さん。現在は林業の仕事を中心に、地域の有志などで設立した自伐林業グループ「戸山の森守人(もりびと)」の一員として、森林調査・間伐・薪づくりなどに取り組んでいます。また、半Xとして奥さまの仕事のお手伝い(森の幼稚園)もしているそうです。

広島市佐伯区湯来町水内地区

水内地区は豊かな森林資源を有し、林業で栄えた山里。広島駅からは車で約1時間の位置にあります。水内川のアユは全国「清流めぐり利き鮎会」で準グランプリを2回受賞。また、歴史ある湯の山温泉や日本の伝統的な神事芸能である神楽などの伝統文化も魅力です。

広島市内から1時間もあれば、自然いっぱいの広島市佐伯区湯来町水内地区に

事業活用者の声:湯来地区1期生 奥村明尚さん

湯来町に叔母が住んでいたご縁もあり、33歳で広島市の都市部から単身で移住しました。田んぼ作り、薪の原木伐採から納品などをできる範囲で僅かながらやらせてもらっています。

奥村さんの半Xは趣味を活かした音響や看板づくりのお仕事。現在は定住に向け、自伐林業ができる場所を探しながら、お隣の安芸太田町などを含めた山間部から都市部の緑地帯まで、地域の人と一緒に様々な作業に従事しています。

林業の仕事はもちろん、地域の会合や行事など、一緒になって取り組む姿勢が大切です

既に半林半Xに取り組んでいる先輩たちは、地域の便利屋として活躍したり、農業を手伝ったり、観光系のNPO法人での仕事に取り組んだりと、半X(自分がやりたい仕事)も様々。稼働時間など条件はありますが、林業の仕事を中心に、現在の仕事をリモートで続ける働き方も可能です。

また、どちらの地区も広島市の中心部まで車で1時間以内の距離感。普段は自然いっぱいの環境で暮らしながら、いつでも都市ならではのメリットを享受できるのもポイントです。

「半林半X移住者支援事業」
令和5年度の募集概要はこちら

広島市で実現する「半林半X」ならではのメリットとは?

最初にご紹介したとおり「半林半X」とは、緑豊かな木々、鳥や虫の声に囲まれながら働ける「林業」と「自分がやりたい仕事」の2本柱で生計を立てるライフスタイル。つまり、自然や地域との繋がりを大切にしながら収入を得られる林業+αで、自身の夢を叶えるチャンスがある働き方です。広島市は、そんな働き方をしっかりとサポートする制度を整えています。

戸山地区は、パスタ・ハンバーガー・パン・ケーキ店などを開業する人も多いそう

見逃せないメリット:技術的支援

現時点で林業の知識がなくても問題はありません。広島市が企画・実施する3年間の林業研修を通じて、林業に必要な知識・経験を得られます。

1年目は林業事業体での林業基礎研修、2~3年目は林業に関する上級研修と実践。また、林業だけでなく農業に関する助言を得られる機会もあります。1年目は年間1400時間を林業研修に充てるため、半Xへの取り組みは2年目からのケースが多いです。

先輩研修生1年目のタイムスケジュール例
※夏場の下刈りを行った日:気温が最も高くなる時間を避け、朝6時半から研修を実施しました。

先輩研修生2・3年目のタイムスケジュール例
※林業研修、夕食を終えて神事芸能である神楽の練習に参加したケース

また、3年間の林業研修を通じて10以上の資格取得を支援。林業従事者として活躍できるよう、じっくり学べる環境が整っています。

  • 刈払機取扱作業者安全衛生教育
  • 伐木等の業務に係る特別教育
  • 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習
  • 走行集材機械運転業務に係る特別教育
  • 簡易架線集材装置運転業務に係る特別教育
  • 玉掛技能講習(1t以上)
  • 小型移動式クレーン運転技能講習(1t以上5t未満) など

見逃せないメリット:生計支援

各地域で安心して林業について学べるよう、毎月17万5000円の給付金※1を支給。また、移住する際に必要な引越費用の助成※2や、移住地区の住民から地区内の物件情報の提供もあります。
※1 収入の状況により減額となる場合あり
※2 経費の2分の1・上限10万円
※原則として、支援期間終了後5年以内に移住地区から転居した場合または林業を廃業した場合は、給付金等の全額返還となります。

技術的支援と生計支援に加え、市職員による地域住民とのコミュニケーション支援もあり、安心して移住を実現可能!

「半林半X移住者支援事業」
令和5年度の募集概要はこちら

広島市で「半林半X」に挑戦しよう!

受付期間
令和5年10月1日(日)~11月30日(木)

支援機関
令和6年4月1日~令和7年3月31日(最長令和9年3月31日まで延長)

半林半Xで定住するための活動内容

  1. 移住地区に居住(住民票の異動が必要です)し、自伐林業に就業するための活動を行う。
    • 1年目は、自伐林業に必要な技術等を習得するため、林業基礎研修を受ける(年間1,400時間以上)。
    • 2年目以降は、自伐林家として自立するため、上級研修や林業の実践に取り組む(年間1,050時間以上)。
    • 1年目から地域住民と協力し、森林整備作業を行う。
  2. 経済的に自立するため、定住に向けた就業・起業準備等を行う。
  3. 地域との融和を図るため、町内会等の自治組織に加入し、地域と協調した活動に取り組む。
  4. 移住地区での新たなライフスタイルについてSNS等により地域内外に積極的に情報発信する。

そのほか、広島市からの支援内容や支援条件に申込要件など、詳細は広島市のHP「自伐林業を実践したい移住者募集! 」をご確認ください。

「半林半X移住者支援事業」
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