果物の町としても知られる「久美浜町」は、海や山の自然に恵まれた静かな町
最初に訪問したのは、京丹後市久美浜町でナシを中心とした果樹栽培を行う株式会社日下部農園です。果樹農家として100年近い歴史を誇り、今ではブドウやモモ、ミカンやイチジクなども栽培し、主に直売店舗などで販売しています。
「繁忙期の分散や収穫期をずらして直売店舗を長く開けられるようにナシだけでも約20品種、モモやブドウも各10品種以上は栽培しています。市場やスーパーマーケットなどにも卸していますが、15年ほど前にオープンした直売店舗などでの販売が大部分を占めています。久美浜は果物の産地で、地元の方はもちろん、カニすきや海水浴などの観光目的で来られた方も買いに来られますが、うちのお客様の大半は常連さんですね。店舗やインターネットでリピーターとしてご注文いただくことが多いんです」と話すのは4代目社長の日下部太郎さん。
通年での従業員数は9名の日下部農園ですが、繁忙期にはアルバイトやインターンの方などが来られて20名ほどの大所帯になるそう。東弘子さんも最初は、求人サイトの情報が日下部農園と出会うきっかけだったといいます。
「野菜作りや果樹栽培に興味があり、中でも近畿圏内で農業全般の職種で探していた時に、インターネットで日下部農園の短期バイトの募集情報を見つけました。数ある募集案件の中で日下部農園を選んだのは…直感ですね」とニッコリ笑う東さん。当初1週間の予定だった短期バイトから3カ月間のインターンとして就業を継続したのには、思った以上の居心地の良さがあったと話します。
「踏み出さないと何も始まらない!」インターン制度は移住も仕事も体験できるのが何より魅力
以前は都会で会社勤めをしていた東さんは、いつか田舎に住みたい、食に関する仕事がしたいという夢があり、日下部農園に来る前は、京都のお茶農家で短期アルバイトをしたり、三重の農園を基軸とする会社のパン屋部門で働いたりと農業に触れる経験を積んでいました。
「『京都・農と暮らしのインターン』の制度は、日下部社長に教えていただき利用することになったのですが、期間中は給与が出ますし、畑から10分もかからないところのお試し住宅に住むことができました。山登りやスノーボードが趣味で休日を田舎で過ごすことが多かったので、田舎暮らしにはすぐ馴染めました!地域には移住の先輩もたくさんいますし、久美浜町は海も山も近くて買い物も不自由なくできる便利な町だと思いますよ」と、インターン制度や町の魅力を教えてくれた東さん。インターン期間後は日下部農園で雇用就農することになり、春からの栽培繁忙期でも活躍が期待されています。
<取材協力>
株式会社日下部農園
〒629-3431京都府京丹後市久美浜町鹿野1543番地
日下部農園の産直サイトはこちら
夏休みを利用してインターンに参加。働いていて楽しいと感じたビオ・ラビッツでの農業体験。
次に訪ねたのは、さまざまな有機野菜の生産・販売から併設するオーガニックカフェの運営までを行うビオ・ラビッツ株式会社です。7haの農地に7棟のハウスや露地の畑があり、旬を強く意識して年間で約100種類もの野菜を育てています。個人宅配や会員制のカタログなどで購入できる同社の有機野菜のファンは多く、近年では地元の学校給食や飲食店でも取り入れられています。
以前は食品メーカーに勤めていた社長の梅本修さんは、「子どもに安心して食べさせたいものを自分で作りたい」と脱サラし、試行錯誤を繰り返しながら有機栽培の道を切り開いてきました。「30年ほど前にこの地に移り住み、20年ほど前から有機栽培に取り組み始めて、2020年4月に法人化しました。現在、常時雇用の従業員は10名おり、平均年齢30歳の若いメンバーが頑張ってくれています」と話す梅本さん。
大学卒業後の2022年4月より正社員としてメンバーに加わったのが野崎もなさんです。「ビオ・ラビッツは、とにかく働いている人が魅力的で、楽しくて雰囲気が良く、この会社で働きたいと思いました。就職活動をする中で、自分の軸としては『正直な会社』という価値観があったのですが、さまざまな会社に企業訪問する中で少し疲れてしまって…(苦笑)。当初は農業にそれほど興味もなく、少し逃げの気持ちもある中で大学4回生の夏にインターンに参加することにしたんです。けれど、2カ月の期間中に、野菜の管理や水やり、土作り、収穫した野菜の選果作業など一通り経験させていただき、大変だった農作業も徐々に面白く思えるようになりました。インターンを経験するまでは販売の方に興味があったのですが、今は作る方への関心が強く、どうすればもっと上手く栽培できるか改善点を考えながら頑張れるのが楽しいですね」と振り返ります。
「弥栄町」での人との出会いが人生を変えた。興味がある方はまずは窓口に相談を!
「『京都・農と暮らしのインターン』の制度は、家賃補助があり、家電も付いている家を紹介してもらえたので気軽にチャレンジすることができました。インターンの窓口担当の方も親切でしたし、海やご飯に一緒に出掛けたりできる会社の人もそうですし、とにかく弥栄町で出会った人の印象がとても良かったんです!」と、インターン生活の満足度が伝わります。
大学を卒業し、ビオ・ラビッツに就職した野崎さん。現在はトマトのメイン担当者として栽培を任される中、SNSでビオ・ラビッツの情報発信も担っています。
「京丹後市には『丹後暮らし探求舎』という移住支援センターがあり、移住に関するさまざまな相談がしやすい環境が整っています。田舎にありがちな排他的な雰囲気もなく、弥栄町は移住しやすい町という印象ですね。私たちも食育や農業体験などさまざまなイベントを企画し、今後もこの地域を盛り上げていく予定です」と、梅本さんは意気込みを語ってくださいました。
<取材協力>
ビオ・ラビッツ株式会社
〒627-0142京都府京丹後市弥栄町黒部441
ビオ・ラビッツのホームページはこちら
京丹後市では移住者のためのさまざまな情報発信が行われています。「農業や田舎暮らしに興味はあるけど何から始めればいいか分からない」といった悩みを持つ方には、まずは『丹後暮らし探求便』や『京丹後市移住者支援サイト』をチェックしてみることをお勧めします。
そして、ぜひ『京都・農と暮らしのインターン』の制度を活用して、理想の移住就農の第一歩を踏み出してみてください!
◆お問い合わせ
一般社団法人 京都府農業会議
〒602-8054京都府京都市上京区丁子風呂町104-2 京都府庁西別館内
TEL:075-441-6624